新潟県は意外と地方アイドルの活動が活発な県で、現在活動中のグループがいくつもある。これはおそらく、地方アイドルの先駆者の一つであるNegiccoの存在が大きいのだと思う。彼女達が地道に何年も活動をしてきた事が新潟県の地方アイドルにとって励みになり、良き手本になっているのだと思います。
そんな新潟県でRYUTistというグループが活動している。新潟市古町にあるライブハウスで定期的に公演を行い、レパートリーをどんどん増やしている。つまり、音楽面に力を入れているアイドルグループだ。
力は入れているけれど、まだまだ実力は発展途上でステージングには拙さもあるかもしれないけれど、彼女達は非常に真摯な姿勢でステージに上がっているのはわかります。TIFで歌う姿を観た私は、その姿に胸を打たれました。
新潟市は近年政令都市になったくらいの大きな街で、大勢の人々が通りを行き交い、道路には次々と車が走りすぎていきます。そんな新潟の街の玄関口である新潟駅には万代(ばんだい)口と南口があります。元々栄えていたのは万代口で、南口は閑散としていて別世界でした。万代口からは信濃川の手前に万代シティという場所があり、そこには伊勢丹やダイエー(現在は撤退し別なテナントになった)があり、信濃川を渡ると本町という古い歓楽街になり、やがて道路はいくつかのアーケードと交差する大きな繁華街に出ます。そこが古町(ふるまち)です。地元の人は「ふ」にアクセントを付けて呼びます。
その古町は年々衰退しているという。かつては新潟市最大の繁華街、すなわち日本海側の街で一番の繁華街であった古町が時代の流れに飲まれている。今や南口のほうが栄え。大きな店がたくさん出来ている。
地方都市の多くがそうであるように、新潟市も自動車社会です。バス路線がたくさんあり、地方都市の中ではかなり路線バス網が発達している新潟でさえも、時代の流れで人々は自家用車で郊外にある大型ショッピングセンターに出かけて買い物をするようになりました。かつては日曜日の夕方は、路線別に乗り場が分けられている古町のバス停には買い物袋をたくさん抱えた人達が列を作っていたものでした。
TIFでRYUTistは持ち歌をいくつか歌いました。まっすぐな瞳で歌うメンバー。じっと聴き入る観客。私はある曲の歌詞に「花火」と出てきた瞬間、夏の一大イベントTIFと新潟の夏の一大祭りである信濃川の花火を重ね、ステージの向こうにいろんな風景を思い浮かべました。
若者のすべて 【カバー】
RYUTistの公式サイトはとても良く出来ていて、プロフィール画像が可愛いというアイドルとして大切な事をきちんと押さえ、更には全公演セットリスト一覧のページ。RYUTistはライブでたくさんカバーをやっているのでそのカバー曲一覧。更には全オリジナル曲の歌詞を紹介したページまであります。
これは運営がアイドルとアイドル音楽というものに真剣に取り組んでいる証拠であると私は強く思う訳です。きちんと作品を大切にしているという事。そういう姿勢がステージにも表れるのでしょう、RYUTistのステージはとても清々しく、とても爽やかで、そこに「花火」というキーワードがノスタルジーをかきたてる。
RYUTist 公式サイト
http://ryutist.jp/
「花火」を歌った歌は実はオリジナル曲ではなくカバー曲であると後日知りました。フジファブリックの「若者のすべて」というナンバー。そして、そのRYUTistが歌うカバー版「若者のすべて」がアイドル音楽に詳しい人達の間では高評価である事も知りました。
アイドルグループというものは今観ているメンバーでまた来年も同じものが観られるとは限らない。旬が短い女性アイドルというジャンルは人の入れ替わりも激しい。私はTIFの時になんとなくそれに気づいていたのかもしれません。「今年の夏の花火は今年の夏でしか観られない」という事を。
RYUTistは昨日行われた公演で、メンバーの一人である木村優里さんが次の公演をもって卒業する事を発表しました。
RYUTistの代表曲であり、RYUTistのテーマソング的な存在でさえあるのが「ラリリレル」というナンバー。歌詞は好きな人とまたここで会おうねという約束の歌。私はその約束を待っているという想いを歌う歌。少しずつ成長していくよという誓いの歌。公式サイトにある歌詞をじっくり読みながら、RYUTistと会えて、何かを思い出した夏をリプレイする秋です。
やがて新潟は寒い冬が訪れる。けれど、その先には雪解けと一緒に春が待っている。
【RYUTist】ラリリレル
最新の画像[もっと見る]
-
道重さゆみさん 1ヶ月前
-
アドレナリン・ダメ 3年前
-
ハシサコリン、ヨイ 3年前
-
松原ユリヤを応援しています 3年前
-
武道館への道 3年前
-
22年の時を超えて今 ~I WISH~ 3年前
-
ハロプロの未来が見つかる 3年前
-
旅立ちを前にしたあなたへ 8年前
-
旅立ちを前にしたあなたへ 8年前
-
「過去記事を振り返る」 矢島舞美誕生日 18歳のまいみぃの心 11年前