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贖い/ラプラスの魔女/流


妹が誕生日に図書券をくれたので。
今年あまり読んでいなかった本を一気に3冊読みました。





ラプラスの魔女
東野 圭吾

作家デビュー30年、80作目の到達点にしては
東野ファンにとっては「らしくない」作品かなと思います。
作品自体悪くないのですが、
手に取るお客さんの多くは「東野圭吾の...」という選択ですから

評価も低めなんでしょうね
図書館の貸し出しランキングは高いですが...

★☆☆





贖い
五十嵐貴久

1ページ上下段構成の469ページもある長編
なんでしょう...始まりはドキドキします。
「まさにミステリーのいい予感」です。

後半...落とし方に期待したんですが...

★☆☆







東山彰良

台湾版 青春の門
登場人物の名前が難しく
巻頭の登場人物を確認する苦手なパターン

★★☆
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本能寺の変 431年目の真実




以前ブログに本能寺の変 四二七年目の真実を読み
書評まがいの記事を載せました所
著者の明智憲三郎さん自身のブログで、私のコメントが紹介されていました..
この度、明智憲三郎さんから新刊「本能寺の変 四二七年目の真実」の案内をいただき
読ませていただきました。

著者の明智さんは
明智残党狩りの手を逃れた光秀の子・於寉丸(おづるまる)の子孫でいらっしゃいます。
慶應義塾大学大学院工学研究科修士課程修了後、大手電機メーカーに入社。
一貫して情報システム分野で活躍されました。

今回の「本能寺の変 431年目の真実 」は前回の「本能寺の変 四二七年目の真実」の修正と加筆を加えた
文庫本です。

歴史の真実は1つです。
その歴史に5人の人物が関わると5種類の記憶が存在します。
ましてや戦国時代、生き残った人物が記憶を脚色して都合のいいように作ってしまう。
そしてそれが正義になってしまう..

真実として、その脚色が事実になっていることを正す事に使命感を感じて、
子孫である明智さんは立ち上がったのだと思います。

著書に出会うまで、本能寺の変については
謎めいた部分を面白がっている自分がいました..

本当の理由を解明していない事が
謎めいた歴史ミステリーとしての価値を高め
真実の蓋を半開きにしていることで、
その暗闇の中にイマジネーションが膨らみ
物語としての面白みを増している事を
良しとしていると感じます。

しかしそれは歴史の真実ではありません。
色々なテレビの特集を観ても結論はなくて
本能寺の変については、謎のまま締めくくってしまいます。


最近でも死刑が確定した無実の方が釈放されました。
結論ありきの証拠ねつ造で、ねじ曲げられた真実を
最後まで信じて助けたのはファミリーでした。
明智さんは「本能寺の変」での光秀の無実を叫んでいるのでも
光秀を正当化しようとしているのでもはありません。
正しい真実を解き明かしたかっただけなのだと
この本を読んで改めて感じました。

信長も光秀も子孫繁栄を願っていたのだと改めて感じました。


★★★
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つばさものがたり



雫井 脩介  角川文庫 

火の粉..
虚貌..
犯罪小説家..

この手の作風とはまったく違う
雫井さんの世界です..

クローズド・ノートで味わった「こんな小説も書くのか..」を
思い出した作品..


天使が出てくるファンタジー物
最後に奇跡が起こるかどうかがこの作品の最終評価になると思った..

母を同じ病で奪われかけた私として..
父を同じ病で奪われた私としては..

最後は涙でした...

★★☆



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女ともだち



真梨 幸子  講談社文庫

春の日に読む小説じゃなかった..(汗)

女性の作家だから書ける
女の妬みや嫉みが存分に描かれた作品なのでしょう
ドロドロとした感情が次々と出てくる。

「東電OL殺人事件」から
着想を得て本書を書きあげたとあります..

原作ウィリアム・ヒョーツバーグの小説『堕ちる天使』
1987年制作のアメリカ映画『エンゼル・ハート』を思い出したのは私だけかな?

★☆☆
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64 ろくよん



横山 秀夫 文藝春秋

詳細はこちらから..
http://bunshun.jp/pick-up/64/

三上...美那子...美雲...
このスリーMの顔をイメージして本編は進みました...

2005年に「半落ち」を読んで★★★だったのに
横山さんの作品を読んでいませんでした。

警察小説は大好きって感じではなかったので..
でも内容の厚みと深みで、夢中になりました。
単行本で647ページ..
重たいのに鞄に入れて、通勤中も読んでしまいました。

ストーリーに関係なく
本文中にでてくる文字が「なるほど..メモメモ..」と思えるくらいで
さすが横山さんって感じでした。

本当かどうか怪しめないくらいにリアルに感じる
後半に起こる物語を左右する事件さえも塗りつぶせない
油が水を弾くように主人公の心の葛藤が印象に残る作品でした。

★★★





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使命と魂のリミット



東野 圭吾 角川文庫

う~ん期待はずれ..
タイトルも面白そうだったんだけどなぁ..

悪党のいないサスペンスは面白くないって事です..

空飛ぶタイヤがよぎりながら

全て中途半端な感じ..


残念..

☆☆☆
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検察側の罪人



雫井 脩介 文藝春秋

沖野啓一郎
最上毅

どちらを主人公として読むかで..
印象の違った小説になります。


検察側の罪とはなんだろう?
逆の立場であるはずの検察が罪人となるはどういう事だろうか?

「疑わしきは被告人の利益に」
99人の真犯人を裁けなくても
1人の冤罪を生み出す方が法の罪だという考え..

真実は一つしかありません..
嘘や脚色によって染められる事は許されません。

昨今の冤罪が発覚した事件を脳裏に置きながら
読み始めた..

時効の罪と新しい事件
一人の検事の心のゆがみによる
あってはならない罪..

残念なのは追い込む場面が淡白だったこと...

自分の中で
「火の粉」や「クローズド・ノート」で100点もあれば
?点もある雫井さん

生意気ですが、今回は面白かったです..



★★☆
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天使のナイフ



薬丸 岳 講談社文庫

第51回(2005年) 江戸川乱歩賞受賞

「実は..」が続きすぎで最後は驚かなくなった..

サクサク読めるが、数年経ったらすっかり忘れてしまいそうなストーリー..

ドタバタした終わり方も好きじゃない..

★☆☆

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翳りゆく夏



赤井 三尋 講談社文庫

第49回江戸川乱歩賞受賞作。
受賞時のタイトルは「二十年目の恩讐」

20年前の誘拐犯の娘が大手新聞社・東西新聞をの記者に内定!
週刊誌のスクープ記事をきっかけに大手新聞社が20年前の新生児誘拐事件の再調査を始めた。
社長から命を受けた窓際社員の梶は、当時の担当刑事や病院関係者への取材を重ね
隠された真実をつきとめる。

あり得ないどんでん返しも、中だるみも
回収出来ない残された謎もない小説だったと思います...


★★☆


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下町ロケット



池井戸 潤 小学館文庫 

第145回(平成23年度上半期) 直木賞受賞

勝手に想像していた内容とは少し違いました。
タイトルが原因かも知れません。

何か事件が起きる..
会社の経営の危機になる..
銀行がからむ..
一致団結..
危機を打破..
めでたしめでたし..


池井戸さんの小説の流れ..
たまたまかも知れませんが..
読んだ本はだいたい同じ流れ..

サクサク読めるので通勤用にはいいですね..

直木賞にしては手軽すぎるかな??
読みやすい小説が悪いわけではないですヨ..


★☆☆














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影法師




百田 尚樹 講談社文庫

いい時代小説でした..

色々な「愛」と「優しさ」のつまった小説..

御陰さまとは、影になって支えてくれた恩義に対する感謝
そこに「託す」思いがつまった思いに感動..


「海賊と..」「永遠の..」に勝るとも劣らない内容..


★★★
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空飛ぶタイヤ




池井戸 潤  講談社文庫

遠い親戚の事を思って気分正座で読みました。
意味深いです..

面白いけれど考えさせられます。

上巻/下巻ですが池井戸さんの小説は読みやすく
サクサク読めますので
すぐに読めます..

★★☆
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年末年始の読書

この年末年始の本三冊..






ようこそ わが家へ
池井戸 潤 小学館文庫

今 百田さんと同じく熱い作家さんです。
三菱UFJの元行員さんだけあって銀行関係の部分は生々しいです。

会社員倉田太一は、ある日駅のホームで割り込み男を注意した。
その日から倉田家に対する嫌がらせが始まった...
花壇は踏み荒らされ...
郵便ポストには瀕死のネコが投げ込まれ..
さらに車は傷つけられ...
部屋からは盗聴器まで見つかった。

穏やかな日常を取り戻すべく、一家でストーカーとの対決が始まった..

同時進行で半沢系のストーリーが進行する..

★★☆




バイロケーション
法条 遥 角川ホラー文庫

画家を目指す美術大学卒業の忍に、自分と同じ人間が現れる奇妙な事態に遭遇する。
同じ境遇で悩むグループ...それをバイロケーションと呼ぶ。
第17回日本ホラー小説大賞長編賞受賞の新感覚ホラー!
1つの人格を二人が奪い合う..

★★☆




ハルさん
藤野 恵美 創元推理文庫

瑠璃子さん…今日はね、ふうちゃんの結婚式なんだよ。
まさか、この僕が「花嫁の父」になるなんて…)結婚式の日、ハルさんは思い出す、
娘の成長を柔らかく彩った五つの謎を。
心底困り果てたハルさんのためにいつも謎を解き明かしてくれるのは、
天国にいる奥さんの瑠璃子さんだった―児童文学の気鋭が、
頼りない人形作家の父と、日々成長する娘の姿を優しく綴った快作。

この文に期待しすぎましたね..
いい小説でしたけれど..

★☆☆





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ソロモンの偽証



宮部 みゆき 新潮社

第I部 事件 741ページ
第II部 決意 715ページ
第III部 法廷 722ページ

宮部さん10年間の大作です..


クリスマスの朝、雪の校庭に急降下した十四歳。
一人の女子生徒が立ち上がった。学校内裁判を開廷しよう!
8月15日。遂に開廷日となり、5日間にわたる裁判が始まった。

気合いのいるボリュームですけれど
読みやすいのでスラスラ入って行きます。
それでもこの厚さ..

主人公は一人じゃなく
さすが宮部さんたっぷり楽しめました。

★★☆




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祈りの幕が下りる時



東野圭吾 講談社


連載ものでない(短い周期での盛り上がりが不要)書き下ろしらしい..
緩やかなストーリー展開..

匂いは「容疑者Xの献身」を思い出します..
違うのは「うわっそうか!」ではなく「わ~そ~かぁ~」という
行間を読み取って悲しい感想..

内容は読みやすくスラスラ入りますが..
結果を予想しながら、一枚裏に何かありそうな感覚で進みます。


★★☆
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