さんたろう日記

95歳、会津坂下町に住む「山太郎」さんたろうです。コンデジで楽しみながら残りの日々静かに生きようと思っています。

糸サクラ薫る古木の杉薬師

2012-05-01 | 日記
 サクラ満開の4月27日、ふと思い立って有名な会津5サクラのひとつ杉の糸サクラを訪れました。



 山門には、怖い仁王さまがいらっしゃって邪心をもった者が門に入ることを禁じています。掲げた額には「遠きより会津の里をめぐり来て伏して拝むは杉の薬師と仁王さま」とあります。ともに霊験あらたかな仏様なんでしょうね。



 この仁王さまにはこんな言い伝えがあるんですよ。
 天文5年(1536年)の会津大洪水、(白髭の水と言われています)で隣の新鶴村の田子薬師にあった仁王さまが流されて杉の村に流れ着きこのお薬師様の仁王様になられたとか・・・
 また、あるとき隣村の塔寺の仁王さまと大喧嘩をなされ、それ以来杉村と塔寺村の縁組みは出来ないことになったとか・・・(井関敬嗣先生会津坂下の伝説と史話より)
 伝説っておもしろいですね。いまはそんなことはないけれども当時はそれなりの何かがあったんでしょうね。

 山門の先には古びた石段があって、石段の途中に冷たく綺麗な清水が湧き出ていました。



 石段を登ると、圧倒されるような古木のサクラが霊気を漂わせていました。地元の方にお聞きすると、推定200年を越える古木で近年はあまり花はつかないということでした。



 花は白色に薄いピンクの枝垂れサクラです。



 近くに標識があって、医王寺の重要文化財の木造阿弥陀如来と薬師如来と、この糸サクラについてのの説明が書かれていました。


 

               糸サクラについては次のように書かれていました。
                        町指定天然記念物
 枝垂れ桜のエドヒガンサクラノの一種で、幹の太さ3.2メートル、樹の高さ6メートル、花はやや白色、新編会津風土記によれば、天正年中(1573~1590年)に植えられた2株のうちの1株という。その華麗さはつとに有名で会津5桜のひとつに数えれている。

 4年前に訪れた時の枝垂れ桜です。古木の前の私は若かったです。古木の花つきも今より多かったような気がします。



 心に少しばかりの邪心もあり、それに心筋梗塞で息づかいも苦しかったので私は山門をくぐらず、右側の坂道を登ってお薬師様と枝垂れ桜の古木に深くお参りしました。



 たぶん、お薬師様と枝垂桜の古木のあらかたの霊験で元気を頂けると信じております。