その1からの続きです。
● 電車に乗り換え
駅に行き、今度は電車に乗ります。
キオスクをのぞいたら「銚子電鉄のぬれ煎餅」が売られていました。
でもここは、JRの駅。
他社グッズを売っていることになるけれど、そこは気にしないのね。

向かいのホームには、エスカレーター横を使った大々的な「新幹線に乗ろう!」の宣伝が。
木更津から一番近い新幹線の駅といったら…東京!?
(ここからだと、新幹線に乗ること自体が目的になるんだわ)と改めて思います。
木更津駅の発車メロディが「しょ・しょ・しょうじょうじ♪」だったので、ベスと一緒に口ずさみました。
● 那古船形駅
内房線に乗ること1時間。
暑い外からひんやりと涼しい車内に入り、うとうとしながら揺られていきます。
途中の浜金谷駅で少し停車しました。
2年前は、フェリーを金谷港で降り、この駅から電車に乗り替えました。
ホームに降りて見上げると、以前登ったノコギリ山は、変わらずギザギザでした。

電車が走り出すと、再びうとうと。
はっと目を覚ますと、ちょうど那古船形駅に着いたところでした。
隣で寝ているベスを起こして、ホームに降ります。

ペールブルーの屋根のノスタルジックな駅舎。
AKB48の「会いたかった」と乃木坂46の「会いたかったかもしれない」のPVに登場しています。
駅員さんに「那古寺に行きたいんですが」というと、「あの山だよ」と指さして教えてくれたので、道なりに目指していきました。
灼熱の真夏日の2時台。外を歩いている人は、ほかに誰もいません。
● 坂東の結願印
歩いていると、どこからかトントンチキチキという軽快な祭り囃子の音が聞こえてきます。
耳を澄ませると、一か所ではなく、あちこちから聞こえてくる様子。
山に反響して、ハウリングしているのかしら?
お寺でやっているのかなと思いながら、那古寺にたどり着いきました。
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ここは私のリクエストで来た、坂東三十三観音巡礼の三十三番目、最後のお寺。
この巡礼を始めるとき、第一番目の杉本寺(鎌倉)のお坊さんに発願印を押していただきました。
その後、房総に来る機会があったので、一番最後にお参りするべき那古寺を、ほかのお寺の前に参拝したのです。
まだスカスカの御朱印帳を見て、お坊さんが
「全て回ったら、結願印を押しますね」と言われました。
その時は御朱印だけいただきましたが、なかなか簡単には来れない場所なので(再びこのお寺には来ないかも…結願印はもらえないかもしれない...)と思ったことを思い出します。

その後、少しずつ巡礼を重ねて、去年の夏に坂東の巡礼地を全てコンプリートしました。
そしてそれから1年後の今回、こうしてチャンスが訪れたのです。
暑い中をてくてく歩いて、一緒に付き合ってくれたベスには大感謝!
納経所にいるお坊さんに、持参した御朱印帳を手渡しました。
全ての御朱印をひとつひとつ確認したお坊さんは、最後の那古寺の御朱印を見て「ああ、4年前に参拝されていたんですね」と言われました。
「この時も、私が書いていますね。自分の字です」
「そうですか・・・!」
その時に交わした会話は覚えています。
同じ方だったのかと、改めて感慨もひとしおです。
「広範囲にわたる坂東の巡礼、さぞ大変だったことと思いますが、よく頑張られましたね。おめでとうございます」と、祝福の言葉をかけていただいたので、感激してお礼を言います。
実際初めてみると、本当に、予想以上に大変なチャレンジだったなあと、あらためてじわじわと実感が湧いてきました。
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結願印は、那古寺の御朱印の左上の丸い印です。
この日の日付(7/21)も書いていただきました。
結願印だけ、ポンと押してもらうのかと思いましたが、この日の日付も書き加えてもらいました。
那古寺のところに結願印を押してもらい、ようやくここで、坂東のお寺をすべて巡礼し、願いが叶うことになりました。
感激しながら、寺務所の外に出ます。
そばにいたベスも「おめでとうございます!こんな素晴らしい場面に居合わせられるなんて、私も幸せ」と言ってくれました。
ありがとう、ベス~。こんな暑い中、私と一緒にお寺までやってきてくれて。
坂東巡礼する気になったら、応援するわ!
● 山車の練り歩き
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観音堂で、結願のお礼参りをします。
すると、お堂の中にいた若いお坊さんに声をかけていただきました。
「今日は那古観音祭礼で、今日は町内の6つの地区の山車がそれぞれ練り歩く日なんですよ」
「それで、にぎやかな音が聞こえているんですね」

赤い大きな山車がゆっくりゆっくり動きながら、お寺のすぐそばまでやってきました。
その奥には、また別の山車が動いています。
お囃子は町中に響き渡っていることでしょう。
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去年、開山1300年を迎えた那古寺。
山車についての詳しい情報は、こちらのサイトにありました。→「那古寺1300年祭」
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● 観音堂のお坊さん
「山車は、ここの御前立観音様と同じ仏師の方が作りました」
「へえ!歴史が古いんですね」
「ええ。その人の師匠は、柴又の帝釈天の彫刻も手掛けた方です」
とても由緒正しいことを教えていただきました。
由来を知った、絶対秘仏のご本尊を、あらためて参拝します。
お坊さんが内陣の右側の方に案内してくれて「ここから見える、あのお蔵の中に安置されています」と教えてくれました。
その横には、真言宗の祖の空海像と開山した行基像がありました。
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「千葉県内で、お祭りがあるお寺は、成田山新勝寺とここ那古寺の二つだけなんです」
なんと、それほどまでに由緒正しいんですね。
さすがは坂東巡礼の結願寺。すごいです。
8年前に、平成の大改修でこの観音堂が再建された時には、当時と同じ色にしたのだそう。
いろいろと教えてくれる親切なお坊さんに、聞いてみました。
「このお堂の屋根の下のところに、鍾馗様のような像がいますよね。あれは何ですか?」
普段見ないもので、前に訪れた時に珍しいなと思ったことを、思い出したのです。
「あれは魔除けの天邪鬼ですね。再建前の建物の時からあったので、詳しい由来はわからないのです」
そうなんですね。
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お堂の横に回って、あらためて屋根の下に注目しました。
そのことを思い出せたので、改めて見てみることができた天邪鬼。
赤くて結構大きなものでした。
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こんな風にお寺でお坊さんにいろいろと教えていただいたのは初めてというベス。
「貴重な体験だったわ」と、とても感激していました。
町内を行き来する山車の運航を、ずっと山の上から見守っていたくなりましたが、電車の時間があるので駅に戻ります。
予定よりも長い滞在となり、急ぎ足でホームに滑り込みました。
● 海の家再訪
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岩井駅で下車。先ほどの那古船形駅と、駅やホームの雰囲気がほぼ一緒です。
2年前と同じ海の家に向かうので、なつかしさを感じますが、宿までの行き方を全く覚えておらず、地図を片手に歩きだします。
途中の店でお菓子とドリンクをたっぷり買って、海の家にチェックイン。

一軒家を使った1日2組限定の宿で、すでに到着していたもう一組の人たちと、あいさつしました。
一階に滞在する、小さいお子さん2人がいるご家族でした。
● 魚料理づくし
私たちは二階を二人占め。
離れのお風呂に入って部屋で涼んでいると、夕飯時間の6時になりました。

魚料理づくしのメニュー。レパートリーの多さに驚きます。
ただ、まだ早すぎる時間だし、昼に食べ過ぎておなかが空いていない私たち。

それでも工夫を凝らした魚料理は残す気になりません。
ゆっくりと時間をかけて、完食しました。
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本当は、夕暮れ時の海岸に行ってサンセットを見たかったのですが、ご飯を食べているうちに日が沈んでしまい、見られずじまいでした。
そういえば2年前も同じパターンだったなあ。反省が活かせてない…。
● 部屋から花火
早い夕食を取った後は、部屋でゴロゴロ。
おなかがいっぱいになりすぎて、お菓子も入りませーん。
じきに、外でドンドンと花火が打ちあがる音が聞こえてきました。
「海岸で上げているのかな?」
窓からのぞくと、打ち上げ花火が何発も上がっていました。
わあ、すてき。
海岸まで歩いてすぐですが、お風呂も済ませておなかパンパンの私たちは、暑い外に行く気になれずに、冷房の効いた部屋から鑑賞。
海岸の花火が終わったころ、下を見ると、一階のファミリーが花火をつけていました。
部屋から打ち上げ花火を見たり、普通の花火を見たり。
なんだかとってもゼイタク~。
写真を撮るのを忘れて、見とれていました。
● ミルク横丁
そこからは長い夜。TVを見ながらおしゃべりします。
20畳くらいの部屋を二人で借り切っているため、広々としています。
部屋の半分に布団を敷いて、眠くなったら寝ることにして。
TVは深夜番組になり、司会者が視聴者と電話で話していました。
電話先では「今、八戸のみろく横丁にいます」と言っています。
近年話題の八戸の屋台村ですね。土曜日だし、盛り上がっていそう。
でも、スタジオの人はうまく聞き取れなかったのか「ミルク横丁ですか」と応えていました。
ミルク横丁!!
北の飲み屋街が、一気にファンシーな感じになったので、吹いてしまいました。
そんなこんなで1日目の夜は暮れていき、2日目に続きます。
● 電車に乗り換え
駅に行き、今度は電車に乗ります。
キオスクをのぞいたら「銚子電鉄のぬれ煎餅」が売られていました。
でもここは、JRの駅。
他社グッズを売っていることになるけれど、そこは気にしないのね。
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向かいのホームには、エスカレーター横を使った大々的な「新幹線に乗ろう!」の宣伝が。
木更津から一番近い新幹線の駅といったら…東京!?
(ここからだと、新幹線に乗ること自体が目的になるんだわ)と改めて思います。
木更津駅の発車メロディが「しょ・しょ・しょうじょうじ♪」だったので、ベスと一緒に口ずさみました。
● 那古船形駅
内房線に乗ること1時間。
暑い外からひんやりと涼しい車内に入り、うとうとしながら揺られていきます。
途中の浜金谷駅で少し停車しました。
2年前は、フェリーを金谷港で降り、この駅から電車に乗り替えました。
ホームに降りて見上げると、以前登ったノコギリ山は、変わらずギザギザでした。
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電車が走り出すと、再びうとうと。
はっと目を覚ますと、ちょうど那古船形駅に着いたところでした。
隣で寝ているベスを起こして、ホームに降ります。
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ペールブルーの屋根のノスタルジックな駅舎。
AKB48の「会いたかった」と乃木坂46の「会いたかったかもしれない」のPVに登場しています。
駅員さんに「那古寺に行きたいんですが」というと、「あの山だよ」と指さして教えてくれたので、道なりに目指していきました。
灼熱の真夏日の2時台。外を歩いている人は、ほかに誰もいません。
● 坂東の結願印
歩いていると、どこからかトントンチキチキという軽快な祭り囃子の音が聞こえてきます。
耳を澄ませると、一か所ではなく、あちこちから聞こえてくる様子。
山に反響して、ハウリングしているのかしら?
お寺でやっているのかなと思いながら、那古寺にたどり着いきました。
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ここは私のリクエストで来た、坂東三十三観音巡礼の三十三番目、最後のお寺。
この巡礼を始めるとき、第一番目の杉本寺(鎌倉)のお坊さんに発願印を押していただきました。
その後、房総に来る機会があったので、一番最後にお参りするべき那古寺を、ほかのお寺の前に参拝したのです。
まだスカスカの御朱印帳を見て、お坊さんが
「全て回ったら、結願印を押しますね」と言われました。
その時は御朱印だけいただきましたが、なかなか簡単には来れない場所なので(再びこのお寺には来ないかも…結願印はもらえないかもしれない...)と思ったことを思い出します。
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その後、少しずつ巡礼を重ねて、去年の夏に坂東の巡礼地を全てコンプリートしました。
そしてそれから1年後の今回、こうしてチャンスが訪れたのです。
暑い中をてくてく歩いて、一緒に付き合ってくれたベスには大感謝!
納経所にいるお坊さんに、持参した御朱印帳を手渡しました。
全ての御朱印をひとつひとつ確認したお坊さんは、最後の那古寺の御朱印を見て「ああ、4年前に参拝されていたんですね」と言われました。
「この時も、私が書いていますね。自分の字です」
「そうですか・・・!」
その時に交わした会話は覚えています。
同じ方だったのかと、改めて感慨もひとしおです。
「広範囲にわたる坂東の巡礼、さぞ大変だったことと思いますが、よく頑張られましたね。おめでとうございます」と、祝福の言葉をかけていただいたので、感激してお礼を言います。
実際初めてみると、本当に、予想以上に大変なチャレンジだったなあと、あらためてじわじわと実感が湧いてきました。
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結願印は、那古寺の御朱印の左上の丸い印です。
この日の日付(7/21)も書いていただきました。
結願印だけ、ポンと押してもらうのかと思いましたが、この日の日付も書き加えてもらいました。
那古寺のところに結願印を押してもらい、ようやくここで、坂東のお寺をすべて巡礼し、願いが叶うことになりました。
感激しながら、寺務所の外に出ます。
そばにいたベスも「おめでとうございます!こんな素晴らしい場面に居合わせられるなんて、私も幸せ」と言ってくれました。
ありがとう、ベス~。こんな暑い中、私と一緒にお寺までやってきてくれて。
坂東巡礼する気になったら、応援するわ!
● 山車の練り歩き
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観音堂で、結願のお礼参りをします。
すると、お堂の中にいた若いお坊さんに声をかけていただきました。
「今日は那古観音祭礼で、今日は町内の6つの地区の山車がそれぞれ練り歩く日なんですよ」
「それで、にぎやかな音が聞こえているんですね」
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赤い大きな山車がゆっくりゆっくり動きながら、お寺のすぐそばまでやってきました。
その奥には、また別の山車が動いています。
お囃子は町中に響き渡っていることでしょう。
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去年、開山1300年を迎えた那古寺。
山車についての詳しい情報は、こちらのサイトにありました。→「那古寺1300年祭」
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● 観音堂のお坊さん
「山車は、ここの御前立観音様と同じ仏師の方が作りました」
「へえ!歴史が古いんですね」
「ええ。その人の師匠は、柴又の帝釈天の彫刻も手掛けた方です」
とても由緒正しいことを教えていただきました。
由来を知った、絶対秘仏のご本尊を、あらためて参拝します。
お坊さんが内陣の右側の方に案内してくれて「ここから見える、あのお蔵の中に安置されています」と教えてくれました。
その横には、真言宗の祖の空海像と開山した行基像がありました。
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「千葉県内で、お祭りがあるお寺は、成田山新勝寺とここ那古寺の二つだけなんです」
なんと、それほどまでに由緒正しいんですね。
さすがは坂東巡礼の結願寺。すごいです。
8年前に、平成の大改修でこの観音堂が再建された時には、当時と同じ色にしたのだそう。
いろいろと教えてくれる親切なお坊さんに、聞いてみました。
「このお堂の屋根の下のところに、鍾馗様のような像がいますよね。あれは何ですか?」
普段見ないもので、前に訪れた時に珍しいなと思ったことを、思い出したのです。
「あれは魔除けの天邪鬼ですね。再建前の建物の時からあったので、詳しい由来はわからないのです」
そうなんですね。
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お堂の横に回って、あらためて屋根の下に注目しました。
そのことを思い出せたので、改めて見てみることができた天邪鬼。
赤くて結構大きなものでした。
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こんな風にお寺でお坊さんにいろいろと教えていただいたのは初めてというベス。
「貴重な体験だったわ」と、とても感激していました。
町内を行き来する山車の運航を、ずっと山の上から見守っていたくなりましたが、電車の時間があるので駅に戻ります。
予定よりも長い滞在となり、急ぎ足でホームに滑り込みました。
● 海の家再訪
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岩井駅で下車。先ほどの那古船形駅と、駅やホームの雰囲気がほぼ一緒です。
2年前と同じ海の家に向かうので、なつかしさを感じますが、宿までの行き方を全く覚えておらず、地図を片手に歩きだします。
途中の店でお菓子とドリンクをたっぷり買って、海の家にチェックイン。
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一軒家を使った1日2組限定の宿で、すでに到着していたもう一組の人たちと、あいさつしました。
一階に滞在する、小さいお子さん2人がいるご家族でした。
● 魚料理づくし
私たちは二階を二人占め。
離れのお風呂に入って部屋で涼んでいると、夕飯時間の6時になりました。
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魚料理づくしのメニュー。レパートリーの多さに驚きます。
ただ、まだ早すぎる時間だし、昼に食べ過ぎておなかが空いていない私たち。
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それでも工夫を凝らした魚料理は残す気になりません。
ゆっくりと時間をかけて、完食しました。
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本当は、夕暮れ時の海岸に行ってサンセットを見たかったのですが、ご飯を食べているうちに日が沈んでしまい、見られずじまいでした。
そういえば2年前も同じパターンだったなあ。反省が活かせてない…。
● 部屋から花火
早い夕食を取った後は、部屋でゴロゴロ。
おなかがいっぱいになりすぎて、お菓子も入りませーん。
じきに、外でドンドンと花火が打ちあがる音が聞こえてきました。
「海岸で上げているのかな?」
窓からのぞくと、打ち上げ花火が何発も上がっていました。
わあ、すてき。
海岸まで歩いてすぐですが、お風呂も済ませておなかパンパンの私たちは、暑い外に行く気になれずに、冷房の効いた部屋から鑑賞。
海岸の花火が終わったころ、下を見ると、一階のファミリーが花火をつけていました。
部屋から打ち上げ花火を見たり、普通の花火を見たり。
なんだかとってもゼイタク~。
写真を撮るのを忘れて、見とれていました。
● ミルク横丁
そこからは長い夜。TVを見ながらおしゃべりします。
20畳くらいの部屋を二人で借り切っているため、広々としています。
部屋の半分に布団を敷いて、眠くなったら寝ることにして。
TVは深夜番組になり、司会者が視聴者と電話で話していました。
電話先では「今、八戸のみろく横丁にいます」と言っています。
近年話題の八戸の屋台村ですね。土曜日だし、盛り上がっていそう。
でも、スタジオの人はうまく聞き取れなかったのか「ミルク横丁ですか」と応えていました。
ミルク横丁!!
北の飲み屋街が、一気にファンシーな感じになったので、吹いてしまいました。
そんなこんなで1日目の夜は暮れていき、2日目に続きます。
冷房の部屋から花火を見たり
なかなかユニークな活動に
思わず応援ポチ 笑
もう民宿についてからは、離れのお風呂にしか外出しませんでした!
部屋から花火を観られて、ほんとにラッキーでしたが、写真の一枚も撮っておくんでした~~(゜o゜;