10月より始まりました長野市での古民家再生工事
只今、お施主さんファミリーに土日祝日を使って片付けや解体工事をやってもらってます
今回の古民家再生工事
構造の制振化、全体的な基礎工事、上下水道の敷設&電気配線まで設備関係一式、断熱改修、内装一式など
古民家全体に手を入れますので、建設費が新築並み。。。
そこで、予算調整としてお施主さん達にもがっつり働いてもらおう作戦を立てました!
幸いにもお施主さんのお父様が大工さんであったので、実は最初からちょっとアテにしておりまして
ただ、お父様のお住まいと建設地が結構遠いので、本工事の大工工事全てをお父様にお願いすることはできないのですが、
それでも本工事に入る前の解体工事や、外構の整備、本工事と切り離せる工事を別途扱いにして、大工さんなお父様にお願いすることに
取り急ぎ、建物周りの整理としては
先に5月頃、お施主さん自ら生垣の伐採されてました。すごい
伐採before
2019年にはこんなに生い茂ってた生垣が
伐採after
2021年5月頃 伐採後スッキリ
建物がよく見えるようになり、建物の状況がより分かりやすくなりました
11月
本工事着工に向けて、まずは敷地内の整備や片付けをお施主さんご家族皆さんがやって下さいました
2019年6月時点 こんな感じだったものが
2021.11.03にはここまでスッキリ
11/3は、お施主さんのお父様が仮設トイレを持ってきて下さるということで、我々もお手伝いに伺いました。
お施主さんのお父様は大工さんですので、仮設トイレも持っているとのこと。
遠方ではありましたがトラックで運んできて下さいました。大助かりです。
敷地を閉鎖的にしていた塀も、いつの間にか撤去されていて広々~
これで車の出入りも楽になりますね!
既にお施主さんのお父様が解体してくれた既存の外便所の廃材や、
伐採してあった生垣の切株や枝がてんこ盛りだったのを
皆で片付け頑張りましたデス
生垣の枝類は、薪ボイラーの薪に使おうと思います
11月23日 勤労感謝の日
この日は敷地から若干はみ出ていた物置の一部をカット✂️する作業をされました。
お施主さんのお義父さん(大工さん)を筆頭にして
お施主さんご家族・親戚、子供達ふくめ3世代総勢11人がこの日現場に来ていて、とーっても和やかで賑やかでした
このような作業は皆さんにとって、絶対によい建築経験かつ家族のコミュニケーションになると思います❗
そして子供達は、大人達が作業しているところをぐるぐるかけっこ
(私の現場ではあるあるな光景)
怪我しないよう冷や冷やしながら見守ります。
子供の少ない集落に、子供達の笑い声が響き渡り
きっとご近所さんはお施主さん達がここに引越してくるのを心待ちにしていると思いますね
そして12月
いよいよ本丸。
古民家再生部分の解体をやって頂きました
解体箇所を指示することもありますので
我々もお施主さんの日程に合わせて現場へ向かいます
(そのついでに作業のお手伝いもします)
現状図面に解体箇所をマークしておき、事前にお施主さん達にお渡ししておきましたが
図面だけでは分かりにくい部分もありますので、解体時にはなるべく立ち会おうと思ってます。
解体作業が始まって、まず驚いたのは、
事務職なはずのお施主さんなのですが、旦那様の動きが本当に凄いんです。
バールもって先頭切って出来るところからどんどん壊し始めるのです
予算調整のために職人さんではなくても出来る作業をお施主さんにやってもらおう作戦でしたが、
いやいやどうして、普通のDIYの動きでは全くありません。
装備にしても気合いにしてもなかなかです
こちらは子供部屋になる予定の屋根裏部屋☆
この屋根裏部屋には莚(むしろ)が敷いてあったのですが、この莚には長年の煤&埃が積っていて←古民家あるある
この莚を撤去、掃除するだけでオオゴトなんですけど
お施主さんの出て立ちは完全防備!
脱帽
莚など全て降ろして、様々なナニかの抜けがらや糞、埃など掃除して
2階から解体開始です!
2021.12.4 屋根裏の床解体作業
旧台所 解体ほぼ終了。
解体した土壁は、土と小舞に分別。
小舞
土は土嚢袋へ。
備忘録~解体した土壁の重量~
解体土壁面積 約5.76㎡ → 土嚢袋 18袋(8分目くらいまで詰めて)
18袋×約15㎏≒270㎏
約47㎏/㎡土壁
約155㎏/坪土壁
引き続き、翌日もお施主さんご家族皆さんで解体作業をされたのですが、
お施主さんの装備が前日よりパワーアップ
より一層完全防備になってました
2021.12.5 北部屋から解体
オエの天井解体はお父様。
北部屋の解体 ほぼ終了。
この部屋は殆どお施主さんが解体
大したものです。本当に。
そして昔の窓が出てきましたね。
恐らくこの部屋はナンド(昔の寝間)だったと思われます。
設計なワタクシは現場に居ても、ほぼ役立たずなんですが
廃材片付けを手伝いつつ、古民家の年代が分かりそうなものはないか探したりしてました。
和釘 発見!
こちらの古い造付けの棚↓に和釘が使われていました。
この古民家の年代は1900年という話でしたので、明治33年。
和釘が出てきたということはやはり明治期と考えていいと思います。
あとはこういうのも出てきました。
大日方○○ オビナタ?苗字でしょうか。
裏をみるとこんな感じ↓
サワラっぽいし、桶の板っぽい。
昔の木のお風呂かな?と思ったりもしますが、よくわかりません
さて、まだ解体する部分が残っているので
引き続き、お施主さんには頑張って頂くのですが、
今までお施主さんとはずっと設計打合せをして参りましたが、
現場が始まった途端、予想外な行動力に
ワタクシ、ただただ驚いております。
旦那様、ご自分で庭の造成もしたいと仰ってたのですが
バックホーの免許を取るために他県まで行ってくるそうです!!!
しかも今週に。
凄すぎます。
奥様も「どこを目指しているんでしょうね」なーんて仰ってました(笑)
さて土日祝日を使ってお施主さんには作業をしてもらってますが、
何でもお施主さんにやってもらう訳ではなく、
基本的には
・技能がなければ出来ないことはきちんと職人さんに
・手伝い作業はお施主さんに
・判断と指示は設計や現場監督な我々が
と、役割分担して現場は動きます
そんな訳で、
こちらの現場をやってる間、ワタクシもお施主さんに指示することもありますので、当面土日は現場となりそうです。
現場って大変ですけれども、やっぱり現場にいた方が気分がいいものです
現場では発見が色々ありますしね
基礎工事が始まるまでに解体作業を終えないといけませんが
基礎屋さん(曳屋さん)にお願いしている関係で
これまた予定がなかなか決まらないので
引き続きお施主さんには解体作業を頑張って頂こうと思います