Diary Of 酒田の人

田舎住まいの60代サラリーマンの趣味の日々

回想の古伊万里 132(染付丸文小皿2客)

2021-06-15 20:27:48 | 古伊万里
以前はヤフオクをよく見ていたんですが、最近は見る機会が減りました
というのも、画像で見る限り「立派な贋作」と思われる品が結構な数出品されており(同じ業者が多いようですが)
そんな品を見ていると、「立派な本物」まで贋作に見えてくるという悪循環に陥ったことが原因のひとつだったりします。

それはさておき、今回紹介する品はたぶん「伊万里」ではありません。
「染付丸文小皿2客」
直径10cmほどの小皿で、見込みには五個の丸文、縁の部分には窓絵で松竹梅が描かれています
丸文は二枚とも同じに見えますが、微妙にちがっています
一枚目
二枚目
釣りをしている人物、漁師、舟遊び、馬に乗る人物といった文様が、丸文の中に絵付けされています
落款は角福ですが、裏文様も鳳凰などが描かれています
この品は今から21年ほど前にヤフオクで数千円で落札した品ですが、当時は今よりずっと「伊万里初心者」でしたので(さして進歩してませんが)
業者さんの説明通り「幕末の伊万里」だと信じ込んでいました。
しかし、ある程度まともな古伊万里を入手できるようになると、「これはどう考えても変だ」と思うようになった訳です。
高台の拡大画像をご覧ください
ワタシの少ない経験でも、江戸後期伊万里でこんな土や高台の品は見たことがありません
正直なところ、この小皿がどこの焼物なのか特定できませんが、染付の発色、土の感じなどから想像されるのは
大聖寺の伊万里写しといったところでしょうか。(たぶん違っているとは思いますが)
まったく骨董という趣味は難儀なものだと実感する品でもあります。