マリリンの映画日記

エッセイスト瀧澤陽子の映画ブログです!新作映画からオールドムービーまで幅広く綴っております。

『サンバ』

2014年12月07日 | 映画

『最強のふたり』に感動した人なら、今回の『サンバ』では、さらに2倍も3倍も感動するはずである。

年末に来て、私の今年のベストワンの作品が登場してくれた。

フランスの移民問題を、かくも優しく、かくもシリアスに、かくもユーモラスに、かくもさわやかに描ききった作品は他にはないだろう!

『最強のふたり』での黒人男優オマール・シーの演技は『サンバ』によって、さらにデリケートにさらにセンシブルにさらにユーモラスにバージョンアップしていた。

主人公サンバことオマール・シーの恋人役になるシャルロット・ゲンズブール。彼女は強度のうつ病を患っているが、サンバに出会うことで、心の痛みが徐々に緩和されていくこのデリケートな変化。

脇に回った俳優陣の12色のパステルカラーのようなカラフルな演技。

「移民問題」を、優しいオブラートで包みながら、そのオブラートの中身がきちんと見えてくるという見事な演出の余韻は、今も、そしていつまでも続くだろう。

12月26日から公開

【監督】エリック・トラダノ  オリヴィエ・ナカシュ

【出演】オマール・シー  シャルロット・ゲンズブール タハール・ラヒミ  イジア・イジュラン



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