【マンガ１００選】その２５ Ｈ２

あだち充の代表作のひとつ。数ある野球マンガ（？）の中でもミナミが一番気に入っている。



『Ｈ２』
作者：あだち充

ストーリー：
国見比呂と橘英雄の2人は中学時代同じチームで、それに野田敦を加えた３人で地区大会2連覇を果たす。が、医師の診断により比呂と敦は野球を続けられない体といわれ、2人は野球部のない千川高校へ進学する。
一方の英雄は野球の名門・明和一高へ進学した。

ところが2人の診断がでたらめだったことが発覚し、2人とマネージャーの古賀春華を加えた3人は千川高校野球愛好会で再び野球を始めて、野球部への昇格、そして甲子園を目指す。
比呂には雨宮ひかりという幼馴染がいて、中学時代に彼女を英雄に紹介したことにより英雄とひかりは付き合いだした。しかし比呂はそれに対し複雑な思いを持っており、英雄との直接対決でひかりへの想いを確認しようとしていた。

様々なアクシデントを乗り越えて、2年の夏に千川高校は甲子園出場を果たす。が、2回戦で伊羽商業高校と対決。途中で比呂が足首を負傷するというアクシデントが発生し、そこを狙われて試合に負ける。その日はひかりの誕生日であり、比呂がひかりの誕生日に負けるのは初めてだった。
そしてその大会では英雄率いる明和一高が優勝した。

翌年、春の選抜大会では千川高校は優勝をするも、英雄との対決は実現しなかった。そして2人の勝負は夏の甲子園、準決勝で実現した・・・。




感想：
実は全部をちゃんと読んだことがないのでストーリーはかなり適当。
とりあえずここではＨ２が野球マンガなのか恋愛マンガなのかは置いておく。
Ｈ２随一の名場面は2年の夏の甲子園2回戦、千川高校ＶＳ伊羽商業高校だと思ってる。この試合で比呂は初めて敗北し、試合の翌日、ひかりの前で涙を流して初めて想いを打ち明けるのだが、この場面がえらい切ない。
その後のタクシーの中でラジオを聴くシーンがあるのだが、ラジオで中継していた明和一高の試合で、逃げずに勝負したためボロ負けした投手を比呂が賞賛するシーンがまた泣かせる。伊羽商業戦では比呂は相手の4番バッターに対し敬遠をした自分を責めているのだろう。



まぁ他にも名シーンがあるかも知れないが、とにかくこの伊羽商業戦が面白い。この試合とその後の顛末だけでも十分感動してしまった。

物語ラストの比呂と英雄の直接対決シーンもまた手に汗握る展開ではあるのだが、結局ひかりと英雄の仲に割り込めなかった比呂が切ない。