8月の話になるけれど、大阪のアイドルグループ「Especia」のライブを観に行った。場所は渋谷のWWW(ダブリューダブリューダブリューと読むらしい)という映画館を改造して作られたキャパシティ300人くらいのライブハウス。
Especiaは大阪の堀江という流行の先端を往くオシャレタウンで活動している。そのサウンドは80年代のAOR的なオシャレサウンドで、メンバーもロリっぽさなど微塵もないオシャレガールたちである。そういうグループだから客層もヲタはヲタでもアイドルヲタ的な雰囲気というより、ちょっとマニアックな音楽雑誌とか読んてそうな音楽ヲタ的な雰囲気。まあ、多くはアイドルヲタでもあるのだろうけれど。
パーラメント - Especia
傾斜のきつい観覧スペースはステンディング。酒の種類が豊富なハコなのでドリンクは酒にすることにしたが、ジントニックというフツーなオーダーをしてしまう自分を待ち受けていたのは、「水曜日のカンパネラ」という名前の女性シンガーによる前座ステージだった。
カムパネルラなら宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」だなと思いながら、その緩い雰囲気のステージを楽しむ(カンパネラとはイタリア語で瞳を意味するとのこと)。少しばかりのシュールな笑いも交えたトークと、インドア的なサウンドに身を任せているうちに、今日の自分は「水曜日のカンパネラさんを観に来たのだ」という錯覚に陥りそうになるけれど、チケットにはEspeciaのライブだと書いてある。
お七 - 水曜日のカンパネラ
http://www.youtube.com/watch?v=8XVbLzgLjj8
マイナーアイドルのライブは対バンで行われる事が多いけれど、対バンは一組あたりの持ち時間が短く、多少の物足りなさを感じながら観終わる事が少なくない。でも、この日のEspeciaはワンマンライブなので二時間たっぷりのステージ。一曲目から結構疾走感に溢れているのが良い。気づくと一人のメンバーが客席に降りてきて観客とハイタッチしながら超満員の客席を歩いている。私の横にもやってきたので、お互い笑顔でハイタッチをした。一曲目から熱い。
ワンマンで長いステージだろうし、大阪のグループだしと、きっとトークは長めなのだろうなと予想していたのに、思いのほか歌の時間が長い。飛び抜けて上手い!というわけではないけれど、曲に合わせて雰囲気作りをしていくのが上手な人達で、最後までステージには刺激的な何かがあった。それは、どこか緩さも伴いながら、でもその肩の力の抜き加減が絶妙で、それゆえに押し付けがましいような過剰なオシャレ感にならずに良い隙を作り出しているように思えた。だから彼女達はアイドルなのだし、今年のTIFに出場することが出来たのだろう。
アンコールで後ろのスクリーンに映し出された幾何学模様的なグラフィックのイメージ映像と曲の放つサウンドクオリティがシンクロした瞬間に、自分はようやく、まだ行ったことのない堀江という街の景色を想像出来たような気になった。その景色は思っていたよりも親しみやすい、そんな手作り感に満ちている。
きらめきシーサイド - Especia
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Especiaいいですよね。ライブの雰囲気もメンバーとヲタともにフレンドリーで居心地良かったです。
アルバムをミニアルバム形式で二枚出していますが、ジャケットが橋のイラストというのが、これまた大滝や達郎な80年代テイストです。