2015年8月8日(土) 今日から盆連休。
今日から柱島へキャンプツーリングに出掛ける事にした。
夏になると周りの人から、『おー、カヤックのシーズンが来ましたねえ』と声をかけられ、
『いやあ、これからシーズンオフなんですよ』 『え? そうなんですか?』
『だって、夏なんて暑すぎるでしょう。 とてもじゃないけど、あの暑い中、長時間漕いでいられませんからねえ。 それに、夏のキャンプなんて蚊や虻など虫も多いし、暑いばかりで楽しくないですよ』
『なるほど』
『だからシーズンは秋から冬、春までで、シーズンオフの夏は、ボランティアでシーカヤック教室をやっているんです』
というのが、俺の基本スタンスだったのだが、待ちに待った長期連休が来たという事もあり、夏の暑さで思考能力が低下していたとしか思えない。。。
***
今回は、クルマで岩国港まで行って、そこから定期船で柱島まで渡るプラン。
という訳で、お供は公共交通機関を使った旅にはこれしかないという折りたたみ式カヤック。 久し振りに、クルーソー460_旅するシーカヤックスペシャルの出番である。
朝7時に岩国港に到着。
柱島まで大人一人の料金と、手荷物券250円也を購入し、『すいせい』に乗り込む。
7時40分に出発し、途中、黒島と端島を経て1時間ほどで柱島に到着した。
***
港の端っこへ移動し、カヤックを組み立てる。 この時点で、既にものすごい暑さである。
汗を流しながらカヤックを組み立てるが、あまりの暑さに体も重く、普段の倍くらいの時間を要してしまった。
『うー、これはキツいなあ』 既に後悔モード。
港に船が到着してから1時間後、パッキングも終了し、出発準備完了!
『うん、今日は軽く漕ぐだけにしておこう』
港を出ると、バウを南に向ける。
新宮鼻を回り込むと、白い砂浜が見えてくる。
カヤックが近づくと、鳥達は驚いて集団で飛び立つ。
なかなか良い雰囲気だ。
この浜には、近くで爆沈した戦艦陸奥の慰霊碑がある美しい浜。 以前、倉橋島から漕いできてキャンプした事がある懐かしい浜である。
ここからは、ちょっとだけ南下し、続島を反時計回りで一周する。
それにしてもものすごい暑さである。 日陰もないさっきの浜では、今回はキャンプする気にもならない。
という訳で、日陰を探してしばし散策。
『あー、ここや!』 新宮鼻を回り込んだ所に、日陰を発見。
***
じゃあ、ちょっと買い出しに行ってこようか。
先ほど到着した港のある集落まで、歩いていける道もあるのだが、カヤックで行く方が楽だし早い。
キャンプ道具一式を下ろした空舟で買い出しへ。
集落の手間への浜に付け、海沿いの狭い道を歩く。
港の目の前の商店で氷を購入。 ソフトクーラーバッグ半分ほどで、200円也。 離島なのに、良心的な料金である。
『ここ、酎ハイは売っていませんか?』 『ええ、ここには置いてないんですよ』
じゃあ、という訳で酎ハイを探しに別の商店へ。
『酎ハイはありますか?』 『いいえ、置いてないんですよ。 この島は年寄りばかりだから、酎ハイを飲む人が居ないんですよ』
なるほど! じゃあ、という訳で、置いてあったアサヒ・スーパードライを購入し、浜へ戻る。
日陰に陣取ると、まずはビールをプシュリ。
最初の一杯は、岩国で購入してきたエビスビール。 俺の大好物である。
ビール好きの俺は、たとえキャンプであっても缶から直接飲むのではなく、カップに注いでから飲む事にしている。
プルタブを『プシュッ』 プラスチックのカップに『トクトクトクトク』 『シュワワワワワー』
そう、この泡立ちが大切なのだ。
漕いで浜に上がり、冷えたビールの缶に口をつけて飲むのも悪くはないのだが、一度カップに注いだビールの美味さは格別の一杯となる。
『グビ、グビ、グビリ』 『プハーッ』 『おお、まさに至福の一時!』
***
しかし至福の一時は短かった。
そう、夏の天敵、虻(アブ)である。 次男がまだ小学生だった頃、夏休みにシースケープポイント5で柱島にキャンプに来た事がある。
その時もアブに襲われ、逃れるために何度も海に逃げ込んで大変だった想い出が。
今回も直前まで、『夏はアブが多いからなあ。 キャンプはねえ』と言っていたのだが、この真夏の企画は、連休がきた嬉しさで思考能力が低下して魔が差したとしか言いようがない。
蚊取り線香を取り出し、強力な虫除け剤を塗るも、アブの襲撃はやまず、常に戦いながらの過酷な晩ご飯となった。
満潮になるとテントの近くまで海面が上がってきたので、テントの位置を移動する。
石ころの床となったが、今回持参したマットのおかげもあり、意外に快適な寝心地。
フルメッシュのMSRテントの中で、アブにも襲撃されず、涼しく快適な夜を過ごす事ができた。 寝苦しくなかったのが、唯一の救い!
***
2015年8月9日(日) 朝目覚めると、テントの外は日の出前の明るさ。
『ああ、涼しくて良い夜だった』 これで、いつの間にやらテントに入り込み、時折足を這い回るハサミムシがいなければ、最高に快適な夜だったのだが。
それにしても、日の出を見るのは気持ちのよいものである。
と、朝の清々しい雰囲気を楽しんでいると、テントのメッシュにあいつがやってきた! アブである。
『ブン、ブン、ブーン』 2匹の大きなアブが、テントの周りを飛び回る。
『あー、もういやや』 今回は、せっかくのキャンプという事で連泊の予定で来たのだが、朝からのアブの攻撃で、連泊気分は萎えてしまった。
テントの中で、アンパンの朝食をサッと済ませ、片付けモードに入る。
パッキングを終えると、出発である。
連泊の予定を変更し、午前中は少し漕ぎを楽しんで、午後の船で家に戻る事にした。
***
目指すは、端島の北にある『中小島』 小さい島だが、良い雰囲気のお気に入りの場所なのである。
柱島を越え、さらに北へ。
ここには小さな浜もあり、海もきれいで、休憩するには良い場所なのだ。
カヤックを引き揚げ、しばし休憩。
エスビットとメスティンを取り出し、お湯を沸かして、アマノフーズのニュウメンをいただく。
疲れた体に、味噌汁がしみ込んでいくのが分かる。
ニュウメンを食べ終わると、残ったお湯でコーヒー。 『うーん、なんとも良い時間じゃあないか』
と思っていると、『ブーン』という聞き慣れた音が!
『またかよ』 結構大きなアブが、俺の周りを飛び回る。 仕方なく、タオルで応戦。
しばしのバトルの結果、俺が勝利! 足下には、タオルで撃ち落とされたアブがピクピク。
***
柱島に漕ぎ戻り、船を引き揚げて片付け。
あまりの暑さに、休憩しながらゆっくりと乾かし、バラしてパッキングしていく。
定期船の時間まで、まだ2時間ほどある。 自販機で冷たいコーラを購入し、グビリ。 『ああ、生き返るなあ』
その後は待合室に寝転がり、本を開く。
1時間ほど本を読んだ所で、近くのお店にアイスクリームを買いにいき、至福の一時を堪能。
『やっぱ夏はアイスやなあ』
離島の静かな昼下がり。
***
この暑さとアブにはコテンパンにやっつけられ、50過ぎの親父には過酷な修行のような真夏のキャンプツーリングとなった。
とはいえ、柱島は海も浜もきれいで、シーカヤックツーリングには絶好の場所。
秋になったら、またクルーソー460_旅するシーカヤックスペシャルを持ってまたキャンプツーリングに来よう! 楽しみだ。
今日から柱島へキャンプツーリングに出掛ける事にした。
夏になると周りの人から、『おー、カヤックのシーズンが来ましたねえ』と声をかけられ、
『いやあ、これからシーズンオフなんですよ』 『え? そうなんですか?』
『だって、夏なんて暑すぎるでしょう。 とてもじゃないけど、あの暑い中、長時間漕いでいられませんからねえ。 それに、夏のキャンプなんて蚊や虻など虫も多いし、暑いばかりで楽しくないですよ』
『なるほど』
『だからシーズンは秋から冬、春までで、シーズンオフの夏は、ボランティアでシーカヤック教室をやっているんです』
というのが、俺の基本スタンスだったのだが、待ちに待った長期連休が来たという事もあり、夏の暑さで思考能力が低下していたとしか思えない。。。
***
今回は、クルマで岩国港まで行って、そこから定期船で柱島まで渡るプラン。
という訳で、お供は公共交通機関を使った旅にはこれしかないという折りたたみ式カヤック。 久し振りに、クルーソー460_旅するシーカヤックスペシャルの出番である。
朝7時に岩国港に到着。
柱島まで大人一人の料金と、手荷物券250円也を購入し、『すいせい』に乗り込む。
7時40分に出発し、途中、黒島と端島を経て1時間ほどで柱島に到着した。
***
港の端っこへ移動し、カヤックを組み立てる。 この時点で、既にものすごい暑さである。
汗を流しながらカヤックを組み立てるが、あまりの暑さに体も重く、普段の倍くらいの時間を要してしまった。
『うー、これはキツいなあ』 既に後悔モード。
港に船が到着してから1時間後、パッキングも終了し、出発準備完了!
『うん、今日は軽く漕ぐだけにしておこう』
港を出ると、バウを南に向ける。
新宮鼻を回り込むと、白い砂浜が見えてくる。
カヤックが近づくと、鳥達は驚いて集団で飛び立つ。
なかなか良い雰囲気だ。
この浜には、近くで爆沈した戦艦陸奥の慰霊碑がある美しい浜。 以前、倉橋島から漕いできてキャンプした事がある懐かしい浜である。
ここからは、ちょっとだけ南下し、続島を反時計回りで一周する。
それにしてもものすごい暑さである。 日陰もないさっきの浜では、今回はキャンプする気にもならない。
という訳で、日陰を探してしばし散策。
『あー、ここや!』 新宮鼻を回り込んだ所に、日陰を発見。
***
じゃあ、ちょっと買い出しに行ってこようか。
先ほど到着した港のある集落まで、歩いていける道もあるのだが、カヤックで行く方が楽だし早い。
キャンプ道具一式を下ろした空舟で買い出しへ。
集落の手間への浜に付け、海沿いの狭い道を歩く。
港の目の前の商店で氷を購入。 ソフトクーラーバッグ半分ほどで、200円也。 離島なのに、良心的な料金である。
『ここ、酎ハイは売っていませんか?』 『ええ、ここには置いてないんですよ』
じゃあ、という訳で酎ハイを探しに別の商店へ。
『酎ハイはありますか?』 『いいえ、置いてないんですよ。 この島は年寄りばかりだから、酎ハイを飲む人が居ないんですよ』
なるほど! じゃあ、という訳で、置いてあったアサヒ・スーパードライを購入し、浜へ戻る。
日陰に陣取ると、まずはビールをプシュリ。
最初の一杯は、岩国で購入してきたエビスビール。 俺の大好物である。
ビール好きの俺は、たとえキャンプであっても缶から直接飲むのではなく、カップに注いでから飲む事にしている。
プルタブを『プシュッ』 プラスチックのカップに『トクトクトクトク』 『シュワワワワワー』
そう、この泡立ちが大切なのだ。
漕いで浜に上がり、冷えたビールの缶に口をつけて飲むのも悪くはないのだが、一度カップに注いだビールの美味さは格別の一杯となる。
『グビ、グビ、グビリ』 『プハーッ』 『おお、まさに至福の一時!』
***
しかし至福の一時は短かった。
そう、夏の天敵、虻(アブ)である。 次男がまだ小学生だった頃、夏休みにシースケープポイント5で柱島にキャンプに来た事がある。
その時もアブに襲われ、逃れるために何度も海に逃げ込んで大変だった想い出が。
今回も直前まで、『夏はアブが多いからなあ。 キャンプはねえ』と言っていたのだが、この真夏の企画は、連休がきた嬉しさで思考能力が低下して魔が差したとしか言いようがない。
蚊取り線香を取り出し、強力な虫除け剤を塗るも、アブの襲撃はやまず、常に戦いながらの過酷な晩ご飯となった。
満潮になるとテントの近くまで海面が上がってきたので、テントの位置を移動する。
石ころの床となったが、今回持参したマットのおかげもあり、意外に快適な寝心地。
フルメッシュのMSRテントの中で、アブにも襲撃されず、涼しく快適な夜を過ごす事ができた。 寝苦しくなかったのが、唯一の救い!
***
2015年8月9日(日) 朝目覚めると、テントの外は日の出前の明るさ。
『ああ、涼しくて良い夜だった』 これで、いつの間にやらテントに入り込み、時折足を這い回るハサミムシがいなければ、最高に快適な夜だったのだが。
それにしても、日の出を見るのは気持ちのよいものである。
と、朝の清々しい雰囲気を楽しんでいると、テントのメッシュにあいつがやってきた! アブである。
『ブン、ブン、ブーン』 2匹の大きなアブが、テントの周りを飛び回る。
『あー、もういやや』 今回は、せっかくのキャンプという事で連泊の予定で来たのだが、朝からのアブの攻撃で、連泊気分は萎えてしまった。
テントの中で、アンパンの朝食をサッと済ませ、片付けモードに入る。
パッキングを終えると、出発である。
連泊の予定を変更し、午前中は少し漕ぎを楽しんで、午後の船で家に戻る事にした。
***
目指すは、端島の北にある『中小島』 小さい島だが、良い雰囲気のお気に入りの場所なのである。
柱島を越え、さらに北へ。
ここには小さな浜もあり、海もきれいで、休憩するには良い場所なのだ。
カヤックを引き揚げ、しばし休憩。
エスビットとメスティンを取り出し、お湯を沸かして、アマノフーズのニュウメンをいただく。
疲れた体に、味噌汁がしみ込んでいくのが分かる。
ニュウメンを食べ終わると、残ったお湯でコーヒー。 『うーん、なんとも良い時間じゃあないか』
と思っていると、『ブーン』という聞き慣れた音が!
『またかよ』 結構大きなアブが、俺の周りを飛び回る。 仕方なく、タオルで応戦。
しばしのバトルの結果、俺が勝利! 足下には、タオルで撃ち落とされたアブがピクピク。
***
柱島に漕ぎ戻り、船を引き揚げて片付け。
あまりの暑さに、休憩しながらゆっくりと乾かし、バラしてパッキングしていく。
定期船の時間まで、まだ2時間ほどある。 自販機で冷たいコーラを購入し、グビリ。 『ああ、生き返るなあ』
その後は待合室に寝転がり、本を開く。
1時間ほど本を読んだ所で、近くのお店にアイスクリームを買いにいき、至福の一時を堪能。
『やっぱ夏はアイスやなあ』
離島の静かな昼下がり。
***
この暑さとアブにはコテンパンにやっつけられ、50過ぎの親父には過酷な修行のような真夏のキャンプツーリングとなった。
とはいえ、柱島は海も浜もきれいで、シーカヤックツーリングには絶好の場所。
秋になったら、またクルーソー460_旅するシーカヤックスペシャルを持ってまたキャンプツーリングに来よう! 楽しみだ。