その2からの続きです。
○ 勝手に飲み会集合
夕方になっても代表から特に連絡はありませんが、ヒヤマさんのラストナイトなので、この日も飲み会決定でしょう。
というわけで、私たちは確認することもなく、事務所に向かいます。
毎度のことなので、もはやこの状況に慣れっこです。
ただ2人はバス、私は自転車でりんご公園まで来たので、一緒には行けません。
バスに乗って去っていく2人をハンケチを振りながら見送って、私はひとり赤べこ号を走らせます。
○ 禅林街を通り抜け
地図を開くと、近くにお寺が集まっている場所がありました。
禅林街という寺町で、ずいぶん大規模です。
そこを通り抜けてみることにします。
まず訪れたのが、長勝寺。
立派な門構えに、足を止めます。
弘前城主の津軽家の菩提寺で、入り口の三門は重要文化財。
もう夕方で、拝観時間は終わっていたため、どっしりとした古刹を外から眺めました。
その横は禅林広場という公園になっており、大きな忠魂碑と陸軍墓地がありました。
ここにある石は、碑の建立のために、下を流れる岩木川から人々が重い思いをして運んできたものだそうです。
お祈りをしようと近くまで行くと、夕日が差し込んできます。
そこは、たそがれゆく空と岩木山がよく見える場所でした。
きっとこの見晴らしのいい場所を選んで、慰霊碑が建てられたのでしょう。
このお寺からまっすぐの道路左右に、ずらりと33のお寺が並んでいます。
津軽藩主第2代信枚が領内から集めた、曹洞宗の寺院がずらり。
少し坂になっているため、この道を赤べこ号でさーっと通っていきます。
道の左右に立ち並ぶ寺院群が、壮観です。
しばらく行くと、黒い門が見えてきました。
その名も黒門。
その横には、赤い変わった形の御堂がありました。
これは栄螺堂(さざえどう)。
六角形に見えるこの建物、中に入ると実は八角形になっているんだそう。
ええと、どういうことでしょうかね?
大飢饉の供養のために、豪商が寄進したそうです。
○ 夕焼け探し
お寺も気になりますが、それよりもこの時は、空が気になりました。
見上げると、どんどん赤みが増す、紅の夕焼け空。
どこかきれいに岩木山が見えるところはないかしら。
キョロキョロと探しながらどこかの細道に入り込んで、若干アクロバティックなこともして、見つけたのがこの場所。
胸が締め付けられるほどの美しさです。
刻々と変わりゆく、つかの間の夕焼け空を楽しみました。
私がそんな風に予定外の場所で油を売っているところに、ヒヤマさんから連絡が入りました。
「今酒屋で買い物中です」
「私は寄り道中です」
撮ったばかりの画像を送りました。
○ お酒買占め
それからはひたすら坂を下って行き、2人と途中で合流。
2人は酒屋に寄って、お店が慌てるほど大量のお酒を買い込み、自宅に送ったそうです。
お店をひやひやさせるレベルって、相当ですよね。2人とも酒屋ジャックでもしたんですかい?
「特にyumさんがそりゃもうたくさん」とヒヤマさん。
「あはは、散財しちゃいましたよ」
否定しません。さすがキャプテン。
○ 陸奥新報にメンバーが
事務所に行くと、本日版の陸奥新報がありました。
地方新聞のローカル色が好きで、ぱらぱらとめくっていたら、メンバーのヤマモトさんとせのおさんが写真付きで載っていました。
カラーですよ!すごーい!
(c) 陸奥新報
ビックリしていたら「地方の新聞は、ちょっとがんばったらすぐに載るからさ」とスタッフ。
その「ちょっと」が大きいんですよ~。
せのおさんの描く市のキャラ、たかまるくんの漫画も載っていました。
(c) 陸奥新報
事務所のスタッフは、キッチンスペースでなにやら大量の料理を作っているところでした。
鍋パーティの準備をしているようです。なんてヘルシーなメニューなんでしょう!
そして毛豆がすごーい!
この日は会社の食事会があるそうです。
そちらに出るべきなのに、代表はまず私たちの方に参加してくれます。
○ かだれ横丁
私たちの読み通り、やっぱりこの日も食事会。
みんなでぞろぞろとかだれ横丁に行きました。
八戸には弥勒横丁というレトロな飲み屋街があります。
そこのような盛り上がりを目指して、最近できたところだそう。
赤べこ号のタイヤの空気を入れたいなと思い、町の自転車屋さんはどこにあるのかと代表に聞いてみました。
すると代表は、おもむろに近くの屋台にいたお客さんに話しかけ出しました。
「??」と思っていると、一言二言の話が終わり、代表がこちらを向いて
「国際ホテルで空気入れOKにしてもらったから」と言いました。
はい?ホテル?
何とそのお客さんは、国際ホテルの支配人でした。
ビックリ!代表、顔広ーい!
その方は屋台から私たちのテーブルに移動して、驚いて固まっている私に名刺を下さいました。
たしかに支配人さん!私服だと、どんな仕事かわかりません。
「明日来る?スタッフに言っておくからね」
「お、お願いします」
人生って、どう流れていくかわかりません。
自分が泊まっていないホテルに、自転車の空気入れを借りに行く日が来ようとは、思ってもいませんでした。
ライフイズワンダフル!
さらに、先程新聞記事で見かけた、せのおさんも合流しました。
弘前キャラクター・たか丸君の生みの親です!このお店の前にもイラストが飾られています。
なにか粗相をして、先生のご気分を害したら、どうしましょう!
でもとても明るく気さくな方で、ぎっとも怖くありませんでした。
○ 明朗会計
たくさんの小さな居酒屋が並ぶ、かだれ横丁。
その通路の真ん中にあるテーブルに座った私たち。
「ここの仕組みは、まずこの籠に一人3000円ずつ入れます。
注文を受けたお店が、料理と引き換えに料金を持っていくシステムです」
なるほど、明朗会計ですね。
手前にあるのは、私が頼んだのはレモンサワー。
飲めない私は、後輩の教えに従って今回「レモンサワーの女」を邁進中。
ここのは、生レモンの果汁入りで、おいしかったです。
外せないご当地ビール、青森絞りの瓶ー。
yumさんお気に入りの貝焼き味噌。
今回はちゃんとホタテ貝の殻に乗ってきました。
やっぱりこうでないとね!
貝焼き味噌は、溶き卵が半熟状の時に火からおろして食べるのが正解だそう。
後で知って、yumさんは「ああ~、あの時卵固めちゃった」と後悔していました。
まあ、おいしいならいいんです。
いがめんちは、やっぱりどの店でも味が違うものですね。
ヒヤマさんが気になるといった、けの汁もやってきました。
絵的にはイマイチですが、中に野菜がたっぷり沈んだ、具だくさんのお味噌汁です。
オムソバ。卵ぷるぷるでおいしかった~。
チーズピザ。そろそろおなかいっぱいになってきました。
二皿頼んだどちらのソースにもB.C.と文字が入っていましたが、どんな意味なんでしょうね。紀元前?
冬の風物詩、みがきにしん。
我が家では、冬には普通に家にあるものですが、ヒヤマさんもyumさんも、初めて食べる様子でした。
代表に、シードル工房kimoriの高橋代表のお話を聞いてきたと報告しました。
「おっ、会えたのね。それはよかった」
ノーアポでしたから、本当に良かったです。
これでミッションクリア。
こちらの人たちで「彼、最近みちのく銀行のCMに出てるよね」と話しています。
後でみちのく銀行のサイトを調べてみたら「アグリビジネス篇」のCMに確かに登場していまた。
よっ、地元の顔!
さっき高橋さんが教えていたお店のことを、話題に出しました。
「蓮(レン)という酒場に、津軽弁でシャンソンを歌うおばあちゃまがいるそうですね。
"すさんだ心の人ほど、涙が止まらなくなる"って高橋さんがお話してくれました」
「そうそう、みんな泣くんだよ」
えー、気になるー。私も号泣したりしてー。
津軽弁ってフランス語に似ているって言われますね。
どんな感じなのか、一度聴いてみたいものです。
○ クレイジーモンスター
いろいろな津軽の味をいただき、おなかいっぱいになって、立ち上がります。
でもそれは帰宅ではなく、二次会への移動なのです。これも毎度の流れ。
yumさんが入り口の壁画の前で足を止めたので、私も目をやりました。
初めは何も気になりませんでしたが「この絵すごーい」と彼女が言うので、よく見てみました。
上の赤囲みの馬の部分が、こちら。
見れば見るほど細かいイラストで、あまりの細密ぶりに、肌がぞわぞわしてきます。
たぶん、服の下で、鳥肌が立っています。
描いたのは、ペン一本で気迫に満ちた力作を次々に生み出していく、地元出身のクレイジーモンスター・GOMAさんというアーティストでした。
○ カクテルバー侍庵
二次会は、かくみ小路にあるオーセンティックなバー侍庵 (タイアン)。
代表が事務所の会に混ざったきり戻ってこないため、地元の人たちと「人質だ」と言いながら彼の鞄を持って移動します。
せのおさんが飲めないと知り、仲間を見つけて、勇気が出る私。
2人でノンアルカクテルにしました。シャーリーテンプルとなにか。(忘れちゃった)
いろいろな方のサインが飾られていました。
伊集院静氏との2ショット写真もありましたが、一番(おお)と思ったのは、角野卓三さんの直筆メッセージでした。
味のある字ですね
こちらはヒヤマさんがオーダーした、弘前りんごのカクテル。
メニューには、ブラッディ・マリーならぬ「ブラッディ・タメノブ」もありました。
タメノブとは、津軽地方を平定した津軽為信のことですが、そのためにかなりあくどい手を使ったと(おもに南部地方から)言われています。
単なる英雄賛歌をしないところが、弘前のちょっとシュールなところ。
ここではみんな2杯ほど本格カクテルをたしなみ、代表が戻るのを待って、再び夜の町へと繰り出しました。
古き良き昭和の香りあふれるかくみ小路は、こんなレトロな街角です。
「サユリ・ヨシナガー!」と声を上げるyumさん。
気持ちよさそうに言っていたので、これからはあの大女優をそう呼んでしまいそう。
青い山脈は青森が舞台?青がつくと、とりあえず青森かと思ってみます。
前日は私が胃腸疲れ、この日はyumさんが普通の疲れで眠そうだったので、私たちだけ先にハウスに送ってもらいました。
○ 真夜中のカツカレー
私たちを送ってくれた後、せのおさんとヒヤマさんは、再び車で繁華街へ。
「本当に行くんですね。お気をつけて~(主におなか)」
私には、彼らの無事を祈って見送ることしかできません。
「あ、一緒に来ませんか?」
「いえ、けっこうです!!」
彼らが向かった先は、ふぁーすとというお店。
飲みの後はラーメンで締めるのがのんべえの定番ですが、弘前ではラーメンではなくふぁーすとのカツカレーで締めるんだそうです。
なぜにカツカレー?
聞いただけで胃もたれ起こしそう!
昔からの伝統では全くなく、どうやら仲間内のコバヤシさんがそれを広めだしたんだそう。
弘前の男性陣はみんなその儀式を受け、みんな動けなくなるそうです。
yumさんが寝たあと、リビングで少し作業をしていたら、死にそうな顔をした二人がおなかをさすりながら戻ってきました。
ゾンビ襲来!?
食べて飲んでもういっぱいのおなかを抱えて、丑三つ時の2時にこれを食べて来たそうです。
ドドーン!
注・体調管理に気をつけて食べましょう
せのおさんから画像をいただく際に「上の注釈つけてね」とのご希望をお受けしましたが、せのおさん、それはまずあなたへのメッセージですよ(笑)!
本当にボリュームのあるものを食べてきたんですね。
普通に見るとおいしそうですが、勘違いしてはいけません。
真夜中過ぎの満腹時に、これが目の前に出てくるんですからね!!
どうやっても罰ゲームにしか思えませんが、みなさんなぜかやめられないそうです。
謎の中毒性。魔性のカツカレーですね。
くだんのお店は、おばあちゃんが夜だけ開けており、この日はもう閉めたかったらしく、ほかのお客さんが来ると「もう締めますから」と断っていたそう。
でも顔見知りのコバヤシさんとその仲間たちのことは、断れなかったそうです。
その仲間たちに含まれる、せのおさんとヒヤマさんも、カツカレーの注文を断れなかったそうです。
みんな断っていいのよ~。断ろうよ~。
やっぱり魔性にはかなわないのね~。
弘前は繁華街の夜が長い町。こちらの女性は一人でも夜のお店に入っていくとのこと。
カツカレーの店内にもおひとりさま女子が食事をしていたそうです。丑三つ時に!
きっと治安がいいんでしょうね。それは住民にも観光客にも嬉しい話ですが、それにしてもちょっと遅すぎ~。
○ ラストナイト・ラストTV
リビングで、ヒヤマさんとしばしお話しました。
これがラストナイトなので、さすがに淋しそう。
一緒にスタートしたヒヤマさんがいなくなると、私も淋しくなります。
「帰ってからも、また連絡を取り合いましょう」と話しました。
でも酔った時の約束ですから、朝にはもう忘れているかもしれませんねー。
しかも真夜中過ぎのカツカレー。せのおさん共々、明日は胃もたれになっているかもー。
ヒヤマさん撮影
そのうちに、青森朝日放送の放映時間終了のアナウンスが流れ、TVは静止画面に変わりました。
「あ~、TVも終わっちゃった」と悲しげな声を上げて、その画面を真剣に撮影するヒヤマさん。
えっ、それを撮るの? やっぱり酔ってますね(笑)!
「いやー、本当にあっという間でした。こんなに短いなんて思わなかった」
確かに想像以上にいろいろなことが起こって、飛ぶように去っていった5日間でした。
6日目に続きます。
○ 勝手に飲み会集合
夕方になっても代表から特に連絡はありませんが、ヒヤマさんのラストナイトなので、この日も飲み会決定でしょう。
というわけで、私たちは確認することもなく、事務所に向かいます。
毎度のことなので、もはやこの状況に慣れっこです。
ただ2人はバス、私は自転車でりんご公園まで来たので、一緒には行けません。
バスに乗って去っていく2人をハンケチを振りながら見送って、私はひとり赤べこ号を走らせます。
○ 禅林街を通り抜け
地図を開くと、近くにお寺が集まっている場所がありました。
禅林街という寺町で、ずいぶん大規模です。
そこを通り抜けてみることにします。
まず訪れたのが、長勝寺。
立派な門構えに、足を止めます。
弘前城主の津軽家の菩提寺で、入り口の三門は重要文化財。
もう夕方で、拝観時間は終わっていたため、どっしりとした古刹を外から眺めました。
その横は禅林広場という公園になっており、大きな忠魂碑と陸軍墓地がありました。
ここにある石は、碑の建立のために、下を流れる岩木川から人々が重い思いをして運んできたものだそうです。
お祈りをしようと近くまで行くと、夕日が差し込んできます。
そこは、たそがれゆく空と岩木山がよく見える場所でした。
きっとこの見晴らしのいい場所を選んで、慰霊碑が建てられたのでしょう。
このお寺からまっすぐの道路左右に、ずらりと33のお寺が並んでいます。
津軽藩主第2代信枚が領内から集めた、曹洞宗の寺院がずらり。
少し坂になっているため、この道を赤べこ号でさーっと通っていきます。
道の左右に立ち並ぶ寺院群が、壮観です。
しばらく行くと、黒い門が見えてきました。
その名も黒門。
その横には、赤い変わった形の御堂がありました。
これは栄螺堂(さざえどう)。
六角形に見えるこの建物、中に入ると実は八角形になっているんだそう。
ええと、どういうことでしょうかね?
大飢饉の供養のために、豪商が寄進したそうです。
○ 夕焼け探し
お寺も気になりますが、それよりもこの時は、空が気になりました。
見上げると、どんどん赤みが増す、紅の夕焼け空。
どこかきれいに岩木山が見えるところはないかしら。
キョロキョロと探しながらどこかの細道に入り込んで、若干アクロバティックなこともして、見つけたのがこの場所。
胸が締め付けられるほどの美しさです。
刻々と変わりゆく、つかの間の夕焼け空を楽しみました。
私がそんな風に予定外の場所で油を売っているところに、ヒヤマさんから連絡が入りました。
「今酒屋で買い物中です」
「私は寄り道中です」
撮ったばかりの画像を送りました。
○ お酒買占め
それからはひたすら坂を下って行き、2人と途中で合流。
2人は酒屋に寄って、お店が慌てるほど大量のお酒を買い込み、自宅に送ったそうです。
お店をひやひやさせるレベルって、相当ですよね。2人とも酒屋ジャックでもしたんですかい?
「特にyumさんがそりゃもうたくさん」とヒヤマさん。
「あはは、散財しちゃいましたよ」
否定しません。さすがキャプテン。
○ 陸奥新報にメンバーが
事務所に行くと、本日版の陸奥新報がありました。
地方新聞のローカル色が好きで、ぱらぱらとめくっていたら、メンバーのヤマモトさんとせのおさんが写真付きで載っていました。
カラーですよ!すごーい!
(c) 陸奥新報
ビックリしていたら「地方の新聞は、ちょっとがんばったらすぐに載るからさ」とスタッフ。
その「ちょっと」が大きいんですよ~。
せのおさんの描く市のキャラ、たかまるくんの漫画も載っていました。
(c) 陸奥新報
事務所のスタッフは、キッチンスペースでなにやら大量の料理を作っているところでした。
鍋パーティの準備をしているようです。なんてヘルシーなメニューなんでしょう!
そして毛豆がすごーい!
この日は会社の食事会があるそうです。
そちらに出るべきなのに、代表はまず私たちの方に参加してくれます。
○ かだれ横丁
私たちの読み通り、やっぱりこの日も食事会。
みんなでぞろぞろとかだれ横丁に行きました。
八戸には弥勒横丁というレトロな飲み屋街があります。
そこのような盛り上がりを目指して、最近できたところだそう。
赤べこ号のタイヤの空気を入れたいなと思い、町の自転車屋さんはどこにあるのかと代表に聞いてみました。
すると代表は、おもむろに近くの屋台にいたお客さんに話しかけ出しました。
「??」と思っていると、一言二言の話が終わり、代表がこちらを向いて
「国際ホテルで空気入れOKにしてもらったから」と言いました。
はい?ホテル?
何とそのお客さんは、国際ホテルの支配人でした。
ビックリ!代表、顔広ーい!
その方は屋台から私たちのテーブルに移動して、驚いて固まっている私に名刺を下さいました。
たしかに支配人さん!私服だと、どんな仕事かわかりません。
「明日来る?スタッフに言っておくからね」
「お、お願いします」
人生って、どう流れていくかわかりません。
自分が泊まっていないホテルに、自転車の空気入れを借りに行く日が来ようとは、思ってもいませんでした。
ライフイズワンダフル!
さらに、先程新聞記事で見かけた、せのおさんも合流しました。
弘前キャラクター・たか丸君の生みの親です!このお店の前にもイラストが飾られています。
なにか粗相をして、先生のご気分を害したら、どうしましょう!
でもとても明るく気さくな方で、ぎっとも怖くありませんでした。
○ 明朗会計
たくさんの小さな居酒屋が並ぶ、かだれ横丁。
その通路の真ん中にあるテーブルに座った私たち。
「ここの仕組みは、まずこの籠に一人3000円ずつ入れます。
注文を受けたお店が、料理と引き換えに料金を持っていくシステムです」
なるほど、明朗会計ですね。
手前にあるのは、私が頼んだのはレモンサワー。
飲めない私は、後輩の教えに従って今回「レモンサワーの女」を邁進中。
ここのは、生レモンの果汁入りで、おいしかったです。
外せないご当地ビール、青森絞りの瓶ー。
yumさんお気に入りの貝焼き味噌。
今回はちゃんとホタテ貝の殻に乗ってきました。
やっぱりこうでないとね!
貝焼き味噌は、溶き卵が半熟状の時に火からおろして食べるのが正解だそう。
後で知って、yumさんは「ああ~、あの時卵固めちゃった」と後悔していました。
まあ、おいしいならいいんです。
いがめんちは、やっぱりどの店でも味が違うものですね。
ヒヤマさんが気になるといった、けの汁もやってきました。
絵的にはイマイチですが、中に野菜がたっぷり沈んだ、具だくさんのお味噌汁です。
オムソバ。卵ぷるぷるでおいしかった~。
チーズピザ。そろそろおなかいっぱいになってきました。
二皿頼んだどちらのソースにもB.C.と文字が入っていましたが、どんな意味なんでしょうね。紀元前?
冬の風物詩、みがきにしん。
我が家では、冬には普通に家にあるものですが、ヒヤマさんもyumさんも、初めて食べる様子でした。
代表に、シードル工房kimoriの高橋代表のお話を聞いてきたと報告しました。
「おっ、会えたのね。それはよかった」
ノーアポでしたから、本当に良かったです。
これでミッションクリア。
こちらの人たちで「彼、最近みちのく銀行のCMに出てるよね」と話しています。
後でみちのく銀行のサイトを調べてみたら「アグリビジネス篇」のCMに確かに登場していまた。
よっ、地元の顔!
さっき高橋さんが教えていたお店のことを、話題に出しました。
「蓮(レン)という酒場に、津軽弁でシャンソンを歌うおばあちゃまがいるそうですね。
"すさんだ心の人ほど、涙が止まらなくなる"って高橋さんがお話してくれました」
「そうそう、みんな泣くんだよ」
えー、気になるー。私も号泣したりしてー。
津軽弁ってフランス語に似ているって言われますね。
どんな感じなのか、一度聴いてみたいものです。
○ クレイジーモンスター
いろいろな津軽の味をいただき、おなかいっぱいになって、立ち上がります。
でもそれは帰宅ではなく、二次会への移動なのです。これも毎度の流れ。
yumさんが入り口の壁画の前で足を止めたので、私も目をやりました。
初めは何も気になりませんでしたが「この絵すごーい」と彼女が言うので、よく見てみました。
上の赤囲みの馬の部分が、こちら。
見れば見るほど細かいイラストで、あまりの細密ぶりに、肌がぞわぞわしてきます。
たぶん、服の下で、鳥肌が立っています。
描いたのは、ペン一本で気迫に満ちた力作を次々に生み出していく、地元出身のクレイジーモンスター・GOMAさんというアーティストでした。
○ カクテルバー侍庵
二次会は、かくみ小路にあるオーセンティックなバー侍庵 (タイアン)。
代表が事務所の会に混ざったきり戻ってこないため、地元の人たちと「人質だ」と言いながら彼の鞄を持って移動します。
せのおさんが飲めないと知り、仲間を見つけて、勇気が出る私。
2人でノンアルカクテルにしました。シャーリーテンプルとなにか。(忘れちゃった)
いろいろな方のサインが飾られていました。
伊集院静氏との2ショット写真もありましたが、一番(おお)と思ったのは、角野卓三さんの直筆メッセージでした。
味のある字ですね
こちらはヒヤマさんがオーダーした、弘前りんごのカクテル。
メニューには、ブラッディ・マリーならぬ「ブラッディ・タメノブ」もありました。
タメノブとは、津軽地方を平定した津軽為信のことですが、そのためにかなりあくどい手を使ったと(おもに南部地方から)言われています。
単なる英雄賛歌をしないところが、弘前のちょっとシュールなところ。
ここではみんな2杯ほど本格カクテルをたしなみ、代表が戻るのを待って、再び夜の町へと繰り出しました。
古き良き昭和の香りあふれるかくみ小路は、こんなレトロな街角です。
「サユリ・ヨシナガー!」と声を上げるyumさん。
気持ちよさそうに言っていたので、これからはあの大女優をそう呼んでしまいそう。
青い山脈は青森が舞台?青がつくと、とりあえず青森かと思ってみます。
前日は私が胃腸疲れ、この日はyumさんが普通の疲れで眠そうだったので、私たちだけ先にハウスに送ってもらいました。
○ 真夜中のカツカレー
私たちを送ってくれた後、せのおさんとヒヤマさんは、再び車で繁華街へ。
「本当に行くんですね。お気をつけて~(主におなか)」
私には、彼らの無事を祈って見送ることしかできません。
「あ、一緒に来ませんか?」
「いえ、けっこうです!!」
彼らが向かった先は、ふぁーすとというお店。
飲みの後はラーメンで締めるのがのんべえの定番ですが、弘前ではラーメンではなくふぁーすとのカツカレーで締めるんだそうです。
なぜにカツカレー?
聞いただけで胃もたれ起こしそう!
昔からの伝統では全くなく、どうやら仲間内のコバヤシさんがそれを広めだしたんだそう。
弘前の男性陣はみんなその儀式を受け、みんな動けなくなるそうです。
yumさんが寝たあと、リビングで少し作業をしていたら、死にそうな顔をした二人がおなかをさすりながら戻ってきました。
ゾンビ襲来!?
食べて飲んでもういっぱいのおなかを抱えて、丑三つ時の2時にこれを食べて来たそうです。
ドドーン!
注・体調管理に気をつけて食べましょう
せのおさんから画像をいただく際に「上の注釈つけてね」とのご希望をお受けしましたが、せのおさん、それはまずあなたへのメッセージですよ(笑)!
本当にボリュームのあるものを食べてきたんですね。
普通に見るとおいしそうですが、勘違いしてはいけません。
真夜中過ぎの満腹時に、これが目の前に出てくるんですからね!!
どうやっても罰ゲームにしか思えませんが、みなさんなぜかやめられないそうです。
謎の中毒性。魔性のカツカレーですね。
くだんのお店は、おばあちゃんが夜だけ開けており、この日はもう閉めたかったらしく、ほかのお客さんが来ると「もう締めますから」と断っていたそう。
でも顔見知りのコバヤシさんとその仲間たちのことは、断れなかったそうです。
その仲間たちに含まれる、せのおさんとヒヤマさんも、カツカレーの注文を断れなかったそうです。
みんな断っていいのよ~。断ろうよ~。
やっぱり魔性にはかなわないのね~。
弘前は繁華街の夜が長い町。こちらの女性は一人でも夜のお店に入っていくとのこと。
カツカレーの店内にもおひとりさま女子が食事をしていたそうです。丑三つ時に!
きっと治安がいいんでしょうね。それは住民にも観光客にも嬉しい話ですが、それにしてもちょっと遅すぎ~。
○ ラストナイト・ラストTV
リビングで、ヒヤマさんとしばしお話しました。
これがラストナイトなので、さすがに淋しそう。
一緒にスタートしたヒヤマさんがいなくなると、私も淋しくなります。
「帰ってからも、また連絡を取り合いましょう」と話しました。
でも酔った時の約束ですから、朝にはもう忘れているかもしれませんねー。
しかも真夜中過ぎのカツカレー。せのおさん共々、明日は胃もたれになっているかもー。
ヒヤマさん撮影
そのうちに、青森朝日放送の放映時間終了のアナウンスが流れ、TVは静止画面に変わりました。
「あ~、TVも終わっちゃった」と悲しげな声を上げて、その画面を真剣に撮影するヒヤマさん。
えっ、それを撮るの? やっぱり酔ってますね(笑)!
「いやー、本当にあっという間でした。こんなに短いなんて思わなかった」
確かに想像以上にいろいろなことが起こって、飛ぶように去っていった5日間でした。
6日目に続きます。