伊万里を収集するようになって20年以上が経ちましたが、ウチにある伊万里はほどんどがお皿で、徳利や壷の類は皆無
かろうじてお皿以外で複数存在しているのが「蓋茶碗」だったりします。
そんな蓋茶碗のひとつが今回紹介する品です
「色絵鳳凰草花文蓋茶碗」
赤濃みが印象的な中期(享保~宝暦?)と思われる小ぶりな蓋茶碗です
中期の品らしく、内側にも草花文が絵付けされています
この手の品は蓋と身に同じ文様が絵付けされており、窓絵になった草花文
そして鳳凰文が描かれています。
赤の印象が強烈ですが、いわゆる染錦の五彩手でありまして、染付と金彩、赤、緑、黄、紫を使って絵付けされています。
高台部分の文様は中期によく見られるものですが、元禄期に品よりはいくぶんくずれた絵付けになっています。
縁の部分の文様の拡大ですが、丁寧ではないものの、随分と手を掛けているのは判りますね
この品はお皿に良い品(というか予算に合う品)がなかった時に、手ごろなお値段だったので購入した品ですが
今見ると、好き嫌いはあるものの、中期の蓋茶碗としては魅力のある品なのかも知れません。