モネの「散歩、日傘の女」
美しい光とやわらかな風の中にたたずむ女性と子供。
これは、モネの妻カミーユと子供ジャンを描いたものらしいです。
青空と草原のコントラスト、女性と子供の表情が素朴ですが、はっきりしています。
母と子の素朴な幸福感に溢れています。
しかし、この絵を描いた4年後、モネの妻カミーユは32歳という若さで病死します。
カミーユの死後、7年後、モネが再び描いた絵がこちら。
「日傘の女性 右向き」
なんとなく光が少なく、表情もぼやけています。
女性の影もありません。
なんだか寂しさで押しつぶされそうになるのは私だけでしょうか?
もう一度、会いたかったのかもしれません。
同じ景色の中で、あの時の美しい思い出を探していたのかもしれません。
そして、この2枚目の絵はモネが生きている間は大切に保管され、売られることがなかったようです。