SETI@HOME(セチ@ホーム)に関するもので、「夜更けの空高く火星が不気味に輝いている。の書き出しで始まった一文があった。」▼同年の5月2日には地球から約86、500,000キロの距離まで最接近し、小口径の望遠鏡でも表面の模様が見えるという。▼この火星より約500万倍も遠い44光年の距離の彼方にあるアンドロメダ座ウプシロン星に、興味深い惑星系が発見された。サンフランシスコ州立大学などの天文学者の発表によると、木星4分の3倍、2倍、4倍の質量の三個の巨星が巡る。複数の惑星を従えた太陽と同じ様な恒星が確認されたのは初めてのことだ▼これらの惑星はガス状らしいが、ひょっとしたら地球型の惑星の存在も?すると、生命が誕生していて・・・などと想像が膨らむ。もっともウプシロン星は30億才というから、45億才の地球から見れば、まだ原始的な生命かも知れないが▼太陽が属する銀河系だけでも2000億個の恒星があるから、この分では相当の数の惑星系があり、知的生命を宿す星もある公算が大きくなった。そうなると、地球外知性探査(SETI)に弾みがつく▼その一つカリフォルニア大学バークレイ校が主宰するSERENDIP計画は、プエルトリコなどの電波望遠鏡で、異星人が出しているかも知れない電波に耳をすます。膨大な天然電波や雑音の中から、ほのかな信号を拾い出すのは大変だ▼その作業をインターネットを通して、家庭のパソコン群で分担する試みが1999年の春から始まった。その名もSETI@HOME(セチ@ホーム)。「あなたは地球外文明のささやきを聞く最初の人類になるかも知れない」の誘いに応じ、すでに数十万人以上が登録している。▼干し草の中に入っているかどうか分らぬ針を探すような、気の長い遊びのようだ。▼今からでも関心のある人は米国プラネタリー・ソサイティーのホームページを覗いてみたらいい。(http://planetary.org)