フリージア工房 国道723号店

ハロプロメンバーを応援してアイドル音楽を愛するエッセイブログ

髪の色とアイドル

2010-03-17 21:35:59 | ハロプロ2010

 久住小春ちゃんが茶髪になりました。まあ、お姉さんがああいう方なので(どういう方だ笑)、モデルを目指している現在を考えれば時間の問題だと思っていました。

 小春の茶髪、いかがでしょうか?そんなに大騒ぎするほどではないですね。可愛いです。どちらかと言えば黒の方が似合う気もしますが。
 アイドルに茶髪はアリかどうか、これは色んな所で語られてきたテーマであります。先に結論を書いておきますが、私は人によってはアリだと思っています。

 茶髪というファッションがいつくらいに誕生したのか?私はその事についての知識がないのですが、日本がよりアメリカナイズされてきた90年代に増えたような気がします。
 70年代に日本にマクドナルドが店を開き、80年代に全国にコンビニエンスストアが普及した。そして、90年代は商業法の改正により、郊外に大型店舗が作れるようになり、全国に大型ショッピングセンターが次々とオープンした。こうして人々の暮らしがどんどん「アメリカ的」なものになっていくにつれて、髪を染める=白人のような髪にしたいというファッションが、ごく自然なオシャレの一つとして市民権を得たのは、単なる偶然でもない気がします。

 ファッションリーダーとしてのアメリカ(或いはヨーロッパ)という憧れがあり、それをお手本にしてファッションも変化していった過程で、茶髪というファッションがごく普通のものとなり、黄色人種のアイデンティティーである黒髪を敢えて捨ててまで染めるという行為についての深層心理や意味については、それを書き始めるとテーマから脱線しそうなので止めておきます。
 白人から見ると美しくて羨ましいものであるという「黒髪」(※)のままでいるか、それとも「茶髪」にするかは、本来ファッション上の選択肢に過ぎないものですが、女性アイドルを語る上では、清純派かそうでないかというバロメーターのように受け止めている人も少なくありません。

 (※) 黒髪にまつわる一つのエピソード。 宇多田ヒカルさんはアメリカンスクール時代に、友人である白人女性から「何故日本人はあんなに綺麗な黒髪を茶色や金色に染めるのか?」と聞かれた事があるそうです。この例でもわかるように、白人から見るとアジア系の人の黒髪は艶があり綺麗なもの、羨ましいものであると考える人も多いようです。

 色々調べていくと、80年代くらいまでは男女を問わず、髪を染める=不良、或いは夜の商売の人というイメージが少なからずあったためか、年齢が上のアイドルファンほど茶髪に対する抵抗があるようです。
 こういう潜在意識というのはなかなか変わらないものですから、それ自体の是非は置いておく事にします。しかし、アイドルが髪を染めるという事は、色んな妄想を抱かせる要因であるから、そこに嫌悪感を抱く人が少なくないのではないか?私はそう思うのです。

 つまり、アイドル本人の自我の目覚め(アイドルである事への自問自答)、そして恋愛。色んな事が頭をよぎって行く。
 アイドルが自我に目覚めるのは大いに結構。事務所やプロデューサーの意向ばかりを聞いている良い子ちゃんより人間味が感じられる。そう思う人も少なくないとは思います。しかし、現実にはアイドルの髪型、仕事中のファッションなどは事務所、或いはプロデューサー(ハロプロの場合はつんく♂氏)が決めているケースが多いようです。
 そんなバカな。髪型やファッションも自由に出来ないなんてと思われる方もいると思いますが、アイドルと言えども社会人であり、不特定多数の人達の目に触れる公共性の高い職業。服装や髪型に制約が生じるのは当然とも言えます。
 しかも、アイドルというのは容姿を売りにする訳ですから、髪型やファッションの変化次第で人気が左右される。それを踏まえて、尚更プロデュースされてしまう訳です。

 つまり、モーニング娘。メンバーに以前から茶髪&金髪率が高いのも、Berryz工房に茶髪メンバーが増えたのも、プロデュースによるものである可能性が高い。なので、茶髪になったからといって、「○○はギャル化した」とか、「□□は遊んでいそうだ」などと早とちりしてはいけないのです。
 わかりやすい例で言えば、真野ちゃんはプロデュースの結果として黒髪にしていると思いますし、熊井ちゃんが茶髪にしたのも、端正な顔立ちを生かすためではないかと思われます。
 余談ですが、吉澤ひとみさんは昔、反抗的な意味を込めて自分の意思で金髪にしたりしていたそうです。そういう例もあるのですね。おそらく、似合うので事務所もストップしなかったのだと思いますが。

 ここでふと思うのが、茶髪にする理由と黒髪にする理由。例えば、桃子やさゆなどはファンへの好印象を狙って黒にしているのだろうし、れいなや雅はイメージに合わせて茶にしているのは感じます。
 ただ、「黒髪=優等生的なイメージ」で黒髪メンバーを決めているのなら、それはちょっと安易な発想ではないかと思うのです。
 勿論、似合う似合わないで言えば桃子に茶髪は似合わない(苦笑)。それは置いておくとして、コアヲタの顔色を伺っているみたいな消極的な理由での黒髪ではなく、綺麗に見せるための黒髪を積極採用すべしと思います。
 綺麗に見せるため、つまりアジアンビューティー路線ですが、現在こういう意味合いで黒にしていると思われるのは、舞美や茉麻、あとジュンジュンもそうかもしれません。もっと、こういう見た目のための黒髪率向上を意識するべきです。

 こういう事を言いたくなるのも、ハロプロに於ける茶髪か黒髪かというキャラ付けのセンスが、あまりにワンパターンに陥っているからであり、多分プロデュース側の好みだと思われますが、茶髪メンバーのビジュアルがあまりに一極方向に向きすぎていると思うからなのです。
 何も黒だから清純派路線でなくてもいいし、茶だからってギャルっぽく、キ○バっぽく行かなくてもいい。色々工夫してほしいです。

 綺麗に見せるための黒髪があるように、可愛くみせるための茶髪もあるべしと思います。特にモーニング娘。メンバーは少し見せ方を改善してほしいです。現状は、適齢期だから茶にしました的な安易さと、プロデューサーの好み的なメイクが合わさった微妙な見え方になっている感もあります。

 どこに載っていた話か忘れたので、話半分に読んでほしいのですが、以前AKB48がアイドリング!!!とコラボした時に集合写真を見た秋元プロデューサーが、黒髪揃いのアイドリング!!!に対して茶髪メンバーがいたAKBの姿に、「なんかヨゴレに見える」とガッカリして、仕事上やむを得ないメンバー以外は茶髪を禁止にしたという話を聞きました。
 これなどは、アイドルの旧来のイメージを重視したプロデュースと言えそうですが、ハロプロは同じ方向を向く必要はありません。黒髪=清純派などという固定観念に拘らず、上にも書いたように、綺麗さを見せるための黒髪、可愛さを演出するための茶髪という風に、ファッションイメージを重視して、柔軟に対応してほしいと思います。

コメント (5)
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