先日の金曜日、仕事帰りにみてきました。
展示期間が13日までということで、今日行かなくちゃ、とばかりに。
この週末も家事・雑事で終わってしまいそうだったので…
思いきっておでかけして、よかったです。
ひとつひとつの作品そのものはもちろんのこと、
個性あふれる筆文字、そして句にやさしく寄りそう水彩の絵…
どれをとっても味わいのふかいものでした。
館内にはほとんど人もおらず、
百人の一句ずつとゆっくり向き合い対話するという、
ゆたかな午後のひとときをいただきました。
味わいある筆文字や絵をお見せできないのが残念です。
どの句もすばらしくて、すべてご紹介したいくらいですが、その一部をどうぞ。
(敬称略です。失礼いたします)
名を捨てて一つの机ひとつの書 (去来川巨城)
花鋏花のいのちに触れた音 (石原伯峯)
蟹の目に二つの冬の海がある (大野風柳)
健康に自信過剰というやまい (岸田万彩郎)
どん底の仕合せ捨るものがない (木村喜見城)
したたかに酔う愚かさも見せておく (後藤柳悦)
鶴を折る心に今は遠き修羅 (佐藤正敏)
戦ってかちとる平和ならいらず (志水剣人)
雪国の育ちと知れる酒の量 (高橋放浪児)
母の振る鈴がこころの奥で鳴る (田中南桑)
今日も陽が落ちる流れは変えられず (玉野可川人)
天国も地獄も同じ独り旅 (長沢としお)
暑さなら凌ぐと冬のぐちを聞く (野口初枝)
木の家に住んでて四季に逆らわず (野村圭佑)
貌のない手ばかり挙がる多数決 (野谷竹路)
首塚やここに候ものは風 (尾藤三柳)
ため息の中に多彩な男棲む (森中恵美子)
隠し文字さがしあて得ず秋おわる (山崎鮮紅)
仏にも春を告げよう桜餅 (山崎凉史)
人を恋ふ人が集まる冬の酒 (渡辺蓮夫)
そしてもう一句。
展示されていた風呂敷?にあった句です。
いなないた馬のむかしのものがたり (大野風柳)
もしお近くで展示される機会があるようでしたら、ぜひどうぞ。
川柳をしていてよかったな。
こんなよい句にたくさんであえるから…
そんなよろこびをいただきました。
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