さんたろう日記

95歳、会津坂下町に住む「山太郎」さんたろうです。コンデジで楽しみながら残りの日々静かに生きようと思っています。

新緑の村ものどかな初夏5月

2012-05-19 | 日記
 川沿いの散歩道はヨシキリの声が賑やかです。まもなくカッコウの声も聞こえてくると思います。遠くに畑で作業をしていらっしゃるおばさんの姿が見えますけど、今は自家用と親戚や知人に配る野菜を作る趣味の農業です。新緑の村はのどかです。



 町の八坂神社の欅の新緑も鮮やかです。ばばを送って糸桜里の湯に行くときいつもこの欅の新緑や秋の紅葉を楽しんでいます。
 かつてはキュウリの神様といわれ無病息災を願って近郷の人々がキュウリをもって夏祭りに群集した神社です。たくさんの出店もでて賑やかな祇園の祭りだったと聞いています。



 アオサギは何を狙っているんでしょうね。田植え前の広い圃場にただずんでいます。用水堀のザリガニの数がめっきり減ってアオサギの数も少なくなっています。



 ハルシオンの花が散歩道に咲いていました。アメリカからの渡来植物であまり人に見向きもされない花ですけど、薄いピンクの小さな花が私は好きです。



 家の小さな庭にはばばの植えた花海棠が咲きました。花海棠の木はは大きくなってじじばばは年取りました。



 そして、これはばばの大事な一坪菜園です。毎朝ばばが緑の野菜を摘んでおひたしにして食べさせてくれます。ばばが自分でキヤノンIKYで撮りました。奥の赤い花はエリーのお墓です。82歳のばばはIXYをもっておかしな写真を撮ってきては自己批評したり自己満足したりしています。これは自己満足した写真です。カメラが大きく傾いていることなぞまったく気になりません。



 猛暑がすぐそこまで来ているんでしょうけど、会津のさわやかな5月です。

それぞれの遊ぶ思いの子ら楽し

2012-05-17 | 日記
 マンションの近くの散歩道で4人の子供たちが楽しそうに遊ぶ姿を見ました。
 小学校3年生くらいの女の子と、1年生くらいの男の子二人と、3歳くらいの男の子の4人です。可愛く、仲良く遊んでいました。



 用水堀の橋の上から小さな魚でも見つけたんでしょうか。指さしている二人、駆け寄ってきた男の子、幼い子供も走ってきて階段を上ろうと必死です。子供たちの嬉しい叫び声が聞こえてくるようです。
 大人たちには何でもないつまらないことでも、子供たちにとっては新しい発見の大きな喜びなんですね。



 あれ・・何かが川下に逃げて行ったのかな。男の子たちは必死に走っています。あれ、小さい子供は堀に入ろうとしています。お母さんが見たら悲鳴を上げて止めるところでしょうに・・・子供たちは平気です。



 勇気のある男の子は堀に入ろうとしています。3人の視線はひとつところに集まっています。みんな真剣ですね。 



 魚は遠く堀の下流にいってしまったんですね。4人の姿はそれぞれです。
 真剣な目で川下を指さす女の子、ちょっとがっかりそうな男の子、橋の下に別な魚がいないかのぞいてるこ、いちばん小さな子は何をしているんでしょうね、もうどうでもいいや・・と可愛い姿ですね。



 子供ってすごいですね。可愛いですね。女の子をリーダーにちゃんとひとつにまとまって、でもそれぞれの思いで真剣に遊んでいます。

 この子たちのお母さんは、この子たちを信頼しているんですね。幼いけれどもこの4人を楽しく遊ばせている女の子はりっぱだと思いました。

残雪の飯豊の雪が輝いて代(しろ)かく人が一人見え

2012-05-12 | 日記


残雪の飯豊山が遠くに輝いて、広い圃場には代をかく人のトラクターが1台見えます。のどかな初夏の田植え風景です。



今はもう、散歩の途中で田植えの様子を見ることはなかなか出来ません。
 それぞれの農家から委託されて米作をなさっている方は集落でほんの2~3軒しかありませんし、それに田植えは、大型の田植機で田植えをなさるご主人と、軽トラで農協から苗を運ぶ奥様の二人だけで田植えがどんどん進んでいくんです。だから、広い圃場にほんの2~3組だけの田植えが遠くに見えるだけの静かな風景なんです。

 大正生まれのじじは今の田植えの静かな様子を見るたびに昔の大勢の人が村を挙げてする賑やかな田植えを懐かしく思ってしまうのです。



 昔の田植えは苦しい作業でしたけど、村をあげての晴れやかなお祭りでもありました。
 それぞれの農家では町になじみにしている奥様方と契約して毎年大勢の女の人に田植えを手伝ってもらっていました。
 そして小学校では10日間ほど農繁休業といって学校が休みになり、それぞれの集落には臨時の託児所が開設されました。入学前の子供や小学校1.2年の子供は託児所に、小学校3年以上の子供は立派な労働力としてお家の方と一緒に田植えをするのです。広い圃場が田植えの人で埋まりました。

 代掻きは馬でしました、その馬の鼻取り(馬の口に竿をつけてくまなく代掻き出来るよう馬をリードする)は小学校の子供がしました。そのほか苗運び、苗うち(水田に苗を投げて配る)こびる(休憩時のおやつやお茶)運びはは全部子供の仕事でした。

 一家の人ひとりひとりがそれぞれに力を合わせて町から手伝いに来ている10数人の方と一緒に賑やかに田植えをしたのです。

 こびるにはたくさんのご馳走やお茶が出ましたけど少しはお酒も出るんです。
 ああ、今年もまたあの人はつぶれて畦で畦で寝ているなどと笑われている人も中にはいました。皆笑っていましたけど責める人はいないんです。古きよき時代というんでしょうね・・・



 馬はそれぞれの家の労働の中心です。心の通い合う大事な家族です。「馬刺し」などをよろこんで食べる今の風習を知ったら当時の農民の方は腰を抜かすと思います。古い百姓出の私はけっして馬刺しは食べません。 

 当時の農村のそれぞれの家には、テレビも電話も洗濯機もましてや車などない貧しい暮らしでした。けど、皆さんの心はすごく明るかったように思います。


 
 当時の運動会で応援を楽しむ人々です。
 服装を見てください。地味でしょう。日傘は竹と油紙で作られたカラカサです。でも綺麗ですね。コウモリはお金持ちの持ち物なんですよ。
 みんな貧しいけど、みんなの顔は自信にあふれて明るいです。



 家の屋根はみな茅葺きです。道路は砂利道、でもけんけん遊びをする子供たちは元気です。
 けんけん(片足ぶっつかりあいよろめいて両足のついたものが負け)

 このモノクロ写真は昭和30年代(1955年)頃のものですけど、10年もたつとだいぶ豊かになりました。これは昭和40年代の写真です。
 


 山田に補植するご夫婦の姿でしょうか。カエルが鳴いて、トンボが飛んで、水田にはオタマジャクシやドジョウやゲンゴロウ虫がいっぱいいました。この田んぼは今はたぶん休耕田になって雑草や雑木に覆われていると思います。大型耕作機械が入れない水田ですから。



 渓流に魚を捕る子供たちです。大事な家のタンパク源でした。いまは農薬や放射能に汚染されて怖くて入れません。



 買い物帰りのお孫さんとおばあさんでしょうか、なんか豊かで楽しそうです。今は家の柿は誰もとりません。みんな椋鳥の冬の餌になっています。



 山の仕事に精出すお二人です。明るくたくましく自信と希望に満ちたお顔ですね。

 そしていま、写真はお隣の隆ちゃんです。小学校の2年生です。



 かっこいいヘルメット、自転車はギヤチェンジの変速機つきです。3人の元気な集落の友達といつもとばして遊んでいます。それぞれの家には2~3台の乗用車があって生活はみな豊かです。

 でも今年は集落から小学校に入学する子供は一人もいないと聞いています。
 静かな田植えの農村集落がなんだか寂しくなります。かつて7校あった小学校は2校になります。今は生徒も先生もいない大きな校舎が静まり返っています。



 モノクロ写真は会津の100年から、昭和40年代のカラー写真はあつしおかのうの四季からおかりしました。 

緋の色のツツジが咲いた家ありて

2012-05-11 | 日記
 

 この家のお爺さまが植えられた躑躅なんですよ。
 散歩で通るたびごとに輝くような躑躅の赤がお家をバックに美しくておもわず見とれてしまいます。

 今は遠い昔になりました。本当に人情味豊かな優しい方で、私のばば(家内)が若かった頃のゲートボール仲間の大事なリーダーで家内を可愛がってくださいました。そしてよく私の家においでになっていろんなことを教えてくださいました。実は私が30数歳のときこの集落に小さな家を新築して移ってきたんです。だからとてもありがたいお方だったんです。そのころ私の家においでになって私がほっておいた庭木を綺麗に剪定してくださいました。今もその庭木は剪定でつくって頂いた形を残して大きく成長しています。

 あんなに元気なお方だったのに、90歳を何年も超えられて今は体調をくずされて暖かい家族の方の介護で数年を過ごしていらっしゃいます。

 そして、今、私も年老いてこの輝くような緋のツツジにしみじみ時の流れを思いながら散歩しているんです。

花海棠咲いてる庭に老い二人

2012-05-10 | 日記
 築50年の陋屋に85歳と82歳のじじとばばが住んでおります。
  その小さな庭に花海棠の花が咲きました。
  干してある洗濯ものはじじの仕事です。二人の生活のにおいがします。朝の掃除洗濯はじじの仕事です。



 朝5時30分、じじの目覚めは台所から聞こえてくるばばの包丁の明るいリズムです。それを聞くとじじは幸せな気分で朝の仕事にかかるのです。



 じじ・ばばの陋屋は大きく三つの分かれています。じじの部屋・ばばの部屋・二人で食事をしたり憩いの時を過ごす部屋です。
 ばばの部屋です。許可なくしてじじは入れません。



 じじの部屋です。ばばが来るとうるさがられます。



 10時頃になれば、ばばはたくさんの仲間を求めて蝶のように飛んで行きます。



 じじはワンコが大好きでカメラを持って出会いを求めて散歩に行きます。ワンコが大好きなんですよ・・・



 馬鹿な二人に獅子頭があきれています。



 それで時には二人で山茶花らーめんなどたべる時もあるんです。



 まぁまぁ・・それぞれ元気なじじ・ばば二人です。