Silver linings

カリフォルニアで子育てとか仕事とか。

昨日の続き 2/15 (火)

2005-02-16 13:12:32 | リュウガクジダイ
学校に警察官の導入を、との声も高まっているとのこと。

アメリカの学校はというと・・・。

1番最初に私が実習をしていた中学校には確かに警察官がいました。町の駐在所が中学校の建物内にある、という感じ。地域すべての中学校に1人づつ警察官を置く余裕がなかったのか、その警察官は3つぐらい学校の巡回をかけもちしていました。生徒からもとても慕われていて、学校の雰囲気は良かった。物々しい、ということは全くなし。

2番目に実習をしていた高校では常駐の警察官はいなかったけど、その代わりにたくさんの警備員がいました。生徒数2千人規模の学校で警備員さんが10人ぐらい。ほとんど警察のようなもので、非行の取り締まり、ギャング(日本で言うチーム?まだあるの?チームって。)の調査などもしていた。いつも学校内の所定の位置に居て(無線を携帯)、休み時間の生徒の移動など「早く行け!」と一喝したり、授業中は校内をひたすら巡回。出歩いている生徒には必ず声かけをしてくださってました。喧嘩が起こるとすぐに駆けつけ、素行の悪い生徒のことは先生方よりも詳しかったりします。

3番目の実習先、つまり今の小学校では、警察官も警備員もいません。

問題の多い高校では、空港のセキュリティチェックのような金属探知ゲートをくぐらなければ登校できないようになっている学校もあるんだよね。いつかの日記にも書いたように、武器&ドラッグの所有を警察犬や金属探知機を使って抜き打ちで検査することは珍しくない。

でもさ、アメリカの学校に警察官や警備員がいるのは、外から来る不審者をブロックするためじゃないんだよね。中にいる生徒(だって銃とか剣とか持って来るんだもん)を監視するために配置されているわけだし。コロンバイン高校の事件だって、銃を放った生徒は在校生で、中にいたわけでしょ。

「アメリカのように学校に警察を」との声が日本から聞こえてくるけど、そもそもの導入理由が違うので一概に「そうすれば安全」とは思えないんだけど・・・。安全な響きはする。でも警備員・警察官のいるアメリカの学校だって、「卒業生です」と言って尋ねてきた者を追い返す人はいないでしょうに。

「敵(危険因子)が中にいるから中をしっかり取り締まりましょう!」っていうアメリカと、「敵は外にいていつ何どきどんなふうに学校内に入ってくるのかわかりません・・・」っていう日本。

こりゃあそうとう深刻だ。京都伏見区の小学校、池田小学校、そして今回の寝屋川小学校の事件が残した課題。大きな、大きな課題だと思います。ほんとに。

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今日は幼稚園のクラスでToleranceについて授業した。全学年全クラスに2月中にTolerance(多様性を受け入れ異質なものを認め合うこと)について授業をするのがカウンセラーの仕事でもあるんだけど、Tolerance、この単語、私には発音むずかしいです(泣)。
コメント
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