平清盛の四男・知盛が主人公の物語。
映画を観ているように、読みました。
人は元来、唄う生き物なのだ。
それは生きていることを誰かと共に喜び、この世に生きたことを留めんがためではないか。
戦とは城と城とを結ぶ線、さらに多くの城による面で考えねばならない。
平家が、武家というものが、後世まで生き残る道はないと思い定めたのだ。
この国において、鼎の足の如き三つの勢力は何であるか。一つは己たち平家。そして今一つは奥州に蟠踞やする藤原氏。そして最後の一つが、
源氏の他はない。…
…ならば遺児(頼朝や義経)たちは生かしておいたほうが良いと判断した。
(上)は屋島での木曽軍との戦いまで。