Diary Of 酒田の人

田舎住まいの60代サラリーマンの趣味の日々

染錦手の蓋茶碗三種

2022-10-16 04:18:40 | 古伊万里
またまた登場の古伊万里の再編集シリーズですが、画像は初回登場時とは変えてあります。

さて、古伊万里において蓋茶碗というのは決して人気の高いジャンルではないように感じます
とは言え、中期の蓋茶碗には見るべき点のある品もありますので、今回はウチにある蓋茶碗のうち、染錦に絞って紹介します。

① 元禄長崎立枝垂れ桜茶碗
 蓋の部分に中期に見られる花銘が見られます
ワタシが古伊万里にハマるきっかけとなった品で、業者さん曰く
「この手は昔は元禄長崎立と呼んで、柿右衛門と同じくらいの扱いだった」そうです
側面 1

側面 2

身の内側

蓋の内側
和風な美しさを感じますが、時代を考えると、武家や裕福な商家で使われたんでありましょうか

➁ 茶碗というよりは蓋物と呼んでいい大振りな品
元禄期の上手の品と共通する赤玉、青玉、そして地紋が見られます

青玉部分

青玉部分 2

赤玉部分

身の内側

蓋の内側

高台部分
典型的な中期の文様が描かれています(渦の方向が互い違い)


③ 上記の2品に比べると若干時代の下がる品ですが、赤濃みが強烈です

鳳凰

身の内側
蓋の外側
落款は普通の「大明成化年製」

①の元禄長崎立の茶碗はともかく、➁や③の器では器が主役になってしまい、使用する上でのハードルは高そうですね。