一応、伊万里のカテゴリーで書いていますが、正直なところ伊万里かどうかは不明です
この皿にヤフオクで出会ったのは、今から十数年前で、一見した時の印象は、「木瓜形の藍九谷」というものでした
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扱っていたのは以前に誉銘の色絵古九谷を購入したことのある業者さんでしたので、木瓜形に魅力を感じて落札した次第ですが
現物が届いて手にした瞬間、「あれ、これは伊万里じゃないんでは?」という第一印象でした。
確かに、渋めの発色の染付、口錆もそれらしい色ですので、それだけ見れば伊万里に思えるんですが
まず全体の形が古九谷様式のシャープさが感じられない、さらに白磁部分の釉薬感が違うというあたりが気になります。
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落款は見かけないタイプのものですが、このあたりは例外もあるので参考になりません
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決定的な違和感を感じたのは高台の畳付きの部分で、画像でもある程度判りますが、まるでヤスリで削ったような平な形状にないっています
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しかもこの部分の土を触ると妙にザラザラしており、明らかに伊万里とは違っています
ウチのある品で最も近い感触なのは大聖寺でありまして、会社にあった(地震の時に落ちてバラバラに)砥部焼の
土とも感触が似ていました。
一応、手寧な絵付がされていますし、薄い成型で高台の形状も古九谷様式の特徴である「内股高台」ですんで
伊万里でなくても、そこそこの品という可能性もありますが、ワタシとしてはどうも気に入らない品です。
そんな訳で、購入後はずっとしまい込まれている、不幸な品でもあります。
この皿にヤフオクで出会ったのは、今から十数年前で、一見した時の印象は、「木瓜形の藍九谷」というものでした
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扱っていたのは以前に誉銘の色絵古九谷を購入したことのある業者さんでしたので、木瓜形に魅力を感じて落札した次第ですが
現物が届いて手にした瞬間、「あれ、これは伊万里じゃないんでは?」という第一印象でした。
確かに、渋めの発色の染付、口錆もそれらしい色ですので、それだけ見れば伊万里に思えるんですが
まず全体の形が古九谷様式のシャープさが感じられない、さらに白磁部分の釉薬感が違うというあたりが気になります。
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落款は見かけないタイプのものですが、このあたりは例外もあるので参考になりません
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決定的な違和感を感じたのは高台の畳付きの部分で、画像でもある程度判りますが、まるでヤスリで削ったような平な形状にないっています
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しかもこの部分の土を触ると妙にザラザラしており、明らかに伊万里とは違っています
ウチのある品で最も近い感触なのは大聖寺でありまして、会社にあった(地震の時に落ちてバラバラに)砥部焼の
土とも感触が似ていました。
一応、手寧な絵付がされていますし、薄い成型で高台の形状も古九谷様式の特徴である「内股高台」ですんで
伊万里でなくても、そこそこの品という可能性もありますが、ワタシとしてはどうも気に入らない品です。
そんな訳で、購入後はずっとしまい込まれている、不幸な品でもあります。
べたッとした染付の感じは、砥部かとも思いますが、これだけの器形の品は作らないでしょう。古砥部だとすれば、それこそ大発見。
同様に、大聖寺もこれだけの手間をかけて、渋い品は作らないと思います。
湖東焼や渋草焼の可能性もありますが、それこそ珍品となるでしょう。
「内股高台」、他の窯で実際に作るのは難しいと思います。近年作も直立高台。
やはりこの品は、古九谷様式の伊万里で良いのではないでしょうか。
酒田の人さんほどの方が、伊万里ではないと思われるんでしたら伊万里ではないのでしょう。
でも、良い参考資料になりますよね。
これからは、むしろ、手近に置けば、伊万里と比較検討する材料になりますね。
完全に伊万里ではないとは言い切れないんですが、同じ時代の伊万里とは感覚的に異なるというところでありまして
伊万里以外はあまり手にしていないワタシが判断できる品ではないということで
ずっと仕舞われていた品でもあります。
現物を手にした瞬間に違和感を感じるんでは
と思います。
もしこの品が伊万里でないとすれば、内股高台も含め、江戸前期の伊万里を見事にコピーした品であることは確かです。
今出来のいやらしさでもあれば、「なんだ贋作だったか」で終わるんですが
いずれにしても暫くは手元で悩ませてくれる品ではあるようです。