湘南ゆるガシ日和 ・・・急がず、休まず

湘南でゆるゆら暮らしココロ赴く先へガシガシ出かけるライター山秋真が更新。updated by Shin Yamaaki

祝島の薪釜炊きひじき:2012年はつもの

2012-02-17 23:59:59 | 祝島:海もの

2月7日に解禁になったばかりの祝島のひじき刈り。

干潮にあわせ夜中でもひじき刈りに出ている友だちのCちゃんは

いまが一番忙しい時期なので、近くにいてもなかなか会えない。

ある日の午後、ちょっと用事があって探していたら、

ひじきを炊く釜場でようやく遭遇叶った。

 

そこに居あわせた「社長」のTちゃんに声をかけていただき、

思いがけず私もひじき作業を手伝わせていただくことに。

ひじき歴3年目のCちゃんに教えてもらいつつ、まずは、ひじきを選る作業にチャレンジ。

刈ってきた生ひじきに、アオサや藻場やゴミがついてないか目で点検し、

ついていたらそれらを取り除き、ひじきの根っこがついていたら切る、などの作業を

「ひじきを選る」といっているようだ。

 

この日は久々のいい日和、陽射しをうけてひじきが輝く。

ひじきを選りながら振りむくと、そこには数台のひじき釜。

薪釜なので、薪の燃える匂いがあたりに充満している。

それが新鮮ひじきの磯の香りといい具合にブレンドされ、最高のアロマセラピーだ。

ひじきは、この釜で4時間ほど炊いてから、そのまま一晩蒸らすよう。

これが、蒸らしたひじき。これぞ漆黒の輝き。

このとうりザルにあげ、日和のいい時に浜で網のうえに広げて干す。

ザルから無造作に広げるのではなく、できるだけムラなく干しあがるよう、

海苔をつくるときのように均等に広げていくのだというから、経験のいる大変な作業だろう。

こうして干したひじきは、お天気が順調なら2‐3日で干しあがるという。

いずれにせよ夕方には、夜露や雨を避けるため、

ひじきを干している網を集めてシートをかぶせる作業をする。

それも手伝わせてもらったのだが

経験と知恵と体力を必要とする、なかなかの労働だと思う…。

 

翌日は雨。今度は屋内で、干しあがったひじきの袋詰め作業を手伝わせていただいた。

手を動かす一方で口も休ませない祝島の女性たちの作業場は、

部屋いっぱいにひじきの香りただよう笑いの絶えない空間で、とても魅惑的だ。

 

祝島の釜炊きひじきは、水に少々さらして塩抜きしてから水を切り、

そのままキュウリやハムなどと一緒にサラダに、

または人参や油揚げと炒めて煮付けにと、お好みで楽しむことができる。

煮付けにする場合、煮ると溶けてしまうので、炒めるのがポイントだとか。

釜炊きひじきを食べきれない場合は、冷凍すると日持ちもする。

 

文句なしに美味しく、しかも安全な祝島のひじき。

なかでも旬ならではの味わいの釜炊きひじきは

海への愛が深まる品で、熱烈にお勧めしたい。

ひじきの季節に祝島を訪れるなら、ぜひとも購入してみていただきたい、

一押しのお土産でもある。

この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 祝島の誇る男の浜料理:20... | トップ | 眠る旅 »
最新の画像もっと見る

祝島:海もの」カテゴリの最新記事