あるくみるきく_瀬戸内シーカヤック日記

瀬戸内を中心とした、『旅するシーカヤック』の記録

『芸予ブルー』_テーマカラー of 印象派_”瀬戸内シーカヤック日記”

瀬戸内シーカヤック日記: ダホンスピードTR_三次〜浜原・三江線輪行ツーリング&江津〜三次全線乗車

2017年05月01日 | 旅するシーカヤック
連休に入ったが、天気予報はシーカヤッカーにとってはあまりパッとしない。
島根半島、しまなみ海道、周防大島などなど、どこを見ても風が強い予報でありキャンプツーリングはできそうにない。

じゃあ、という訳で、今回は久しぶりに折りたたみ自転車、ダホンスピードTRを引っ張り出し、輪行ツーリングに行くことにした。

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iMacで地図とにらめっこし、乗り換え案内と自転車用ナビサイトで色々とルートを考えてみるが、どれもフィーリングがしっくりとこない。
はてさて。。。

そういえば、三江線が来年春で廃線になるんだったなあ。
これまで何度か輪行を楽しんだ江の川沿いの自転車ルート。 廃線になる前に、漕いでみることにしようか!

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2017年4月30日(日) 朝起きると、5時に家を出てクルマで三次へと向かう。

駅近くの駐車場にクルマを止め、カートップしてきた自転車を下ろす。

今日は、キャンプ予定なので、オルトリーブの防水パニアバッグに道具と着替え一式を詰めてきた。

『旅する折りたたみ自転車』とも評される、ダホンスピードTRには、パニアバッグがよく似合う。

フロントの荷台には、小型のソフトクーラーバッグをセット。
これが、走っている時には貴重品や地図、時刻表などを入れるのに便利なことに加え、夕方には立ち寄った店で購入した冷えたビールを収納できるという優れもの。
便利なんだなあ、これが!

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外気温は4℃と、少し肌寒い三次の市街地を走り抜け、旅は始まりである。

今日の前半は、江の川の左岸側ルートを走る予定。

気温こそ低いものの、漕いでいると体が温まり、徐々にじわりと汗がにじみ出してくるコンディション。

クルマも少なく、爽快な田舎道を快適に漕ぎ進む。


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一応、ここは三江線ルートということになっているらしい。

対岸に見える作木のカヌー感の敷地内には、連休のキャンプを楽しんでいる家族連れが大勢おられる模様。


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俺のボトルは、エコマリン・オーシャンカヤックセンター。

懐かしい!
これで水分補給しながら、1時間毎に5分程度の休憩を取る。


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江平駅の手前には、こんな看板が。

時刻表をチェックすると、ちょうどここで上りの三江線とすれ違うことができそうである。

というわけで、呉名物のメロンパンを取り出し、しばしエネルギー補給と休憩。

しばらく待っていると、1両の列車がやってきた。

ようし、じゃあこちらも出発するか。

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新緑が美しい江の川を眺めながらのペダリング。

鉄橋を眺め、

昔、リバーカヤックで下った『豚小屋の瀬』をチェック。


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今日の足元は、樹脂製ハーフクリップとクロックスの組み合わせ。

これが、漕ぎやすくて歩きやすく、のんびり輪行旅にはぴったりなのである。

鬱蒼とした林の中を漕ぎ抜け、

倒した樹で壊れたガードレールに驚き、

江の川の巨岩を眺めながら、漕ぎ進む。

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鉄橋を渡り、再び左岸ルートへ。

ここからは、少し荒れた路面。

トンネルの手前あたりから、太ももの表側が痛み出してきた。 ペダルを漕ぐと腿に痛みがハシリ、辛い状況に。

というわけで、しばし地面に寝転がり、足を伸ばして休憩である。

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時刻表をチェックすると、11:39に浜原駅を出発する列車がある。
iPhoneで地図をチェックすると、ここから浜原駅までは、もう10kmもない。
どうやら間に合いそうだ、ということで、浜原駅まで行き、一旦石見川本駅までJRでスキップする計画に変更した。

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傷む腿に耐えながら、ゆっくりと漕ぎ進む。

気温は上がり、上着を脱いで半袖Tシャツでちょうど良い感じ。

浜原ダムを超え、最後の登りを過ぎると、ここからは下りである。

浜原大橋に到着。
この辺りから、徐々に風が強くなってきた。

そして、11時過ぎに浜原駅に到着!
三次から約60kmの自転車旅は、ここで一旦一区切りである。

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駅前の石碑を見てみると、三江線は昭和50年に全線開通とある。

これを見ると、三江線自体は結構新しいルートであることがわかる。
それが、来年3月には廃線が決定。

不採算ルートであるため仕方がないが、やはり寂しいものである。

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自転車をたたみ、ヘルメットをセットして、パッキング。

乗車口の近くに荷物を置き、しばし日向ぼっこしながら休憩。
置いてあるノートを見てみると、『川の水がきれい』というコメントが多いことに驚いた。
錦川や仁淀川の流れを見たことがある人からすると、江の川の水は濁っていることがわかるはずだが、都会の人の感覚はそんな感じなのであろう。
でもその江の川の濁りは、河口に細かい土を運び、石州瓦となってこの地方独特の景観を作るのに役立ってもいる。

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しばらく待っていると、近くの踏切から音がし始め、列車がやってきた。

車内は、連休ということもあり、旅行客で結構賑わっている。

これで、石見川本までしばしの列車旅。

車窓から見る川沿いの木々は、強風で大きくなびいており、今日の江津付近でのキャンプは難しそうな予感。

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石見川本駅では、次の江津行きまで約1時間半の待ち時間。

ちょうどお昼ご飯時ということもあり、駅でいただいた地図を見ながら食事のできるお店を探す。

今日は、お好み焼き。
ビールが飲めないのが残念だが、美味しいお好み焼きであった。 『ごちそうさまでした』

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駅に戻ると、気温は27℃を超えていた。

暑いはずである。

すれ違う列車が入ってくると、江津行きの列車もすぐに出発。

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本当なら、川戸で降りて再び江津まで自転車を漕ぐ予定だったが、外は風が強く今日はキャンプできそうにないと判断し、そのまま江津駅まで乗車した。

江津駅では、この列車が折り返しの三次行きとなる。

一度改札に行き、浜原からの料金を支払って、再び江津から三次までのチケットを購入。

これが、おそらく俺にとっては最後の三江線全線乗車となるのであろう。

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時間になると、三次行きは出発である。

江津市内を抜け、

江の川沿いを、ゆっくりと登っていく。

途中でおやつの時間。

三次までは、まだまだたっぷりと時間がある。

鉄橋を渡り、

宇都井の駅からの景色を眺め、



次第に暮れ泥んでいく川沿いの景色に旅の余韻を楽しむ。

西の空に太陽が沈み、

しばらくすると三次に到着。

今回は、約60kmの自転車旅と、久し振りの三江線の旅を、たっぷりと楽しむことができた。

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まだ連休は始まったばかり。
生涯不良のサラリーマン・シーカヤッカー。 さて、明日はどこ行こう?

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