▼光の高速通信技術 電気を使った従来の情報処理の仕組みは消費電力が大きい問題がある。生成AI(人工知能)の普及などによるデータ流通量の爆発的増加で電力消費量も急増する懸念がある。
2030年には世界の通信網による消費電力が18年比で約5倍に増え、データセンターでは約16倍に上るとの試算がある。
電気信号に代わりデータ処理と通信に光を使う「光電融合技術」を活用すれば、データを電気に変換するときに生じる消費電力の無駄がなくなる上、高速大容量で通信が可能になる。
NTTが開発中の光電融合を生かした通信基盤「IOWN(アイオン)」では通信の遅延時間を200分の1に縮めた。将来は消費電力を100分の1に減らせる見通しだ。
光の通信技術は日本勢が技術的に優位とされる。次世代通信規格「6G」時代に日本勢が挽回するチャンスにつながるとの期待も大きい。
現行の高速通信規格「5G」では基地局の世界シェアの大半を海外メーカーが占有している。
【関連記事】
日経記事2024.07.08より引用