雲跳【うんちょう】

あの雲を跳び越えたなら

花が咲く頃いた君と/豊島 ミホ

2008-12-08 | 小説
 稀に、「もしもこの本を知らずに読まなかったとしたら、自分の読書人生において大きな損失を被っただろう」と、読後そう思える本に出逢う。

 それは重松清の『疾走』であったり、伊坂幸太郎の『重力ピエロ』であったり東野圭吾の『手紙』であったり、森見登美彦の『太陽の塔』であったり、法月綸太郎の『密閉教室』であったり、綾辻行人の『十角館の殺人』であったり、吉田修一の『長崎乱楽坂』であったり、瀬尾まいこの『図書館の神様』であったり、本谷有希子の『江利子と絶対』であったり、津村記久子の『君は永遠にそいつらより若い』であったり、乱歩の『二銭銅貨』であったり太宰の『晩年』であったり・・・うむ、「稀に」というか、けっこうあるな。他にもいろいろ・・・。

 で、本題に戻すと、今回読んだ豊島ミホさんの『花が咲く頃いた君と』が、「もしもこの本を知らずに読まなかったとしたら、自分の読書人生において大きな損失を被っただろう」カテゴリーに追加された、と。

 まさに珠玉の短編集。【サマバケ96】【コスモスと逃亡者】【椿の葉に雪の積もる音がする】【僕と桜と五つの春】と四季折々の花を携え綴られる切なき日常の物語。どれも本当に、素晴らしいお話ですが、中でも冬の【椿の葉に~】は、文学史上に残る名作だと(個人的に)思います。

『エバーグリーン』も捨て難いですが、今のところ私が読んだ豊島さんの作品の中で№1です☆

 本当に、この作品を読めてよかったなぁ、と心から思いました。
コメント (2)
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