早いもので、日記を書くのもどうやらこれで最後になるみたいです。最近、「入部した時からだいちが1番成長したね」と言われることがあります。嬉しく思う一方で、どんだけやばいやつだったんだ…と怖くなります。思い返してみると、色んな人に迷惑をかけて、わがまま言って、よくもまあこんなにめちゃくちゃやってきたなと思います。そんな僕が最初に同じ部屋でお世話になったのが樋口さんでした。(問題児だから当時の主将の部屋になったらしいです…。)一緒に過ごしたのは一年間だけでしたが、自分にとって、ものすごく衝撃的な、伝説の男だったので最後の日記で紹介したいと思います。
簡単に彼を説明すると、風邪を引いたら絶対に体温を計らず、餃子を食べてエルゴを漕いで治してしまう人です。朝は誰よりも早く起きてストレッチをして、爆睡している僕を起こし、誰よりも練習して、当時、立教のチームにいては想像すら出来なかったインカレ優勝を本気で信じて真っすぐに目指していました。
「だいち、ちょっとここに座りなさい」と何かあるたびに怒られましたし、毎日上のベッドから物を落としては拾ってもらいましたし、沢山迷惑かけたのを覚えてます。それでも、ずっと気にかけてくれました。食わないと強くなれないと言われ何度も連れていってもらった駅前の餃子の満州で、インカレへの想いとか、チームへの想いを聞きました。
一年間、必死に彼の後ろを追いかけてきました。この人と日本一になりたい。気づいたらそう思うようになっていました。そして迎えた自分にとっては初めての、樋口さんにとっては最後のインカレで、日本一になることは出来ませんでした。レースの後、「お前にはまだ来年がある。頼んだぞ。」と言われたことは今でも忘れられません。翌年のインカレの表彰台の上で、アメリカにいる樋口さんにスカイプ越しに顔をくしゃくしゃにしながら「ありがとう。」と言われた時、ここに入ってよかったと心から思いました。
引退された後も、何かあるとすぐ連絡を下さって、色んなことを相談しました。しんどい時、アメリカから支えてもらいました。困ったら、「樋口さんだったらなんて言うだろう」なんて思い出しながら進んできたつもりです。感謝しています。樋口さんのいるボート部にいられて本当にラッキーでした。
良いところ言いすぎですね…。我ながらよくもこんなにつらつらと。アメリカから帰ってきたら美味しいものでも連れてってもらおうっと。(笑)
そんな僕も今では先輩となり、現役最強クラスの問題児である2年の塚本と同じ部屋で過ごしています。昔の自分を見ているようで懐かしく思いながら、こうやってずっと下の代へ繋がって行くんだなぁなんてしみじみと考えたりすることが最近よくあります。2年後の彼に会うのが今から楽しみです。先輩のベッドで何の躊躇いもなく爆睡しているあのちびっこが立派になっていたら笑ってしまいそうですが。机の上だけでも綺麗になっていますように。(笑)
残りの時間はあまりないですが、先輩たちから教えてもらったことを少しでも後輩たちへ伝えられるように、そして、全日本を優勝して終われるように頑張ります。
お世話になったみなさん、こんな僕を可愛がってくれて、支えてくれて、本当にありがとうございました。
失礼します。