ヴァイオリン日記

オーストラリア・メルボルンでヴァイオリン弾きをしてます。日常生活で感じたこと、経験した事、きままに更新しています。

レッスン見学

2006年03月24日 | 教えること
今、私はヴァイオリンのteacher training courseに参加しています。
20時間以上のobservation(レッスン見学)が必要なので先日アポをとり、
ある先生のレッスンを見学してきました。

そこで、一人ひとりの生徒のレッスンについてレポートを書きます。
その先生のレッスンはとても明るく楽しいものでした。
見学している私もつい大笑いをしてしまうような話術が彼女にはあります。

特に小さな子供を教える事は、大人を教えるようにはいきません。
豊富な想像力とアイデアが必要不可欠です。

一人ひとり充実したレッスンを与えられるように
計算された時間割りも大切ですね。

彼女の生徒は40人程いるそうです。
その一人ひとりのレッスン内容をメモなしで記憶するというのは、
矛盾があってはできないことだと思いました。





ある生徒

2006年03月22日 | 教えること
5歳の女の子のMちゃんはヴァイオリンを始めて約半年。
今は、毎日1時間の練習をこなす努力家です。
頭のよい子で、私が注意をすると必ず一回で理解します。

集中力、注意力、根気、共に申し分ありません。
私は、彼女が上手く弾けたら褒めまくっていましたが、
もはや、褒めるという行為は
彼女にはなんの糧にもなっていないようです。

どちらかと言ったら自己満足型で、
褒められるために一生懸命やるとかではなく、
与えられた難しい課題をこなす事に喜びを感じているようです。

いい音楽をたくさん聞いて、向上心を持ち続けてもらいたいですね。
そしてヴァイオリンを生涯の友として生活し続けてほしいと思います。







冬の気配

2006年03月15日 | ひとりごと
だんだんメルボルンは寒くなってきました。
私は、オーストラリアの冬を過ごすのは2回目になります。

日本の冬は、クリスマスがあり、年末年始があり、
イベントが盛りだくさんですね。
ヨーロッパの冬は、どんよりという感じですが、
クリスマス時期になるとそのどんよりさが、
なんともいえないロマンチックさに変貌しますね。

雪化粧される教会、街灯、石畳、冬の美しさを感じます。

メルボルンの冬には、イベントがありません。。。
クリスマスだって、年末年始だって、バレンタインデーだって。。。

でも、人気のないビーチと、美しく紅葉した公園にいると
心も休まります。
オーストラリアはあまりロマンチックな国ではないけれど、
自然に癒される国です。

昨日も、夕方フィッツロイガーデンでウォーキングをしました。
たくさんの緑に癒され、パワーがでてきました。




数学的音楽

2006年03月12日 | 演奏について


ちょっと見にくいですが、この楽譜はモーツアルト作のInversusという曲です。
この楽譜はとても数学的でおもしろいですね。
最後をみると何故か、ト音記号で終わっています。
見にくいですが、指番号が上と下に書いてあります。

もう、お分かりだと思いますが、inverseは英語で反比例とか逆とか言う意味です。この楽譜は普通に上から読んでも、逆さにして下から読んでもOKなのです。
しかも、ヴァイオリン2本で弾きます。



いったいどのように??

まず、ヴァイオリニストが向かい合わせにすわり、その間にイスを置きます。
そのイスにその楽譜を1枚おき、お互い上から読んでいきます。

そうすると不思議と、立派な2重奏になるんです。
例えば、五線譜に書かれたF(ファ)は楽譜を逆さにしたら何の音でしょう?
E(ミ)の音になりますね。

同時に弾き、一つの不協和音もなく、
作曲してしまったモーツアルトに感心させられた一曲でした。



続いて、この曲は数学的音楽家大バッハ先生の作品です。
音楽の捧げものより蟹のカノンです。

これは、2声の一方の音符を逆向きに読んだものが、もう一方の旋律と
同じになっています。つまり、楽譜を裏から透かして見たものが同じ譜面に
なっているのです。タイトルもそうなっていますね。
(これを理解するのにちょっと時間かかりました。。。)
モーツアルトのものにくらべ、格調高い仕上がりになっています。

あらためて大作曲家の偉大さが伝わってきた2曲でした。