ここ一か月半近く骨折でどこにも行けなかったので、ガソリン代も最小限、休日は家でDVDとTVを見る日々でしたので
普段よりお金が掛からなかった(と思う)ので、またまた安い伊万里を買ってしまいました。
「染付芋葉文皿」
柴コレのⅦ-196に、同手に赤と金彩を加飾した品が収録されている五寸サイズのお皿です
寛文期の品にはこうした染付の品に加飾(金銀彩や色絵)をした作例が見られますが、個人的には染付けのみの品が好きです。
芋葉文は寛文~延宝あたりでしか登場しない文様のようで、この品の場合は濃みの技術が上がっていますので
延宝に近い時代の品なのかも知れません。
落款は「嘉」
盛期伊万里の優品の多い落款に、四角で囲まれた嘉という落款がありますが
何か関係があるのかは不明です。
典型的な寛文期の伊万里の高台ですが、個人的にはこれが「痺れる高台」だったりします。
この時代の伊万里は以前に比べると格段に安くなっていますので、ワタシ的には嬉しいような悲しいような・・・。
小さな画面に、大きな存在感の絵付けです。
この葉は、私には、室町ー江戸初にかけて美濃物に好んで描かれた河骨(こうほね)に見えます。水辺の植物です。横のアヤメとの組み合わせからも、そう思えます。
良い品ですねー(^^)
縁どりの図柄も面白く何より上がりが素晴らしくみえました。
藍色の濃淡がきれいです。
裏銘の嘉も裏銘好きとしてはポイントが高いです笑
さすがのコレクションですね。
私は最近色絵に手を出して彷徨っています笑笑
藍九谷の場合、これはこれで完成ですよね。
金銀彩は蛇足ですね。
当時、金銀彩が流行って、付加価値を付けて高くするために金銀彩を付加したのでしょうけれど、余計なことで、目障りですね。
文様は、確かに、柴コレのⅦ-196では「芋葉文」となっていますが、遅生さんが言われますように、これは、普通は、「河骨(こうほね)文」というのでしょうね。
「室町ー江戸初にかけて」
=>「桃山ー江戸初にかけて」
おかげで見所のある品が安く買えるようになったのは嬉しいことではあります。
この文様、柴コレに敬意を表して芋葉としましたが
確かに河骨のような気がします。
伊万里でも河骨という表記の品を見た覚えがありますが
そちらの方が正しいようですね。
縁文様と落款に魅力を感じて購入した次第です。
典型的な寛文期の藍九谷で、面白味には欠けるものの
この時代の伊万里の「王道」(プロレスにおける全日本プロレスみたいなもの)
であるように感じます。
ワタシの場合は経済的な価値とは違う魅力を感じてしまう訳でして
ま~、藍九谷病みたいなものかも知れません。
古九谷金銀彩も好きですが、この品の場合は加飾したのは蛇足だったようですね。
この手の手法は明治期の平戸にも見られ
染付けとして完成されている品の輪郭に金彩を入れた品を見かけます。
ドクターさんもこの葉は河骨だと思われましたか
柴コレの図録には「河骨」は登場しませんが
後期のそば猪口や茶碗に河骨文が見られるようです。