フリージア工房 国道723号店

ハロプロメンバーを応援してアイドル音楽を愛するエッセイブログ

行きつけの店

2007-02-21 21:59:32 | フリーテーマ
私には行きつけの飲み屋が地元にありました。行きつけと言っても、何ヵ月も行かない事もあったので、常連と言うにはおこがましいのですが、店に行くといつも店主のおじさんとおばさんが「よく来たね」と笑顔で迎えてくれる店でした。
過去形で語っているのは、実はその店は先日閉店してしまったからなのです。

一月の上旬、友人達と新年会で訪れた帰りに店主から店を閉める事を聞かされました。
おじさんとおばさんの高齢が主な理由みたいですが、世の中の嗜好の変化も理由のひとつみたいです…。


私の地元の駅前は、最近新しい店が増えてきました。飲食店もその例外ではないのですが、ほとんどがチェーン系です。
私もチェーン系の飲み屋には行きますので、チェーン系の存在価値もわかります。しかし、チェーン系ばかりになり、本当の意味の居酒屋が風前の灯なのが、地元の現在の状態です。
家庭料理的な物を安価で提供する家庭的な雰囲気の飲み屋、それが本来の居酒屋。旅に出かけると、他所にはまだまだあるんですけどね。

行きつけの店は、ガンガン飲み食いして騒ぐ客もいない大人な店でした。


思えば、この10年或いは20年なのかもしれませんが、飲食店はチェーン系が増え、ファストフード、ファミリーレストラン、チェーン系飲み屋などがいたる所に点在します。
世の中、コンビニエンスな物がもてはやされる時代ではありますが…。
安くて早いが優先される時は自分にもありますが、そればかりでも何か淋しいですね。

最近、最新のデジカメなどはほとんど購入意欲が湧かない自分は、コンタックスのカメラが欲しい病になってます。
ドイツの名門ブランドを日本のヤシカが復活させ、ヤシカの京セラ吸収後は京セラが高級カメラとしてシリーズ展開してきたコンタックスです。
そのコンタックスも、一昨年に京セラの写真事業撤退に伴い再び灯が消えました。高級機路線を貫き、ほんのちょっと出したデジカメでもその姿勢を崩さなかったコンタックス。
コンビニエンスな物に対してのアンチテーゼな気分が、コンタックスのカメラを欲しい気持ちにさせているのかもしれません。


先日、店の前を通ったら、達筆な毛筆で書かれた、閉店のお知らせと挨拶が貼られていました。

今回のBGM さよならアメリカ さよならニッポン / はっぴいえんど
コメント
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