鳥文様シリーズ(?)の五回目です
古伊万里を収集していく過程で特に意識した覚えはないんですが、結果的にウチの伊万里には鳥文様が多いようです。
ざっと数えても、ウチの収集品の一割程度はなにがしかの鳥文様のようです、伊万里には鳥の文様が多いということかも知れませんし
あるいは単にワタシが無意識に鳥文を集めていたということなのかも知れません。
それはさておき、今回の鳥文様はちょっと変わっています
「染付雲鶴文変形皿」
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0a/67/59eeffa792f335d48216b151cda419e5.jpg)
横17cmほど、寛文期に良く見られるタイプの変形皿です
まるで騙し絵のような文様ですが、良く見ると上に三羽、下に二羽の全部で五羽の鶴が描かれています。その周囲に描かれているのは雲気文だと思われることから
ひねりの効いた雲鶴図ということかも知れませんね。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6f/38/149da74218c8698053771709e7b0fb84.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/26/ff/f6cd29ca2d4949857ead57193b3c612a.jpg)
古九谷様式は変形皿の宝庫で、この形は他の文様でも見かけますが、このデザインは器形をうまく生かした文様と言えるでしょうか
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/03/b7/e7bbdf3cf775e6b4471a74f73430f1fc.jpg)
落款は変わっており、ワタシはこの品以外では見たことがありません
裏文様も唐草文を渦状にしたようなデザインで、これもあまり見ないタイプのものです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4b/1f/4d20b6e995cf9a54d153515bfd93b34a.jpg)
多少内側に反った、いわゆる「内股高台」ですが、高台の高さも印象的です。
寛文期は技術革新の進んだ時代のようですので、それぞれの窯、あるいは陶工さんたちが色々と工夫したのかも知れませんね。
どこをとっても、さらりと一捻りしてあります。
それを、ドーンとした高台に乗せて、さあいかがでしょう、とこちらのセンスを試されているかのようです。
現在の区分では古九谷様式なのでしょうが、
あえて、(日本の)古染付、と名付けてみました(^.^)
私のところでは、それほど多くはないような、、、?
伊万里には、案外、動物を描いたものは少ないですよね。
そうしたなかで、鳥の文様が多いということは、酒田の人さんが、鳥の文様を好きなのかもしれませんね(^_^)
それはさておき、この変形皿は変わっていますし、秀逸ですね(^_^)
特に、裏面の文様、落款は変わっていますね。私も、見たことがありません。
その中でも個性的な品なのかも知れません
「他と違う品を作るぞ」みたいな工夫が感じられますよね
「日本の古染付」、これはアリだと思います。実際、このあたりの時代の品には古染付の影響を感じる品が多いように感じていました。
ま~、柿右衛門の鶉みたいな名品はありませんが、やはり鳥文様が好きなのかも知れません。
>この変形皿は変わっていますし、秀逸ですね
お褒めをいただき、ありがとうございます
確かに裏文様と落款については、同時代の品でもほとんど見かけない「珍品」のように感じます
特注品かなにかだったんでしょうか・・・