スマイレージ 『プリーズ ミニスカ ポストウーマン!』 (MV)
スマイレージの新曲「プリーズミニスカポストウーマン」が心地よい。可愛らしさというものが過剰過ぎず、薄味にもなり過ぎず表現されている。衣装も可愛いのは、とにかく楽しいMVを観ていても伝わってくる。さあ、ホンモノに会いに行こう。
池袋サンシャインシティ噴水広場という場所はアイドルイベントの聖地みたいな場所であるけれど、実はそれほど見やすくはない。ステージのあるフロアは勿論フラットだから前の人の頭が壁になるし、音響も良いとは言えない。ただ観るだけならば、ステージを上のフロアから見下ろすのもアリで、ちょうど広場は高い吹き抜け構造になっている。
到着した時間が二回目の公演が始まる直前だったから、既にフロアは上まで観客で鈴なりになっていた。
仕方がなく後ろで観る訳だけれど、イベントというのは、その雰囲気を味わうだけでも良いもので、熱気の中に身を置きながらアイドルが奏でる歌を聴くのは楽しいものだ。
新曲の赤い衣装で出てきた七人の歌声が広場に響き渡る。挨拶が聞き取れないくらい音響が悪いので、それが災いしてネガティブキャンペーンになりかねいけれど、スマイレージのメンバーは生き生きと歌い踊り、この七人である事を噛みしめていた。特に強い一推しを作っていないこちらの視線だって一人のメンバーに注がれる。私はそのメンバーを観ながら、当たり前な日常のひとまずの終焉を今更ながら実感していた。そんな心の揺れ方の中では、タチアガールは未来へのパワフルソングではなくなり、思い出を確認するためのキーワードになってしまう。
思い出を振り返るにはまだ早いけれど、ブギートレインを新メンバー達と踊るその人を観ていると、もうすぐ閉じるページに想いが行ってしまう。それをじっくりなぞるにはフラットな会場では物足りない。私は翌日は横浜にいた。また七人に会うために。