その1からの続きです。
● 「K」のサイン
霧の向こうに広がる異世界。
目の前にあって、手が届きそうなのに、海にさえぎられています。
夢の中の光景のようです。

『銀河鉄道の夜』の銀河ステーションって、こんな光景?
別の友人は「映画『ブレードランナー』の世界みたい」と表現しました。
まさに、ぴったり~。
あちこちに「K」の表示が出ています。
横浜だけに、元町キタムラのK?
いいえ、これは、"川崎航路を通れ"という神のお告げ、じゃなくて海上保安庁からの通知なんだそう。
「T」のときは、鶴見航路を指しているそうです。
雨が降っていたにもかかわらず、この日の海面はとても穏やかで、鏡のよう。
船首のデッキまで行って、辺りを見回しました。
そばにいた青年が、両腕を真横にバッと広げました。
見ると、顔を上げて目を閉じています。
(深呼吸しているのかな?)と思いましたが、そのまましばらく動きません。
ひとりタイタニックをしているんだと気づいて、邪魔をしないようにしました。
● モンサンミッシェル
京浜運河は、小さな運河に枝分かれしています。
その一つに入り、東亜石油の京浜製油所の前で船は停まりました。
このクルーズツアーのハイライトです。

「ここはフランスのモンサンミッシェルに似てると言われています」と船長。
(そうかなあ?)とあやしんだら「私は行ったことないんですけど」と告白していました。
正直すぎー!
誰が言い始めのかはわからないそう。
ノルマンディーの海上に浮かんで見える、かの有名な修道院に似ているかは微妙。
でもまあ、雰囲気はわかります。
ただ私には、どちらかというとクロカンブッシュに見えました。
(ビバ!食い意地)

クロカンブッシュ
● イカロス気分
工業地帯なので、あちこちの高い煙突からフレアスタックが空に吹き上がっています。
船はかなりそばまで寄って、炎に接近しました。
ゴォーー!という炎が燃える音が大きくて、大声をあげないと隣の人とも会話できないほど。
風に乗って、ガスの臭いや炎の熱まで伝わってきます。
臨場感たっぷりで迫力満点。
かすかに熱いし、太陽に近寄りすぎたイカロスの気分になります。

京浜が巨大な港湾地帯であることを、改めて実感します。
工場や発電所がたくさんありすぎて、もう何が何だかわかりません。
船長は、一つ一つ丁寧に説明してくれましたが、とても覚えきれません。
なので、がんばるのはやめて、純粋にクルーズを楽しみました。
● 海際の駅
途中、海芝浦駅そばに寄りました。
電車に乗って行ったことがありますが、海から見ることができるなんて思わなかったわ。

ここはJR鶴見線の終点で、東芝の京浜事業所の職員専用の小さな駅。
「日本で一番、海に近い駅と言われています」と船長。
まあそうですよね。だってホームの反対側は、海ですもの。
ホームで釣りができそう。
ちょうど電車が停車中で、数名の人が乗り降りしていたので、みんなでテンションが上がりました。

横浜市民でも知らない人の多い、小さな駅。
遠くから参加した乗客の方々は、知っていたのでしょうか?
知らなくても、海沿いのホームが珍しいので、喜んでいるのでしょうか?
ちょっと聞いてみたくなりました。

● 海上フルスピード
その後、船は再びスピードを上げて、広い海原を大疾走。
交通線の馬力を見せてもらいます。
大黒ジャンクションの下を抜けると、明るい陸が見えてきました。

近づいてきた、みなとみらいの夜景。
霧をまとって、幻想的です。
うわ~、本当に私が住んでいる町なのかしら?

時刻はちょうど8時半。
観覧車コスモクロック21の、花火のようなイルミネーションを眺めます。

ライトアップされた赤レンガ倉庫。
セレブリティ・ミレニアム号の横を通ります。
9万トン級客船。といわれてもピンときませんが、パナマ運河を通航できる最大サイズの船なんだそう。
うーん、ほんとに大きい!

● 象の鼻桟橋
楽しかったクルーズは、これでおしまい。
象の鼻埠頭で下船となります。
船長さんが、見送りがてら、私たちに声をかけてくれました。
「明日は大岡川で《横浜運河パレード》が開催されます。私もベネチア号を出すので、よければどうぞ」
船長、どうもありがとう!
ベネチア号とは、船長の持つ大型遊覧船。
永井船長は、毎年桜の季節に養護学校の子供たちをクルージングに招待する、徳の篤い人なのです。
半年前に、その様子がNHK『小さな旅』で紹介されました。

工場夜景のような、象の鼻パークのオブジェ
社員旅行の御一行は、降りたところで現地解散していました。
それでも、みんなでまとまって日本大通りを歩いていきました。
同じホテルに帰るのでしょう。
最後まで旅を満喫してくださーい。
● 刀削麺
前回は中華街で食事をしてから乗船しましたが、今回は食事はまだなので、船から降りて、中華街の「麺王翔記」へ。

チャーシュー刀削麺やギョーザ、酢豚などをいただきました。
このお店の刀削麺は、西安つまり陝西省のものですが、このお店は四川料理店。
ん?省が違う・・・?
まあ、気にしなーい!
辛くないメニューを選びました。

注文が一段落したのか、料理人がカウンター席の私たちの目の前に、ラップでくるんだ刀削麺の生地をどんどん積み上げていきました。
明日の分として、夜の間冷やして寝かせておくのでしょう。
白い赤ちゃんアザラシが増えていくようでした。
友人に「料理長がニコニコしながら見てたよ」と言われました。
(ラップにアザラシの顔とヒゲを描きたいな~)と思ったのがバレていたのかも!
● 夜のチャイナタウン
休日には人でごったがえしている中華大通りも、夜になるとぐっと静か。
黄色い提灯が灯っています。
一つ一つに「YOKOHAMA CHINA TOWN 春節」と書かれていました。
え-、春節って、旧暦のお正月で2月ですよね?
もう11月のうちから、来年のお祝いを始めているの?
それとも、今年の2月の飾りをずっと飾っているのかしら?
答えはわかりません。まあ、気にしなーい!
● 黄色いドラゴン

まばゆく光る黄色い提灯は、うねりながら不思議な形に伸びています。
何だろうと思いながら下を歩き、端まできて、その全貌がわかりました。

ドラゴンでした!
中華街の守り神ですね。カッコイイ!
● epilogue
中華街を出たところで日常に戻り、友人と解散しました。
今回のクルーズも、楽しかったなあ。
工場夜景の摩訶不思議さを満喫したひと時でした。
夜の海から眺めた、普段とは違う顔の京浜工業地帯。
いや~、横浜って、いいですね~。水の恵みが豊かで。
「この町は七つの海からの贈り物」という標語を思い出しました。
いつの日かまたあの船長さんの操縦する、サンタバルカ号に乗りたいです。
● 「K」のサイン
霧の向こうに広がる異世界。
目の前にあって、手が届きそうなのに、海にさえぎられています。
夢の中の光景のようです。

『銀河鉄道の夜』の銀河ステーションって、こんな光景?
別の友人は「映画『ブレードランナー』の世界みたい」と表現しました。
まさに、ぴったり~。
あちこちに「K」の表示が出ています。
横浜だけに、元町キタムラのK?
いいえ、これは、"川崎航路を通れ"という神のお告げ、じゃなくて海上保安庁からの通知なんだそう。
「T」のときは、鶴見航路を指しているそうです。
雨が降っていたにもかかわらず、この日の海面はとても穏やかで、鏡のよう。
船首のデッキまで行って、辺りを見回しました。
そばにいた青年が、両腕を真横にバッと広げました。
見ると、顔を上げて目を閉じています。
(深呼吸しているのかな?)と思いましたが、そのまましばらく動きません。
ひとりタイタニックをしているんだと気づいて、邪魔をしないようにしました。
● モンサンミッシェル
京浜運河は、小さな運河に枝分かれしています。
その一つに入り、東亜石油の京浜製油所の前で船は停まりました。
このクルーズツアーのハイライトです。

「ここはフランスのモンサンミッシェルに似てると言われています」と船長。
(そうかなあ?)とあやしんだら「私は行ったことないんですけど」と告白していました。
正直すぎー!
誰が言い始めのかはわからないそう。
ノルマンディーの海上に浮かんで見える、かの有名な修道院に似ているかは微妙。
でもまあ、雰囲気はわかります。
ただ私には、どちらかというとクロカンブッシュに見えました。
(ビバ!食い意地)

クロカンブッシュ
● イカロス気分
工業地帯なので、あちこちの高い煙突からフレアスタックが空に吹き上がっています。
船はかなりそばまで寄って、炎に接近しました。
ゴォーー!という炎が燃える音が大きくて、大声をあげないと隣の人とも会話できないほど。
風に乗って、ガスの臭いや炎の熱まで伝わってきます。
臨場感たっぷりで迫力満点。
かすかに熱いし、太陽に近寄りすぎたイカロスの気分になります。

京浜が巨大な港湾地帯であることを、改めて実感します。
工場や発電所がたくさんありすぎて、もう何が何だかわかりません。
船長は、一つ一つ丁寧に説明してくれましたが、とても覚えきれません。
なので、がんばるのはやめて、純粋にクルーズを楽しみました。
● 海際の駅
途中、海芝浦駅そばに寄りました。
電車に乗って行ったことがありますが、海から見ることができるなんて思わなかったわ。

ここはJR鶴見線の終点で、東芝の京浜事業所の職員専用の小さな駅。
「日本で一番、海に近い駅と言われています」と船長。
まあそうですよね。だってホームの反対側は、海ですもの。
ホームで釣りができそう。
ちょうど電車が停車中で、数名の人が乗り降りしていたので、みんなでテンションが上がりました。

横浜市民でも知らない人の多い、小さな駅。
遠くから参加した乗客の方々は、知っていたのでしょうか?
知らなくても、海沿いのホームが珍しいので、喜んでいるのでしょうか?
ちょっと聞いてみたくなりました。

● 海上フルスピード
その後、船は再びスピードを上げて、広い海原を大疾走。
交通線の馬力を見せてもらいます。
大黒ジャンクションの下を抜けると、明るい陸が見えてきました。

近づいてきた、みなとみらいの夜景。
霧をまとって、幻想的です。
うわ~、本当に私が住んでいる町なのかしら?

時刻はちょうど8時半。
観覧車コスモクロック21の、花火のようなイルミネーションを眺めます。

ライトアップされた赤レンガ倉庫。
セレブリティ・ミレニアム号の横を通ります。
9万トン級客船。といわれてもピンときませんが、パナマ運河を通航できる最大サイズの船なんだそう。
うーん、ほんとに大きい!

● 象の鼻桟橋
楽しかったクルーズは、これでおしまい。
象の鼻埠頭で下船となります。
船長さんが、見送りがてら、私たちに声をかけてくれました。
「明日は大岡川で《横浜運河パレード》が開催されます。私もベネチア号を出すので、よければどうぞ」
船長、どうもありがとう!
ベネチア号とは、船長の持つ大型遊覧船。
永井船長は、毎年桜の季節に養護学校の子供たちをクルージングに招待する、徳の篤い人なのです。
半年前に、その様子がNHK『小さな旅』で紹介されました。

工場夜景のような、象の鼻パークのオブジェ
社員旅行の御一行は、降りたところで現地解散していました。
それでも、みんなでまとまって日本大通りを歩いていきました。
同じホテルに帰るのでしょう。
最後まで旅を満喫してくださーい。
● 刀削麺
前回は中華街で食事をしてから乗船しましたが、今回は食事はまだなので、船から降りて、中華街の「麺王翔記」へ。

チャーシュー刀削麺やギョーザ、酢豚などをいただきました。
このお店の刀削麺は、西安つまり陝西省のものですが、このお店は四川料理店。
ん?省が違う・・・?
まあ、気にしなーい!
辛くないメニューを選びました。

注文が一段落したのか、料理人がカウンター席の私たちの目の前に、ラップでくるんだ刀削麺の生地をどんどん積み上げていきました。
明日の分として、夜の間冷やして寝かせておくのでしょう。
白い赤ちゃんアザラシが増えていくようでした。
友人に「料理長がニコニコしながら見てたよ」と言われました。
(ラップにアザラシの顔とヒゲを描きたいな~)と思ったのがバレていたのかも!
● 夜のチャイナタウン
休日には人でごったがえしている中華大通りも、夜になるとぐっと静か。
黄色い提灯が灯っています。
一つ一つに「YOKOHAMA CHINA TOWN 春節」と書かれていました。
え-、春節って、旧暦のお正月で2月ですよね?
もう11月のうちから、来年のお祝いを始めているの?
それとも、今年の2月の飾りをずっと飾っているのかしら?
答えはわかりません。まあ、気にしなーい!
● 黄色いドラゴン

まばゆく光る黄色い提灯は、うねりながら不思議な形に伸びています。
何だろうと思いながら下を歩き、端まできて、その全貌がわかりました。

ドラゴンでした!
中華街の守り神ですね。カッコイイ!
● epilogue
中華街を出たところで日常に戻り、友人と解散しました。
今回のクルーズも、楽しかったなあ。
工場夜景の摩訶不思議さを満喫したひと時でした。
夜の海から眺めた、普段とは違う顔の京浜工業地帯。
いや~、横浜って、いいですね~。水の恵みが豊かで。
「この町は七つの海からの贈り物」という標語を思い出しました。
いつの日かまたあの船長さんの操縦する、サンタバルカ号に乗りたいです。
目線の低いクルージングも
より景色が引き立ちます。
最後の黄色いドラゴン、どうなってるの?ってびっくり!線がうっすら見えたので納得。
迫力のある演出ですね。
酢豚うまそう!!(笑)
応援P
中華街は、ほんとに独特で、行くたびに異国情緒を感じます~。色彩感覚とかデザインとか、やっぱり違うんですよね~☺
今年初めての訪問かな?
明けましておめでとうございます。
今年もよろしくね。
海ほたるから千葉、鎌倉へのコメント
ありがとうございました。
久しぶりの関東方面、満喫できました。
帰りの静岡も良かったですよ。
神奈川・東京へはまたゆっくりドライブ兼ねて行ってみたいですね(^^♪
年末、ちょっとおサボしてしまいましたが、きちんとアネッティさんの投稿、読ませていただきますね~💛
私もそろそろ、また旅行記をアップしようと思いまーす。