1日目からの続きです。
● 宇治から滋賀へ
2日目の朝。7時起きして宇治駅に向かいます。。
よく晴れたいい天気。飛行機雲が空いっぱいに斜めに突っ切っています。
西国三十三所のお寺は、1から33までそれぞれに番号がついています。
前日は2、3、4番を巡りましたが、この日行く予定のお寺は、ぐっと後ろの31と32番。
番号によって、お寺のある場所が変わります。
前日は和歌山・大阪。今回は、滋賀をめざします。
● 巨大な京都駅
宇治から奈良線で京都駅に行き、琵琶湖線に乗り換えます。
ホームで後ろに並んだ女子高生二人が「これから滋賀に行かなあかんねん」「滋賀か。遠いわぁ」と言っていました。
隣の県でも、やっぱり遠く感じる場所なんですね。
毎年京都に来ているのに、ホームからの眺めは、見慣れぬ光景だなあと思います。
たいてい私鉄電車のパスを使っていて、JRに乗ること自体が少ないからです。
しみじみ、大きな駅ですね。
路線図で確認すると、見知らぬ駅名ばかり。近江八幡はけっこう遠いとわかりました。
まず、野洲行きが来ましたが、途中で止まるため、乗れません。
次に、米原行きの新快速がやってきました。近江八幡駅に停まるか、駅員さんに確認してから乗りました。
1月に神戸に行った時、晴れていたのに新幹線で近江付近に差し掛かった時だけ、本格的な雪景色だったことを思い出します。
帰りも同じだったので、なんだか不思議な場所というイメージで、興味津々です。
● 近江八幡駅
駅に着きました~。見た感じ、何らほかの場所と違う雰囲気はありません。
ここだけ冬のままということもなく、電車を降りるとやっぱり暑い場所でした。
ここは近江商人の地。でも駅の周辺はのんびりしていて、特に商業の町というイメージはありません。
かつて栄えた町は、駅から少し離れたところにあるようです。
● 相席のおばあちゃま
ここから一つ目のお寺、長命寺行きのバスに乗ります。
1時間に3本の割合ですが、混んでいて相席になりました。
発車してしばらくしたら、隣席のおばあちゃまが、しゃべりかけてきました。
聞き取りにくいですが「街路樹が通りの右と左で違うんな」みたいなことを言っているよう。
うんうんと聞いていると
「友人宅には奈良で一番と言われるイチョウの樹があり、時期になると20人がかりで銀杏を採る」
「大阪の御堂筋もイチョウ並木。みんな好きに銀杏を採っていいと言われてるけれど、銀杏の実はにおいがきつくてなあ」
「おまけにかぶれるし、重いし、食べるまでが大変や」
と、銀杏の話になっていました。
地元の人かと思いきや、奈良の人。
「ここの街路樹はまだ若いなあ。30年くらいか。人が手をまわしてギリギリつくくらいが樹齢100年や」
やはり奈良の人はメジャーが大きいです。
おばあちゃまの口調になれてきた辺りで「あ、ここや、降りるわ」と、八幡ロープウェー口で降りていきました。
ここでかなりの人が降りたので、バスは一気に空きました。
みんなお寺に行くのかと思ったけれど、違ったのね。
● 心臓破りの石段
バスには30分くらい乗っていましたが、終点で降りたのは10人弱。そのうちのおじさま方4、5人連れは、すぐに近くのあずまやで休憩しだしました。
ほかの人たちも、何やかにやと、すぐにはお寺の方へ行こうとしないため、私が一番乗りに参道に到着しました。
目の前に、808段の石段がそびえ立ちます。う〜ん、すごい。ゴールが全く見えません。
参道の茶屋から杖を借りて、登り始めました。
足を上げると筋肉痛。前日の疲れが出ています。
今日もハードなお寺参りが続きます。
極力無理をしないよう、疲れたらすぐ休むことにして、休み休み上っていくことにします。
ボールは友達ならぬ、杖は友達。
私のように杖を借りる人もいれば、必要とせず、持たずに上がっていく人もいます。
自前のステッキを両手に握っている人もいます。
ロードバイクのレーパン姿の青年2人が、ハッハッと大きな息を吐きながら、後ろから追い越していきました。
自転車乗りは脚力あるわ〜。
鳥居のような、不思議な形の山門が見えてきました。
ここからが本格的な聖域の入り口ということでしょうか。
まだまだ続きます。けっこうな段差がある、登りづらい石段ですが、木陰になっているので、助かります。
昨日「午前中に来たらよかったのに」とオレンジバスの運ちゃんに言われたとおり、朝のうちはまだしのげるくらいの暑さ。
少し曲がっているため、石段の果ては見えません。上を向いても下を向いても石段だけ。
何段目という標識がないため、今自分がどの辺りにいるのかさっぱりわからなくなっています。
静岡の久能山東照宮の石段が1159段だったことを思い出します。
きつかったものの、段差がそれほどないため、子供やお年寄りでも挑戦できる、観光地としての登りやすさがありました。
久能山よりも段の数は少ないですが、ここのほうがぐっと上りづらくハード。
人を選ぶ石段です。
もう上がること以外、何も考えられません。
でも黙々と上がっていけば、それだけお寺に近づきます。
かなり上まで上がった所に、駐車場がありました。
車で来た人は、そこから100段程度登るだけで済むのです。
この差は大きいわ〜。
● 第31番 長命寺
一歩一歩進んでいき、ようやくお寺の入り口が見えてきました。
なおも進むと、三重塔も現れます。
はあ〜、到着。
西国第三十一番札所 姨綺耶山(いきやさん) 長命寺です。
あまりに遠かったので、お寺に着いたという実感がありません。
三仏堂、護法権現社、鐘楼など、いくつも建物が並ぶ、見所が多い寺院。
神社風の建物も並び、神仏習合の名残を感じます。
聖徳太子が建てたという古刹。
古めかしい立派な本堂をお参りします。
● 飛び出さないで
お寺には「飛び出しぼうや」の交通安全お守りがありました。
初めて見ます。裏返すと少女になっていました。
梅雨も終わって、関東ではもう散ってしまったあじさいが、ここではきれいに咲いていました。
山の上では、今が盛りの気候なんでしょう。
● 琵琶湖の眺望
境内からは、琵琶湖がすぐそばに見下ろせて、湖からの涼しい風が吹いてきます。
ここまで上ってしまえば、とても心地よい場所。
空にはやっぱり飛行機雲。
かつての巡礼者は、弁天様が祀られている琵琶湖の中の竹生島から船に乗って、このお寺を訪れたそうです。
ゆっくり上ったけれど、予定所要時間よりも早く着きました。
あと20分後に、帰りのバスが来ます。それに乗れれば、少し早く次のお寺に行けそうです。
● 帰りの石段
変な欲が出て、急ぎ気味に石段を下ります。
前日の紀三井寺からの帰りもそうで、無謀にも一段飛ばしをして降りていきました。
それでも、途中の不思議スポットには寄っていきます。
ここに祀られているのは、一体何の神仏でしょう。中からすごいパワーを放っていそう。
● 滑って転ぶ
朝に雨が降ったのか、朝露なのか、石段はうっすら濡れています。
上りでは全く気になりませんでしたが、滑りやすくなっていたようで、下りでつるっと脚を滑らせてしまいました。
あっと思った時には、ぐらりとバランスを崩し、仰向けに転んだ状態で、数段ズルズルと落ちていました。
その反動で背中を強く打ってしまい、「~~~!!」と一人で痛みに耐えます。
先を急ぐあまりに、スピードを出して降りていたため、派手に身体を打ち付けてしまったのです。
実は前日の夜も、宇治に着いてから薄暗い道の車止めに気が付かずに足を引っ掛けてしまいました。
疲れた脚では踏ん張れず、顔から派手に転んであごを打ち、青くなっています。
その時にすりむいた手のひらが痛みますが、さらに背中もすりむいてしまい、ひりひりします。
夏の薄着の時には、ケガをしやすいのです。
周りには誰もいません。上りよりも下りの方が危険なので、気をつけて降りなくては、と自分を戒めて、急がずゆっくり降りることにします。
それでも、そもそも脚力が落ちていたため、再びズルルッと滑り落ちてしまいました。
今度は横向きに転んでしまい、右足や左手に変な負荷が掛かったようで、痛みも倍増。
くるぶしにもすり傷ができ、ダブルの痛さに、涙がにじみます。
気をつけて杖を突いていても、こんなことになるなんて。
全身打撲になりましたが、石段の途中で立ち往生することはできず、がんばって降りていきました。
石段を滑ったことは、これまでにも何度かあります。
行きの登りで体力を使い果たして、帰りの下りで足を踏み込めずに、バランスを崩してしまうのです。
前日の石段疲れも残っているし、もうこれ以上転んだら、動けなくなりそう。
相当足元に注意しながら下まで降りましたが、バスが来るまで時間はたっぷりありました。
● 巡礼とレジャー
バス停の向こうはもう湖。長命寺港という小さなポートになっており、降りてしまえばのどかな景色が広がります。
湖上にはジェットモービルが何台か出ており、日光の下でモーター音を鳴らして楽しそうにはしゃぐ人たちの笑い声が岸まで届きます。
ひたすら鬱蒼とした山の石段ばかり登っている自分とは、あまりにも違う境遇。まぶしいわ〜。
やってきたバスに乗り込みます。行きに一緒に乗ってきた人は10名ほどいたのに、帰りは私だけ。
このまま駅までずっと一人かと思いきや、途中のバス停からけっこう人が乗ってきました。
「楽しかったなあ」とわきあいあいで、とたんに賑やかになる車内。
この辺りは水郷なので、遊覧船に乗ったり近江八幡の昔の街角を散策する観光客が多いようです。
● 近江八幡宮とは
近江八幡の由来となった近江八幡宮・・・という名前の神社はありません。
日牟禮八幡宮がその由来です。立派な鳥居の前を通りました。
● 近江の町並み
この辺りがかつて商人たちで賑わった界隈です。
街の景観保存もきちんとされているようです。
古めかしい近江の町並みをゆっくり散策し、水郷を船で周遊してみたいものですが、今回はがまん、がまん。
ここには近江兄弟社の本社があります。近江さんという人の名前だと思ったけれど、土地の名前だったんですね。
近江兄弟社前のバス停があったので、きょろきょろしましたが、どの建物かはわかりませんでした。
この会社の虫除けスプレーを旅に持参しています。
● マンホール
駅に到着し、(そうそう)と気づいて、駅前でマンホールチェックをしました。
余裕がないときには、マンホールにまで気持ちが回らないため、気付いた時がチェックタイムです。
白壁の蔵が描かれた、きれいな柄ですね。
駅のホームには、さぞ近江兄弟社の宣伝がたくさんあるかと思いきや、1枚もありませんでした。
近江牛の宣伝ならたくさん出ていましたが。
はっ、食べ損ねた!あっ、巡礼中だった!
その2に続きます。
● 宇治から滋賀へ
2日目の朝。7時起きして宇治駅に向かいます。。
よく晴れたいい天気。飛行機雲が空いっぱいに斜めに突っ切っています。
西国三十三所のお寺は、1から33までそれぞれに番号がついています。
前日は2、3、4番を巡りましたが、この日行く予定のお寺は、ぐっと後ろの31と32番。
番号によって、お寺のある場所が変わります。
前日は和歌山・大阪。今回は、滋賀をめざします。
● 巨大な京都駅
宇治から奈良線で京都駅に行き、琵琶湖線に乗り換えます。
ホームで後ろに並んだ女子高生二人が「これから滋賀に行かなあかんねん」「滋賀か。遠いわぁ」と言っていました。
隣の県でも、やっぱり遠く感じる場所なんですね。
毎年京都に来ているのに、ホームからの眺めは、見慣れぬ光景だなあと思います。
たいてい私鉄電車のパスを使っていて、JRに乗ること自体が少ないからです。
しみじみ、大きな駅ですね。
路線図で確認すると、見知らぬ駅名ばかり。近江八幡はけっこう遠いとわかりました。
まず、野洲行きが来ましたが、途中で止まるため、乗れません。
次に、米原行きの新快速がやってきました。近江八幡駅に停まるか、駅員さんに確認してから乗りました。
1月に神戸に行った時、晴れていたのに新幹線で近江付近に差し掛かった時だけ、本格的な雪景色だったことを思い出します。
帰りも同じだったので、なんだか不思議な場所というイメージで、興味津々です。
● 近江八幡駅
駅に着きました~。見た感じ、何らほかの場所と違う雰囲気はありません。
ここだけ冬のままということもなく、電車を降りるとやっぱり暑い場所でした。
ここは近江商人の地。でも駅の周辺はのんびりしていて、特に商業の町というイメージはありません。
かつて栄えた町は、駅から少し離れたところにあるようです。
● 相席のおばあちゃま
ここから一つ目のお寺、長命寺行きのバスに乗ります。
1時間に3本の割合ですが、混んでいて相席になりました。
発車してしばらくしたら、隣席のおばあちゃまが、しゃべりかけてきました。
聞き取りにくいですが「街路樹が通りの右と左で違うんな」みたいなことを言っているよう。
うんうんと聞いていると
「友人宅には奈良で一番と言われるイチョウの樹があり、時期になると20人がかりで銀杏を採る」
「大阪の御堂筋もイチョウ並木。みんな好きに銀杏を採っていいと言われてるけれど、銀杏の実はにおいがきつくてなあ」
「おまけにかぶれるし、重いし、食べるまでが大変や」
と、銀杏の話になっていました。
地元の人かと思いきや、奈良の人。
「ここの街路樹はまだ若いなあ。30年くらいか。人が手をまわしてギリギリつくくらいが樹齢100年や」
やはり奈良の人はメジャーが大きいです。
おばあちゃまの口調になれてきた辺りで「あ、ここや、降りるわ」と、八幡ロープウェー口で降りていきました。
ここでかなりの人が降りたので、バスは一気に空きました。
みんなお寺に行くのかと思ったけれど、違ったのね。
● 心臓破りの石段
バスには30分くらい乗っていましたが、終点で降りたのは10人弱。そのうちのおじさま方4、5人連れは、すぐに近くのあずまやで休憩しだしました。
ほかの人たちも、何やかにやと、すぐにはお寺の方へ行こうとしないため、私が一番乗りに参道に到着しました。
目の前に、808段の石段がそびえ立ちます。う〜ん、すごい。ゴールが全く見えません。
参道の茶屋から杖を借りて、登り始めました。
足を上げると筋肉痛。前日の疲れが出ています。
今日もハードなお寺参りが続きます。
極力無理をしないよう、疲れたらすぐ休むことにして、休み休み上っていくことにします。
ボールは友達ならぬ、杖は友達。
私のように杖を借りる人もいれば、必要とせず、持たずに上がっていく人もいます。
自前のステッキを両手に握っている人もいます。
ロードバイクのレーパン姿の青年2人が、ハッハッと大きな息を吐きながら、後ろから追い越していきました。
自転車乗りは脚力あるわ〜。
鳥居のような、不思議な形の山門が見えてきました。
ここからが本格的な聖域の入り口ということでしょうか。
まだまだ続きます。けっこうな段差がある、登りづらい石段ですが、木陰になっているので、助かります。
昨日「午前中に来たらよかったのに」とオレンジバスの運ちゃんに言われたとおり、朝のうちはまだしのげるくらいの暑さ。
少し曲がっているため、石段の果ては見えません。上を向いても下を向いても石段だけ。
何段目という標識がないため、今自分がどの辺りにいるのかさっぱりわからなくなっています。
静岡の久能山東照宮の石段が1159段だったことを思い出します。
きつかったものの、段差がそれほどないため、子供やお年寄りでも挑戦できる、観光地としての登りやすさがありました。
久能山よりも段の数は少ないですが、ここのほうがぐっと上りづらくハード。
人を選ぶ石段です。
もう上がること以外、何も考えられません。
でも黙々と上がっていけば、それだけお寺に近づきます。
かなり上まで上がった所に、駐車場がありました。
車で来た人は、そこから100段程度登るだけで済むのです。
この差は大きいわ〜。
● 第31番 長命寺
一歩一歩進んでいき、ようやくお寺の入り口が見えてきました。
なおも進むと、三重塔も現れます。
はあ〜、到着。
西国第三十一番札所 姨綺耶山(いきやさん) 長命寺です。
あまりに遠かったので、お寺に着いたという実感がありません。
三仏堂、護法権現社、鐘楼など、いくつも建物が並ぶ、見所が多い寺院。
神社風の建物も並び、神仏習合の名残を感じます。
聖徳太子が建てたという古刹。
古めかしい立派な本堂をお参りします。
● 飛び出さないで
お寺には「飛び出しぼうや」の交通安全お守りがありました。
初めて見ます。裏返すと少女になっていました。
梅雨も終わって、関東ではもう散ってしまったあじさいが、ここではきれいに咲いていました。
山の上では、今が盛りの気候なんでしょう。
● 琵琶湖の眺望
境内からは、琵琶湖がすぐそばに見下ろせて、湖からの涼しい風が吹いてきます。
ここまで上ってしまえば、とても心地よい場所。
空にはやっぱり飛行機雲。
かつての巡礼者は、弁天様が祀られている琵琶湖の中の竹生島から船に乗って、このお寺を訪れたそうです。
ゆっくり上ったけれど、予定所要時間よりも早く着きました。
あと20分後に、帰りのバスが来ます。それに乗れれば、少し早く次のお寺に行けそうです。
● 帰りの石段
変な欲が出て、急ぎ気味に石段を下ります。
前日の紀三井寺からの帰りもそうで、無謀にも一段飛ばしをして降りていきました。
それでも、途中の不思議スポットには寄っていきます。
ここに祀られているのは、一体何の神仏でしょう。中からすごいパワーを放っていそう。
● 滑って転ぶ
朝に雨が降ったのか、朝露なのか、石段はうっすら濡れています。
上りでは全く気になりませんでしたが、滑りやすくなっていたようで、下りでつるっと脚を滑らせてしまいました。
あっと思った時には、ぐらりとバランスを崩し、仰向けに転んだ状態で、数段ズルズルと落ちていました。
その反動で背中を強く打ってしまい、「~~~!!」と一人で痛みに耐えます。
先を急ぐあまりに、スピードを出して降りていたため、派手に身体を打ち付けてしまったのです。
実は前日の夜も、宇治に着いてから薄暗い道の車止めに気が付かずに足を引っ掛けてしまいました。
疲れた脚では踏ん張れず、顔から派手に転んであごを打ち、青くなっています。
その時にすりむいた手のひらが痛みますが、さらに背中もすりむいてしまい、ひりひりします。
夏の薄着の時には、ケガをしやすいのです。
周りには誰もいません。上りよりも下りの方が危険なので、気をつけて降りなくては、と自分を戒めて、急がずゆっくり降りることにします。
それでも、そもそも脚力が落ちていたため、再びズルルッと滑り落ちてしまいました。
今度は横向きに転んでしまい、右足や左手に変な負荷が掛かったようで、痛みも倍増。
くるぶしにもすり傷ができ、ダブルの痛さに、涙がにじみます。
気をつけて杖を突いていても、こんなことになるなんて。
全身打撲になりましたが、石段の途中で立ち往生することはできず、がんばって降りていきました。
石段を滑ったことは、これまでにも何度かあります。
行きの登りで体力を使い果たして、帰りの下りで足を踏み込めずに、バランスを崩してしまうのです。
前日の石段疲れも残っているし、もうこれ以上転んだら、動けなくなりそう。
相当足元に注意しながら下まで降りましたが、バスが来るまで時間はたっぷりありました。
● 巡礼とレジャー
バス停の向こうはもう湖。長命寺港という小さなポートになっており、降りてしまえばのどかな景色が広がります。
湖上にはジェットモービルが何台か出ており、日光の下でモーター音を鳴らして楽しそうにはしゃぐ人たちの笑い声が岸まで届きます。
ひたすら鬱蒼とした山の石段ばかり登っている自分とは、あまりにも違う境遇。まぶしいわ〜。
やってきたバスに乗り込みます。行きに一緒に乗ってきた人は10名ほどいたのに、帰りは私だけ。
このまま駅までずっと一人かと思いきや、途中のバス停からけっこう人が乗ってきました。
「楽しかったなあ」とわきあいあいで、とたんに賑やかになる車内。
この辺りは水郷なので、遊覧船に乗ったり近江八幡の昔の街角を散策する観光客が多いようです。
● 近江八幡宮とは
近江八幡の由来となった近江八幡宮・・・という名前の神社はありません。
日牟禮八幡宮がその由来です。立派な鳥居の前を通りました。
● 近江の町並み
この辺りがかつて商人たちで賑わった界隈です。
街の景観保存もきちんとされているようです。
古めかしい近江の町並みをゆっくり散策し、水郷を船で周遊してみたいものですが、今回はがまん、がまん。
ここには近江兄弟社の本社があります。近江さんという人の名前だと思ったけれど、土地の名前だったんですね。
近江兄弟社前のバス停があったので、きょろきょろしましたが、どの建物かはわかりませんでした。
この会社の虫除けスプレーを旅に持参しています。
● マンホール
駅に到着し、(そうそう)と気づいて、駅前でマンホールチェックをしました。
余裕がないときには、マンホールにまで気持ちが回らないため、気付いた時がチェックタイムです。
白壁の蔵が描かれた、きれいな柄ですね。
駅のホームには、さぞ近江兄弟社の宣伝がたくさんあるかと思いきや、1枚もありませんでした。
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