関西地方では台風の影響が心配ですが、酒田では今日も35度を超える猛暑日でした
台風の影響による雨も見込めないようですので、カラカラに乾いた状態がしばらく続きそうです。
それはともかく、先日、乱歩の小説にもなっている大きなサイズの二銭銅貨を紹介しましたが
今回はその半額の1銭銅貨を二種類紹介したいと思います。
左のサイズの大きい方が明治6年~21年に発行された「竜1銭銅貨」で、右の小ぶりなほうが
大正5年~昭和13年の間に発行された「桐1銭青銅貨」です。
左の「竜1銭銅貨」は直径が27.8mmほどあり、重量は7.1g
「桐1銭青銅貨」は直径23mmで重量は3.75gしかありません。
ちなみに現在の10円玉が直径23.5mmの4.5gですから、「桐1銭青銅貨」は似たようなサイズで若干軽いことになります。
どちらも発行された枚数が多いので、古銭としての価値は数十円~百円程度ですが、やはり明治の品は貫禄があります。
ちなみに、1銭の貨幣は昭和13年以降も発行されていますが、昭和13年には亜鉛の含有量を増やした黄銅貨に変更
さらに戦時体制による金属の資源不足の関係で、同じ昭和13年には直径17.6mmのアルミ貨に変わります。
そして昭和16年には富士山をデザインした直径16mmのアルミ貨になり、太平洋戦争の戦局悪化と物資の不足が顕著になった昭和19年には
直径15mmで重量1.3gの「1銭錫貨」に変わっています。
貨幣の材質とサイズの変化は歴史をそのまま映しているということでしょうか。
オマケですが、昭和十年の「桐1銭青銅貨」の未使用品を入手しましたので紹介しておきます。(コインホルダーに入ったままですが)
確かに現在の十円硬貨も最初はこんな輝きですよね。
未使用の硬貨はきれいですね。
使うのが勿体なくなりますね。
何にでも通用する一銭硬貨や〇〇コインでは味気ないし。ブログで骨董皿を名付けるのに一苦労しますが、硬貨も同じですね。
なにせ金属の供出で鍋釜まで出したと、ウチの親が言っておりました。
昭和10年の硬貨が未使用で残っているというのも不思議な気もしますが
発行された枚数が多いので、そのまま残ったんでありましょうか。
有名な話で、瀬戸物の貨幣が試作しれています。
落とすと割れるからかどうかは知りませんが
結局未発行で終わっています。
昔読んだ骨董の本で、幕末になるとどこの藩も財政難で
加賀藩は小判に陶器の粉を混ぜて試作したなんていう
にわかには信じられないことが載っておりました。