風に吹かれて旅ごころ

はんなり旅を楽しむはずが、気づけばいつも珍道中。

多摩川流域探訪レディースツアー 1-2

2016-06-30 | 東京
その1からの続きです。

○ はとのす荘

多摩川カヌー大会を観戦した後は、この日の宿へ。
今いるのは昭島市。朝立川を出発してから多摩川の上流の青梅に行き、そこから流れに沿って下ってきて、立川の隣の市まで戻ってきているので、もう一度上流へと向かいます。
福生、羽村、青梅と通り過ぎて、奥多摩へと向かいました。

「はとのす荘」という宿の名前を聞いて(鳩ノ巣・・・渓谷の断崖絶壁の中にあるのかな?)と思いました。
つまり、ウミツバメの巣を連想していました。
燕じゃなくて鳩じゃん!
さらに民宿を想像していたら、しっかりしたすてきなホテル。
鳩ノ巣というのは地名で、別に鳩の巣っぽい宿というわけではありませんでした。(どんな宿?)



さほど大きくはないホテルで、この日はぜいたくにも私たちツアーが貸切りとなっています。
部屋は広々としており、モダンでシックな色合いのインテリアがしっくりと落ち着きます。



部屋にはテーブルセットの置かれたバルコニーもついています。
そこからは鳩ノ巣渓谷がまっすぐ見下ろせました。吸い込まれそうな景色です。



○ 渓谷散策

部屋でお茶をわかして一息入れても、まだ4時ごろ。
夕食時間までフリータイムなので、外の散策に出てみることにします。
鳩ノ巣渓谷の上に立っている宿なので、ダイナミックな冒険が楽しめそう。

鳩ノ巣小橋を渡って向こう岸へ。わーい、吊り橋だ~。



橋のたもとには、こんなアラートが。
頃はまだ冬の寒さの中の3月初旬。
増水すると歩道が水没するって…ヒエッ。



橋の上から見た下流側の景色。渓谷のほとりに突き出た建物があります。
カフェでした。お茶をしながら眼下の絶景を楽しめそうです。



こちらは上流側の景色。気のせいか岩石率が高い気がします。
お仲間の参加者が岩の上にいるのがわかるでしょうか。ちらほら見えます。
普段なら(こんな場所に女性一人?)と心配するところですが、今回は(あ、参加者ね)と気になりません。



アップにしてみました。ここにもお仲間の姿が見えます。
水はとてもきれい。透明な多摩川の水がここにはあります。



○ 巨岩の断崖

ヒールつきの靴ではとても歩けない、巨岩だらけでごつごつの細道を進みます。
この辺りの多摩川は、本当にくねくねと蛇行しています。
私の知っている多摩川とは違うわ。



渓谷の向こう岸から見上げた、はとのす荘。私たちの部屋も見えます。
こんな石の上に立っているなんて、すごい。
よっぽどしっかりした岩盤なんですね。
ルパンの『奇巌城』みたいだなと思いました。



○ 見知らぬ多摩川

橋の上から見下ろした水辺まで降りてみました。
見知った多摩川とはあまりにも違う、ワイルドでダイナミックな景色。
自然の静けさと荒々しさをまのあたりにして、圧倒されます。



そこから吊り橋を見上げました。
橋の上には、また別のお仲間の姿が見えます。
一晩貸切りの女性だけのホテル。都心から来たばかりの参加者たち。
何か事件が起こりそうなシチュエーションですね!(起こりませんけどね!)



再び吊り橋を戻って、川ぞいを少し散策してみます。
長い階段の横に滝がありました。水が落ちる音しか聞こえない、静かで絵になる光景。



○ 地名の由来

水神社への道標を見つけて、岩山を登ってみました。
すると、一番上に小さな祠がありました。
この神社にかつて鳩が巣を作ったのが、鳩ノ巣という地名の由来となっているそうです。



祠のある大きな一枚岩の上からおそるおそる下を覗き込むと、またお仲間女子の姿が見えました。
一人で河原に座り込んで、川面を見つめて動きません。(下の黒い点)
「大丈夫かなあ?」「ひたってるんでしょう」
まあ、参加者に思いつめた風の人はいなかったしね。。。
そんな、乙女をおセンチにさせる、ムードたっぷりの場所です。



私たちはセンチメンタル・ジャーニーではなく、アドベンチャー路線でトレイル探索中。
「川口浩探検隊気分だね!」
わー、往年の探検家のことを、すっかり忘れていました。 

○ 吊り橋ハンター



吊り橋好きなので、遠くから見つけて、うねうねと細い道を上ったり下ったりしてなんとかたどりついた雲仙橋。
ギリギリの幅で車も通ります。
ここからの景色もまた絶景でした。



あれあれ、さらに白い吊り橋が見えますね。
手作りっぽさムンムンですごく気になったのですが、そこまで行くには相当降りて行かなくてはならず、さらにその分また上らなくてはなりません。
結構歩いて足もくたびれていたため、上から眺めるだけにしておきました。



駅がすぐそばにありましたが、全く駅前の賑わいはありません。
駅前にも、周辺一帯にも、コンビニどころかスーパーさえもありません。
昔ながらのよろずや個人商店が、菓子パンを売っているくらいでした。
わー、ここには昭和がまだ残ってるのね~。

駅のそばに、こんな崩れかけた吊り橋がありました!
わあ、このひなびた感が相当好み。(みんな、引かないで~)
でも劣化しすぎて、もはや通行不可になっているのが残念だわー。



○ 夕食前の温泉

そろそろ暗くなってきたので、ワイルドな自然散策に満足して宿へと戻ります。
温泉から上がったばかりの参加者たちと、一緒のエレベーターになりました。
みんな上気した顔で、手に缶ビールを持っています。両手に2本持ってる人も!
私たちが思わず「あっ、ビール」と言うと、その人たちは「えへへ、食事前にちょっと一杯♪」と舌を出していました。

ホテルにチェックインしてから夕食の時間までの3時間半ほど、フリータイムだったので、一眠りしたり、私たちのように散策をしたり、温泉に入ったり、みんなそれぞれに過ごしたのでしょう。
それにしても、食事前に待ちきれなくて飲みはじめるなんて、ツワモノだわ~。
よーし、私たちも温泉よー!

まだ夕食まで時間があったので、私たちも大浴場へと向かいました。
お湯はアルカリ性。美肌の湯と言われていますが、さらっとしています。
涼みながら2時間くらいゆっくりと入りました。

○ 地場野菜イタリアン

ほかほかになって、浴衣姿でレストランへ。
この宿では、数種類の中から好みの浴衣を選べるのも嬉しいところ。
なんとなく和食かしらと思っていたら、創作イタリアンのコースでした。


(アミューズ)
あべ鶏もも肉のローズマリーの香り、狩人風



(アンティパスト)
イタリア産生ハムとスモークチーズの取り合わせ
タコとウドの赤ワインマリネ、タイム風味
チキンロールスモーク、ふきのとうソース
サーモンと青菜のテリーヌ、牧野さん家の奥多摩ヤマメの燻製



(ズッパ)
アサリのトマト入りクリーミーなスープソース
黒トリュフとリコッタチーズのラビオリと共に
パン(カンパーニュ・玄米ファイン)焼き立てで温かくフワフワ



(セコンド・ピアット)
牛肉のオレガノ風味焼きフンギポルチーニソースに
春の温野菜、奥多摩産山葵オイルを添えて



(ドルチェ)
カスタードバニラケーキ、イチゴのパンナコッタ
林檎アイスをフルーツと共に


女性の心わしづかみという、見るからにきれいな料理がどんどん出てきました。
素材の味を生かした薄めの味で、どれも食べやすかったです。
特にズッパが絶品で、ため息が出るほどでした。

このCena(メニュー)を考案したのは、料理長のJ.koba。
名前が気に入って「J.kobaすごいね」と二人でほめそやしていたら、それが聞こえたのか、あるいは私たちが最後の客になったためか、帰る時に本人が厨房から出てきて、にこやかに挨拶してくれました。
物腰の優しげなお上品な雰囲気のナイスミドルでした。



○ 食後も温泉

とてもおいしい夕食を楽しめて、大満足~。
少し部屋で休んでから、また温泉へ向かいました。

夜の時間はたっぷりあります。
ここのところせわしない日常を送っていただけに、この何にもしない、自分を甘やかす時間をとてもありがたく感じます。
はー、心身の疲れが抜けていくわー。

露天風呂で一緒になった女性たちは、仲良しグループで誘い合って8名で参加したとのこと。
ダンスサークルつながりだそうで、たしかにシンクロナイズドスイミングの選手のようなシュッとしてスラッとした華やかな人たちばかりでした。

今回のツアー参加者は女性50人。みんなが一度に温泉に殺到しないよう、食事の時間をバスごとにずらし、さらに今回は男湯も開放してくれました。
旅行会社スタッフの男性数名は、部屋つき風呂を使ってもらうことに(すみません~)。
男湯も女湯も両方入れるということで、両方ののれんをくぐって、スリッパの数を数えて少ない方に入りました。

○ のぼせて休憩

ここでもまたしばらく長風呂をしたので、あがったあとでモコちゃんが「のぼせちゃった~」と、しばらくベッドに沈みこみました。
確かに入りすぎましたね。お風呂の中で話し込んじゃったし。
私もベッドにのびて休みます。



○ お喋りして眠くなって

モコちゃんがちょっと復活したので、起き上ってサングリアで乾杯しました。
長い夜を満喫しようと、お菓子やおつまみをいろいろ買い込んできましたが、イタリアンコースでおなかがいっぱいで、なにも食べられません。

二人でなおもいろいろとお喋りをしていましたが、そのうちに眠くなってきました。
おなかもいっぱいだし、温泉にも入ったし、そもそも土曜日の朝に早起きをして寝不足だし、もうあとは幸せな睡眠だけですよね~。
奥多摩の夜はとても静か。
私たちも、静かに眠りにつきました。

2日目に続きます。


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