名将会ブログ (旧 名南将棋大会ブログ)

名古屋で将棋大会を開いています。
みなさんの棋力向上のための記事を毎日投稿しています。

SS4-5 ノーマル中飛車に袖飛車(2)

2024-09-26 | 基本定跡の研究

定跡本として、加藤一二三先生の「プロの中飛車破り」を使います。古い本 (昭和57年出版) なのですが、加藤先生がこの袖飛車について書いてある本を、他には知らないです。

昨日みた袖飛車と違うのは、47金と上がらないことです。

すると金銀4枚の舟囲いは、片美濃よりも堅いのです。あとは攻撃力があれば優秀だとなります。ここで31金と引くのが大山流ですが、指されたのは少し違う形だったと思います。35歩同歩同飛32飛

後手は22角から飛交換をねらいます。36飛には45歩33角成同飛35歩

先手が飛交換はしにくく、ちょっとひるんだ感じです。46歩同銀28角37桂

ここで分岐です。19角成45桂32飛53桂成41香

43成桂同香45歩18馬47銀

36馬同銀と進んだ局面を、加藤先生は先手十分だというのですが。飛桂香と角銀の交換は駒損、先手玉は堅いです。攻め駒は2対4でちょっと苦しいか。先手は3,4筋を押さえこめるかどうかなのですが、評価値は+20、互角です。

戻って

後手は44歩と受けることもできます。34歩と突きだしてまた分岐です。

34同銀には15角

32歩35歩43銀33角成同歩29飛

これは角が死んでいますね。評価値は+686の先手有利。

ちょっと戻って

34同飛は同飛同銀53角41飛

この自陣飛車は米長先生が指した手です。「米長の将棋」にも載っています。加藤先生は互角だとしています。AIに聞くと、31角成同飛29金が正しく (実戦は35歩43銀31角成同飛42金33飛41飛32銀・・・)

先手良しだと。45歩28金46歩22角41飛48歩

駒の損得はほとんどないのですが、後手陣に角や飛を打ち込めます。

また戻って

本には書いていないのですが、AIの最善手は32飛です。33角の勝負手に35歩の返し。

35同銀は33桂、35同飛は34銀同飛33飛、なので26飛19角成11角成34飛と進むのですが、

この図の評価値は-90、後手ペースとして良いでしょう。

2通りの変化を調べましたが、先手はどうにか互角というくらいです。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする