あくまでもあくまでも個人的にパイルアップにおいて経験的にプチテクと思い実践していることです。
●スピードが命
まず、日ごろから、DXが出てきたら即リグ、アンプのチューニング、マイク、キーヤー、PCが呼べる状態になるように整備と整理をしておきます。パイルアップが大きくなる前に呼ぶ-そして、相手の指定、相手の拾い方、空いている周波数を素早く把握する。何よりもスピードが命。昔は「ワッチこそ全て」と言われていましたが、DXのIT革命が起きている今「スピードこそ命」という時代になっているように思います。
●SSBでは2秒遅れてコール
パイルの立ち上がりはDX局からみてもドッグパイルになればなるほど強烈な状況です。2つ数えてからボイスメモリーのスイッチを押すと、パイルアップが少しは減って可能性が出てきます。当然ですが、正しいフォネティックを使い、フルコールで、トークパワーが十分な音声をボイスメモリーに入れておきます。ボイスメモリーの内容は、自コール、QSL YOUR 59、NEGATIVE! NEGATIVE! の3つは必須です。どうしてもパイルアップに勝てないときは美空ひばりの「柔」を聞いて精神の安定を図ります。
●CWはフルブレークインが必須
今更の常識ですが、CWはフルブレークインが必須です。なぜなら、相手が電波を出しているときにどんなに呼んでも絶対にとってもらえないからです。相手が送信を始めたら自局の送信は即ストップして、次に備えます。SSB以上に相手のピックアップのパターンを把握するのが重要だと思います。そのためにもフルブレークインでのオペレーションに慣熟すること。どうしてもパイルアップに勝てないときは坂本九の「上を向いて歩こう」を聞いて気分転換を図ります。
●RTTYは電文に一工夫
電文は自局のコールサインを改行で区切って2回、3回、4回と呼ぶパターンをメモリーしています。ポイントは、「改行で区切る」という点です。左から右に文字が流れている中で、改行で区切られたコールサインは相手の注意を引くことができるからです。RTTYはSSB、CWと違い、弱肉強食モードなので、ERPに自信がある局は前に拾われた局とドンピシャの周波数で呼ぶとかなりの確率でピックアップされます。どうしてもパイルアップに勝てないときは加藤登紀子の「知床岬」を聞いて遠くを見つめます。
高解像度のバンドスコープの登場により、耳だけではなく目でパイルアップの状況を把握できるようになったことは革命的なことだと思います。年末の VP8 シリーズに向けて更に精進したいと思います。