村田製作所は世界最小のインダクター(矢印の製品)の開発を目指す
村田製作所は7日、電子部品のインダクターで世界最小となる新製品の開発を始めたと発表した。長辺が0.16ミリメートル、短辺が0.08ミリメートルの直方体で、現在最小の製品と比べて体積は4分の1になる。試作品を米ラスベガスで開催中のテクノロジー見本市「CES」で公開する。
インダクターは電流を整える役割を担う電子部品だ。今回開発する「チップインダクタ」はその中でも小型の製品で、スマートフォンなどの通信部品内で信号をスムーズに流す目的などで使う。
スマホ1台に数百個内蔵されるという。従来の最小サイズは長辺が0.25ミリメートル、短辺が0.125ミリメートルだった。
村田製作所は通信機器などに使う高周波回路用のインダクターで世界シェア6割を持つ。ウエアラブルなどの小型のモバイル機器が増えるにつれて電子部品も小型・高機能化が求められており、インダクターの小型化でも先行を目指す。
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世界最大のテクノロジーの見本市「CES」。2025年は1月8日から始まり、トヨタ自動車やソニーグループ、米エヌビディアなどが出展します。最新ニュースをまとめました。
日経記事2025.1.7より引用