○ prologue
毎年恒例の秋の京都旅行。ここ数年は、家族旅行も兼ねていましたが、今回は久しぶりにまるまる一人旅。
もう11回目の行脚になるので、(そろそろいいかな)という気になりますが、やはり秋が近づくと、京都の紅葉を見たくなってくるんですね~。
いつも同じ場所ばかりを巡るのもなんなので、今回は愛宕山登山という大きな目的を掲げてみました。
愛宕神社は日本のあちこちにあり、山の神様を祀っているため、たいてい小高い山の上にあります。
その大本は、京都にある愛宕山。
「明智光秀が本能寺の変を起こす前に参拝した神社」だと、日本史で知りました。
よその土地のことは、たいてい観光情報から知るものですが、愛宕山のことは京都のガイドブックに載っていません。
つまり観光地ではないのです。
それでも京都では、3歳までにこの神社をお参りした子供は一生火事に遭わずにすむと言われているらしく、地元の人々はみんな結構お参りしているようです。
ただ、その行程は楽ではなく、かなりのハードな登山だと言われています。
ほとんど情報がないこの山。ずいぶん前から気になっていました。
静岡の秋葉山に行ったんですから、同じ火伏の神様として、愛宕山にも登っておきたいもの。
山登りは全く得意ではありませんが、体力がまだあるうちに登っておきたいし。
そんなわけで、すっかりなじんだ気持ちの中に、初めての登山に緊張する気持ちを抱えながら、京都に向かいました。
○ 11月20日朝
朝一で京都に着きました。宿に行く間も惜しんで、荷物を駅のロッカーに入れ、さっそく早朝の京都巡りを始めます。
ピカピカの駅ビルに、雲がきれいに写っていました。
○ 今年はあかんわ~
まずは東福寺へと向かいました。京都市内で一、二を争う紅葉の名所で、この時期はとにかく殺人的に混みますが、まだ人もほとんどいない時間です。
お寺の紅葉がよく見える橋まで行ってみました。
さぞかし、美しい錦色の光景が広がっているだろうと思いきや、今年は時期が早いらしく、まだ葉は青々としていました。
(あら~・・・)と思っていると、私に続いて様子を見に来た、近くに住んでいる風のおばさまが「今年はあかんわ~」といって去っていきました。
あかん紅葉がこちらです。これでもきれいですが、ここは京都市内で一二を争うもみじの名所ですからね。
もはや紅葉コメンテーターになれそうなほど、毎年見ている身には、ちょっと物足りないわ~。
○ 女学生といまひえさん
次に新日吉神宮へ向かいます。
京都女子大学や付属高校の斜め前にあり、ちょうど通学時間と重なったので、制服集団に囲まれながら、一人だけ私服姿で女坂を登っていきました。
一人旅の時には(男性の方が旅しやすそうでいいな)と思いますが、こういう時は(女性でよかった~)と思います。
男性だったら、こういうシチュエーションでは、学校ガードマンに警戒されそうですからね。
ここ、「しんひよし」ではありません。「いまひえ」と読みます。
新がついているということは、ただの日吉神社もあるのかしら?
おそらく、比叡山の麓にある日吉大社を指すのでしょう。
それよりも新しいという意味で、実際には850年以上の歴史を持つ古~いお社です。
大きな鳥居をくぐります。境内は広々としていますが、無人です。
私一人きりなんて、ぜいたく~。あやしい者じゃありませんよ~。
神域へといざなう、朱色の楼門。
立派な神社なのに、ここを参拝するのは初めて。
それだけ京都には、寺社が多いということですね。
本殿に向かう石段の途中で振り向いた光景。
神楽殿もある、立派な神宮です。
○ 来年の主役
狛犬のほかに、本殿の両脇に狛猿がいました。そういえば、日吉神社と日枝神社は、読み方からもわかるように、もともと同じもの。
そして、日枝神社の神徒は猿なのです。
申年の来年には、例年以上に参拝客が訪れて大賑わいすることでしょう。
○ さっそく愛宕さん
いい神社なので、境内をぐるりとまわってみます。
摂社には、豊臣秀吉を神様とする豊国社、そして山の神様の秋葉社と愛宕社が、仲良く並んで祀られていました。
わ~、今回目指す愛宕神社に、初日の朝にさっそく出会うなんて。
これは愛宕の神様からの「山の上で待っとるけん」というメッセージでしょうか?
「ぶ、無事に登れますように!」と念入りにお参りしました。
本殿の新日吉神社の神様よりも、じっくりお願いしていたかもしれません。
だって、本当に登れる自信がないのですから…。
○ スダジイじいさん
神殿の裏側には、樹齢500~800年のスダジイがありました。
椎の木の、のびのびと生命力に満ちた自由な枝伸ばしっぷりが好きです。
地球の秘密を、何でも知っていそうな貫禄。まさにすだじいさん、ですね。
「イインダヨ、グリーンダヨ」って言ってもらってるみたい。
○ ミサイル発射台?
なんだかちょっと風変わりなものを発見。
あれはなに?
考えてもわからなかったので、近寄ってみると、それは京都市旧午砲の台座でした。
大砲?と思いましたが、午砲とは正午を知らせる号砲のことだそうです。
神社に置かれていたんですねー。
真ん中に貼られていた当時のモノクロ写真です。
我が家のそばでは、お寺が正午の鐘を鳴らしてくれますが、京都ではかつてお昼になると、毎日「ドカン!」と大砲が鳴っていたんですね。
もちろん空砲でしょうけれど、今聞こえてきたら、びっくりしそう。
○ お坊さんと朝の挨拶
参拝後は、先ほど上ってきた女坂を下りますが、今度は女学生たちの通学集団と逆流することになります。
その流れをかき分けるのが大変だったので(男性にはうらやましい悩み?笑)、途中で道をそれて、智積院の敷地内を通ることにしました。
ここはいつ訪れてもきちんと整った、風格のあるお寺。
ここの宿坊に宿泊して、朝のお勤めに参加したことがあります。
その勤行帰りでしょうか。法衣姿の僧侶とすれ違い、挨拶を交わしました。
境内を掃いている作務衣姿の僧侶もいました。
早朝の静かな光景です。
○ ニューとナウ
それから、東福寺方面へ戻って、先ほどバスで通り過ぎた新熊野神社へ。
お寺→神宮→お寺→神社の順で訪問しています。
こんな混ぜこぜのお散歩ができるのも、日本ならではですね。
先ほどの神社は、新日吉と書いて「いまひえ」と読みましたが、ここも読み方は「しんくまの」ではありません。「いまくまの」です。
「新」なのに「いま」。あれ、NewとNowって同じだったっけ?
不意に考えるとなんだかわからなくなります。英語のスペリングもかなり似ているんだなあと気づいてみたり。
まあいっか。(深く考えない)
バス通りにあるこの神社は、いつもバスから眺めて見慣れていましたが、特に参拝しようとは思いませんでした。
去年訪れた今熊野観音寺が、この神社とつながっていると知って、興味を持ったのです。
名前からして、元は一緒だったのでしょう。
ちなみに、お寺の方は「今」と書いて「いま」と読みます。ややこしや~。
境内に大きな能面の絵があって「!?」と驚きました。ここは能楽発祥の地だそうです。
○ 今度は楠
この神社にも、大木があります。今度はスダジイではなく、オオクス。
境内入口にある大樟は、神社が創建された折に、紀州熊野より運ばれたもの。
推定樹齢900年の京都市指定天然記念物。
「樟大権現」「樟龍弁財天」として熊野の神様や弁天様の化身とされているそうです。
弁天様は、普通は水辺がテリトリー(?)の仏様なので、木になぞらえているのは新鮮。
まさに神仏習合の木なんですね。
「健康長寿」「病魔退散」、そしてなぜか「お腹の神様」としてあがめられているそうです。
周りをぐるりと回れます。ありがたや~。丈夫なお腹でいられますように。(しょっちゅう壊す)
○ 京都で熊野詣で
京都市内には3つ熊野神社があり、それぞれが熊野三社を勧請しているのだそう。
気がつきませんでした。まだまだ京都通は名乗れません。
そこで、矢印に従って、本殿の裏側に登って熊野三山ご利益巡りをしました。
これは、市内の熊野三社巡りもしないといけませんね。
○ 大人気の琳派展
バスに乗って京都国立博物館の前を通ると、長い列が通りにまで続き、大勢の人々が開館を並んでいました。
いまは琳派展が開催中のようです。
時間は開演15分前の8時45分。
私はこの時すでに、7千歩近く歩いていました。
今日はどのくらい歩くことになるのかな?
○ 青々とした嵐山
京都駅から、嵐山へと向かいます。
9時になり、駅前のバスロータリーにはあふれかえるばかりのバス待ちの人々が並んでいたので、地下鉄を選びました。
1年ぶりの渡月橋。山はまだ青々としていて、毎年見慣れた紅葉色ではありません。
覚悟はしていましたが、嵐山はビッシリ混んでいました。とにかく中国語と韓国語の声ばかり聞こえてきます。
家族連れやツアーの団体客が多く、竹林の道も大混雑でした。
東京以上の人ごみの中、ようやく野宮神社にたどり着きます。
ここは動物OKのようで、真っ白い大きな犬がいました。スマートなジョリィ。
人の波にもみくちゃにされようとも、ここの苔庭を見ずしては帰れません。
高台に登って、保津峡を眺めます。
いい天気ですが、山全体的に、紅葉はこれからといったところです。
日曜画家の方が大勢いました。いすぎ・・・?
絵を仕上げた後で、みんなで品評し合うんでしょうね。
○ 髪の神様
小倉池のほとりまで降りていきました。側には、日本唯一の頭髪の神社、御髪神社があります。
やはり参拝客でいっぱいでした。
必死にお願いに来る方もいるだろうと慮って、遠巻きにするだけにしました。
どんどん歩いて行ったら、そのうち観光客は少なくなるかなと思いましたが、特に減る様子もなく、清涼寺まで行きました。
どこもかしこも人でいっぱい。
○ 愛宕さんふたたび
お昼時間に近づくにつれ、嵐山の観光客はどんどん増える一方なので、身動きが取れなくなる前に離れることにします。
バス通りに向かう途中に、紅い鳥居がありました。
愛宕神社御旅所でした。ここも愛宕さんだわ~。
意識しているせいか、今回はやけに愛宕づいています。
神様に「今回は登りはるのやろな?」(なぜか京都弁)と念押しされているようで、プレッシャーを感じるわ~。
○ お酒の神様
バスに乗り、次に向かったのは松尾大社。
以前訪れた時は曇りだったので、晴天の時に訪れたくなりました。
鳥居のしめ縄に、榊の枝を束ねたものがぶら下がっています。
珍しいですね。これは「脇勧請(わきかんじょう)」というもの。
大昔には、参道の両側に二本の神木を植えて神様を迎え、柱と柱の間に縄を張ってその年の月の数だけ細縄を垂らし、月々の農作物の出来具合の吉凶を占ったそうです。
それで、束は12つ(閏年は13)と決まっているのだとか。
それが鳥居の原型と言われており、これはその様子を伝えたものだそうです。
境内には無数に亀の像があります。たくさんの撫で亀を、一つ一つ撫でてまわりました。
ここは酒造の神として、全国の蔵元より崇敬を受けている神社。
境内には、奉献された飾り樽がずらりと飾られていました。
ここではどうお祈りすればいいのかしら。美味しいお酒が呑めますように?(下戸だけど)
○ 月の神様
次に、まだ訪れたことのない月読神社まで歩いて行きます。
ここまで来るともうほとんど人はいません。
ようやく嵐山の喧噪から離れられた気分です。
無人の境内をお参りしてきました。
いい月食を見られますように?あれ、日食の方?
まあいっか。(またもや深く考えない)
その2に続きます。
毎年恒例の秋の京都旅行。ここ数年は、家族旅行も兼ねていましたが、今回は久しぶりにまるまる一人旅。
もう11回目の行脚になるので、(そろそろいいかな)という気になりますが、やはり秋が近づくと、京都の紅葉を見たくなってくるんですね~。
いつも同じ場所ばかりを巡るのもなんなので、今回は愛宕山登山という大きな目的を掲げてみました。
愛宕神社は日本のあちこちにあり、山の神様を祀っているため、たいてい小高い山の上にあります。
その大本は、京都にある愛宕山。
「明智光秀が本能寺の変を起こす前に参拝した神社」だと、日本史で知りました。
よその土地のことは、たいてい観光情報から知るものですが、愛宕山のことは京都のガイドブックに載っていません。
つまり観光地ではないのです。
それでも京都では、3歳までにこの神社をお参りした子供は一生火事に遭わずにすむと言われているらしく、地元の人々はみんな結構お参りしているようです。
ただ、その行程は楽ではなく、かなりのハードな登山だと言われています。
ほとんど情報がないこの山。ずいぶん前から気になっていました。
静岡の秋葉山に行ったんですから、同じ火伏の神様として、愛宕山にも登っておきたいもの。
山登りは全く得意ではありませんが、体力がまだあるうちに登っておきたいし。
そんなわけで、すっかりなじんだ気持ちの中に、初めての登山に緊張する気持ちを抱えながら、京都に向かいました。
○ 11月20日朝
朝一で京都に着きました。宿に行く間も惜しんで、荷物を駅のロッカーに入れ、さっそく早朝の京都巡りを始めます。
ピカピカの駅ビルに、雲がきれいに写っていました。
○ 今年はあかんわ~
まずは東福寺へと向かいました。京都市内で一、二を争う紅葉の名所で、この時期はとにかく殺人的に混みますが、まだ人もほとんどいない時間です。
お寺の紅葉がよく見える橋まで行ってみました。
さぞかし、美しい錦色の光景が広がっているだろうと思いきや、今年は時期が早いらしく、まだ葉は青々としていました。
(あら~・・・)と思っていると、私に続いて様子を見に来た、近くに住んでいる風のおばさまが「今年はあかんわ~」といって去っていきました。
あかん紅葉がこちらです。これでもきれいですが、ここは京都市内で一二を争うもみじの名所ですからね。
もはや紅葉コメンテーターになれそうなほど、毎年見ている身には、ちょっと物足りないわ~。
○ 女学生といまひえさん
次に新日吉神宮へ向かいます。
京都女子大学や付属高校の斜め前にあり、ちょうど通学時間と重なったので、制服集団に囲まれながら、一人だけ私服姿で女坂を登っていきました。
一人旅の時には(男性の方が旅しやすそうでいいな)と思いますが、こういう時は(女性でよかった~)と思います。
男性だったら、こういうシチュエーションでは、学校ガードマンに警戒されそうですからね。
ここ、「しんひよし」ではありません。「いまひえ」と読みます。
新がついているということは、ただの日吉神社もあるのかしら?
おそらく、比叡山の麓にある日吉大社を指すのでしょう。
それよりも新しいという意味で、実際には850年以上の歴史を持つ古~いお社です。
大きな鳥居をくぐります。境内は広々としていますが、無人です。
私一人きりなんて、ぜいたく~。あやしい者じゃありませんよ~。
神域へといざなう、朱色の楼門。
立派な神社なのに、ここを参拝するのは初めて。
それだけ京都には、寺社が多いということですね。
本殿に向かう石段の途中で振り向いた光景。
神楽殿もある、立派な神宮です。
○ 来年の主役
狛犬のほかに、本殿の両脇に狛猿がいました。そういえば、日吉神社と日枝神社は、読み方からもわかるように、もともと同じもの。
そして、日枝神社の神徒は猿なのです。
申年の来年には、例年以上に参拝客が訪れて大賑わいすることでしょう。
○ さっそく愛宕さん
いい神社なので、境内をぐるりとまわってみます。
摂社には、豊臣秀吉を神様とする豊国社、そして山の神様の秋葉社と愛宕社が、仲良く並んで祀られていました。
わ~、今回目指す愛宕神社に、初日の朝にさっそく出会うなんて。
これは愛宕の神様からの「山の上で待っとるけん」というメッセージでしょうか?
「ぶ、無事に登れますように!」と念入りにお参りしました。
本殿の新日吉神社の神様よりも、じっくりお願いしていたかもしれません。
だって、本当に登れる自信がないのですから…。
○ スダジイじいさん
神殿の裏側には、樹齢500~800年のスダジイがありました。
椎の木の、のびのびと生命力に満ちた自由な枝伸ばしっぷりが好きです。
地球の秘密を、何でも知っていそうな貫禄。まさにすだじいさん、ですね。
「イインダヨ、グリーンダヨ」って言ってもらってるみたい。
○ ミサイル発射台?
なんだかちょっと風変わりなものを発見。
あれはなに?
考えてもわからなかったので、近寄ってみると、それは京都市旧午砲の台座でした。
大砲?と思いましたが、午砲とは正午を知らせる号砲のことだそうです。
神社に置かれていたんですねー。
真ん中に貼られていた当時のモノクロ写真です。
我が家のそばでは、お寺が正午の鐘を鳴らしてくれますが、京都ではかつてお昼になると、毎日「ドカン!」と大砲が鳴っていたんですね。
もちろん空砲でしょうけれど、今聞こえてきたら、びっくりしそう。
○ お坊さんと朝の挨拶
参拝後は、先ほど上ってきた女坂を下りますが、今度は女学生たちの通学集団と逆流することになります。
その流れをかき分けるのが大変だったので(男性にはうらやましい悩み?笑)、途中で道をそれて、智積院の敷地内を通ることにしました。
ここはいつ訪れてもきちんと整った、風格のあるお寺。
ここの宿坊に宿泊して、朝のお勤めに参加したことがあります。
その勤行帰りでしょうか。法衣姿の僧侶とすれ違い、挨拶を交わしました。
境内を掃いている作務衣姿の僧侶もいました。
早朝の静かな光景です。
○ ニューとナウ
それから、東福寺方面へ戻って、先ほどバスで通り過ぎた新熊野神社へ。
お寺→神宮→お寺→神社の順で訪問しています。
こんな混ぜこぜのお散歩ができるのも、日本ならではですね。
先ほどの神社は、新日吉と書いて「いまひえ」と読みましたが、ここも読み方は「しんくまの」ではありません。「いまくまの」です。
「新」なのに「いま」。あれ、NewとNowって同じだったっけ?
不意に考えるとなんだかわからなくなります。英語のスペリングもかなり似ているんだなあと気づいてみたり。
まあいっか。(深く考えない)
バス通りにあるこの神社は、いつもバスから眺めて見慣れていましたが、特に参拝しようとは思いませんでした。
去年訪れた今熊野観音寺が、この神社とつながっていると知って、興味を持ったのです。
名前からして、元は一緒だったのでしょう。
ちなみに、お寺の方は「今」と書いて「いま」と読みます。ややこしや~。
境内に大きな能面の絵があって「!?」と驚きました。ここは能楽発祥の地だそうです。
○ 今度は楠
この神社にも、大木があります。今度はスダジイではなく、オオクス。
境内入口にある大樟は、神社が創建された折に、紀州熊野より運ばれたもの。
推定樹齢900年の京都市指定天然記念物。
「樟大権現」「樟龍弁財天」として熊野の神様や弁天様の化身とされているそうです。
弁天様は、普通は水辺がテリトリー(?)の仏様なので、木になぞらえているのは新鮮。
まさに神仏習合の木なんですね。
「健康長寿」「病魔退散」、そしてなぜか「お腹の神様」としてあがめられているそうです。
周りをぐるりと回れます。ありがたや~。丈夫なお腹でいられますように。(しょっちゅう壊す)
○ 京都で熊野詣で
京都市内には3つ熊野神社があり、それぞれが熊野三社を勧請しているのだそう。
気がつきませんでした。まだまだ京都通は名乗れません。
そこで、矢印に従って、本殿の裏側に登って熊野三山ご利益巡りをしました。
これは、市内の熊野三社巡りもしないといけませんね。
○ 大人気の琳派展
バスに乗って京都国立博物館の前を通ると、長い列が通りにまで続き、大勢の人々が開館を並んでいました。
いまは琳派展が開催中のようです。
時間は開演15分前の8時45分。
私はこの時すでに、7千歩近く歩いていました。
今日はどのくらい歩くことになるのかな?
○ 青々とした嵐山
京都駅から、嵐山へと向かいます。
9時になり、駅前のバスロータリーにはあふれかえるばかりのバス待ちの人々が並んでいたので、地下鉄を選びました。
1年ぶりの渡月橋。山はまだ青々としていて、毎年見慣れた紅葉色ではありません。
覚悟はしていましたが、嵐山はビッシリ混んでいました。とにかく中国語と韓国語の声ばかり聞こえてきます。
家族連れやツアーの団体客が多く、竹林の道も大混雑でした。
東京以上の人ごみの中、ようやく野宮神社にたどり着きます。
ここは動物OKのようで、真っ白い大きな犬がいました。スマートなジョリィ。
人の波にもみくちゃにされようとも、ここの苔庭を見ずしては帰れません。
高台に登って、保津峡を眺めます。
いい天気ですが、山全体的に、紅葉はこれからといったところです。
日曜画家の方が大勢いました。いすぎ・・・?
絵を仕上げた後で、みんなで品評し合うんでしょうね。
○ 髪の神様
小倉池のほとりまで降りていきました。側には、日本唯一の頭髪の神社、御髪神社があります。
やはり参拝客でいっぱいでした。
必死にお願いに来る方もいるだろうと慮って、遠巻きにするだけにしました。
どんどん歩いて行ったら、そのうち観光客は少なくなるかなと思いましたが、特に減る様子もなく、清涼寺まで行きました。
どこもかしこも人でいっぱい。
○ 愛宕さんふたたび
お昼時間に近づくにつれ、嵐山の観光客はどんどん増える一方なので、身動きが取れなくなる前に離れることにします。
バス通りに向かう途中に、紅い鳥居がありました。
愛宕神社御旅所でした。ここも愛宕さんだわ~。
意識しているせいか、今回はやけに愛宕づいています。
神様に「今回は登りはるのやろな?」(なぜか京都弁)と念押しされているようで、プレッシャーを感じるわ~。
○ お酒の神様
バスに乗り、次に向かったのは松尾大社。
以前訪れた時は曇りだったので、晴天の時に訪れたくなりました。
鳥居のしめ縄に、榊の枝を束ねたものがぶら下がっています。
珍しいですね。これは「脇勧請(わきかんじょう)」というもの。
大昔には、参道の両側に二本の神木を植えて神様を迎え、柱と柱の間に縄を張ってその年の月の数だけ細縄を垂らし、月々の農作物の出来具合の吉凶を占ったそうです。
それで、束は12つ(閏年は13)と決まっているのだとか。
それが鳥居の原型と言われており、これはその様子を伝えたものだそうです。
境内には無数に亀の像があります。たくさんの撫で亀を、一つ一つ撫でてまわりました。
ここは酒造の神として、全国の蔵元より崇敬を受けている神社。
境内には、奉献された飾り樽がずらりと飾られていました。
ここではどうお祈りすればいいのかしら。美味しいお酒が呑めますように?(下戸だけど)
○ 月の神様
次に、まだ訪れたことのない月読神社まで歩いて行きます。
ここまで来るともうほとんど人はいません。
ようやく嵐山の喧噪から離れられた気分です。
無人の境内をお参りしてきました。
いい月食を見られますように?あれ、日食の方?
まあいっか。(またもや深く考えない)
その2に続きます。
行ったことも登ったこともないですが
このブログを読んで行きたくなるところですね。
new now 似てるけど 意味がねぇ。
???
やはり京都以外の人にはそんなになじみがないですよね~。
愛宕山登山決行は、もうちょっと後になるので、すみませんがそれまでは、自信のなさを持て余す(笑)私と一緒にお付き合いくださいませ~m(_ _)m