Diary Of 酒田の人

田舎住まいの60代サラリーマンの趣味の日々

悩ましきもの汝の名は大聖寺

2024-03-17 15:46:13 | 古伊万里
伊万里に興味を持ち、地元の骨董祭や入札会に顔を出すようになるものの、いかんせん現物を知らない素人だった頃
綺麗な品だと思って購入してしまったのが大聖寺でした。
今から20年以上前、最初に購入してしまった(?)大聖寺は↓の小皿です

現在なら間違えようもない「大聖寺」なんですが、その頃ヤフオクでは東京のまともな業者さんが「古伊万里」として出品していました。
大聖寺というと最初に連想するほど多く作られた品で、今なら1枚千円そこらだと思います。(当時はもっともらしい値段で売っていた)
で、重要なのは高台の部分です

ざらついた感じの土で、高台が斜めに切られています。勿論当時はそんなことは知りませんので、「お~古伊万里」と思っていた愚かなワタシです。
染付の色もベロ藍のような色をしています。

次に購入した大聖寺は↓の元禄写しの七寸皿ですが、こちらは業者さんが最初から「大聖寺」と表記しておりました

こちらの品の高台部分はこんな感じです

最初の小皿ほどではありませんが、やはり斜めに切られています
(土の感じも似ていますが、こちらは少し良い土のようです)
この品は購入当時は完品だったんですが、大聖寺ということでテキトーに扱っていたらホツができたという不幸なお皿です。

もう一枚、最初の小皿を舟形にして打抜きにした小鉢も購入してしまいました
この品もヤフオクで「伊万里」として出品されていました
その後、この品をHPで紹介した際に先輩コレクターさんから、「高台と赤の発色を見るように」と教えていただいた記憶があります。
最後に参考のため、元禄古伊万里の蓋茶碗で赤の発色の違いを見たいと思います

勿論、品によって発色は異なるので一概には言えないのは確かですが、やはり明確な違いがあるのは確かのようです。

骨董とは悩ましい趣味ですね。



久々のちょっとだけ遠出

2024-03-15 20:48:38 | 散歩
2月に骨折して以来、さすがに通勤以外では車で出かけられなかったんですが
とりあえずギプスも取れたので、往復50kmばかりのプチ遠出をしてきました。
行先は市内の「玉簾の滝」だったんですが、↓のように雪がそこそこあり、駐車場から歩けなくはないものの
やはり長靴などの冬装備でないと厳しそうだったので、今回はパスしました
ちなみに、↓が滝から流れてくる川にかかる橋なんですが、見ての通り、橋の向こうは人が歩いた道しかありません

この橋と同じ幅の舗装路が続いているんですが、車では誰も通らなかったようで・・・
「玉簾の滝」はパスしたので、途中にある開運出世の滝としてお馴染みの「不動滝」に寄ってきました。(車で横付けできます)

三月に入って雪の日がありましたが、さすがに雪は少ししか残っていません

暖冬とは言え、この時期なので水量はそこそこ多いように感じました

この滝の水が流れ込む道路の反対側の川はこんな感じです

今年で年金が貰える年齢になったワタシとしては出世は関係ありませんが
開運にはあやかりたいものではあります。







新着古伊万里(染付芋葉文皿)

2024-03-14 23:33:25 | 古伊万里
ここ一か月半近く骨折でどこにも行けなかったので、ガソリン代も最小限、休日は家でDVDとTVを見る日々でしたので
普段よりお金が掛からなかった(と思う)ので、またまた安い伊万里を買ってしまいました。
「染付芋葉文皿」

柴コレのⅦ-196に、同手に赤と金彩を加飾した品が収録されている五寸サイズのお皿です
寛文期の品にはこうした染付の品に加飾(金銀彩や色絵)をした作例が見られますが、個人的には染付けのみの品が好きです。

芋葉文は寛文~延宝あたりでしか登場しない文様のようで、この品の場合は濃みの技術が上がっていますので
延宝に近い時代の品なのかも知れません。

落款は「嘉」
盛期伊万里の優品の多い落款に、四角で囲まれた嘉という落款がありますが
何か関係があるのかは不明です。

典型的な寛文期の伊万里の高台ですが、個人的にはこれが「痺れる高台」だったりします。
この時代の伊万里は以前に比べると格段に安くなっていますので、ワタシ的には嬉しいような悲しいような・・・。



骨折その後

2024-03-12 20:48:56 | 日記
足の指を2本骨折してから38日目、ようやっとギプスを外すことになりました
整形外科のお医者さんがレンドゲンを見て曰く、「この白くなっているところが、新たに骨ができたところだ」
小指の剥離骨折(骨の一部が欠けて離れている)については、「手じゃないからいいか」というお話で
走ったり力を入れたりしなければギプスを外しても良い、という診断となりました。
一か月以上、ヘンテコな歩き方をしていたので違和感はありますが、とりあえず慣れるしかなさそうです。
で、思い出したんですが↓が骨折した時の様子です

玄関で1m数十センチの古い脚立で作業中にバランスを崩します
左は傘立て&サッシ戸で、そちらへ倒れたらかなりヤバかったと思われますし
後ろは玄関の土間ですから、こちらへ落ちてもかなりヤバそうです。
正直なところバランスを崩した瞬間のことははっきりしないんですが、何故か
上がり框の方へ尻から落ちていました。
靴とか履いて脚立へ登っていれば骨折もなかったかも知れませんが、家の中なので素足で登っていたのが運の尽き
右足の薬指と小指を脚立に挟まれる形になり、見事骨折となったのでありました。
何か防衛本能みたいなものが働いて上がり框側へ落ちたのかも知れませんが、ま~良かったとしか言いようがありません。



染付の瓢箪形皿

2024-03-10 23:34:29 | 古伊万里
先日、故玩館を運営しておられる多方面のジャンルに明るい先輩コレクターの
遅生さんが大珍品の「染付瓢箪形皿」をUPされましたが
確か何かの図録で染付の瓢箪形皿を見たことがあるのを思い出し、探してみたらありました
1999年に刊行された「はじめての染付骨董」というMookに掲載されておりました。

かの中島先生が監修しておりますので、娘さんが学芸員をしておられた戸栗美術館の名品が結構掲載されています。
そんな中にありました、「山水人物文 瓢形皿」

見ての通りの祥瑞文様の品で、サイズは24cmとかなり大きいことが判ります
江戸前期ということになっていますが、特注で作られた品なんでありましょうか。
ちなみにこのMookには古美術店で実際に売られている品も値段付きで掲載されており
↓の魚形皿も掲載されていました
江戸後期の品となっていますが、今なら1万円も出さずに買えるような気もしますので
25年前という時代が中島先生によって伊万里染付の評価が飛躍的に上がった時代であることが判るように思います。
ちなみにウチの魚形皿↓は20年ほど前に購入しましたが、それでも現在の倍近い値段だったように記憶しています

良い品は値段はさほど下がらず、中途半端な品は値段が下がったということなんでありましょうか。

追記
ヤフオクに気になる品を発見しました
文様や成形は比較的早い時期の藍九谷(昔なら前期藍九谷)なんですが
裏面が盛期に見られる唐草繋ぎをワイルドにしたような描き方になっています。
この時代にはこのようなしっかりした唐草繋ぎはないと思っていただけに
個人的にはかなり興味を惹かれる逸品です。