あるくみるきく_瀬戸内シーカヤック日記

瀬戸内を中心とした、『旅するシーカヤック』の記録

『芸予ブルー』_テーマカラー of 印象派_”瀬戸内シーカヤック日記”

瀬戸内シーカヤック日記: ゴールデンウイーク中盤は、久々に訪れた懐かしの海を堪能する島根連泊シーカヤック旅

2018年05月03日 | 旅するシーカヤック
2018年4月30日(月) ゴールデンウイークの中盤は、天気予報も良い具合であり、北に向けて旅立つことにした。
とは言え特に予定は決めておらず、どこで漕ぐか、どこでどう泊まるか、何日の旅になるかは、それこそ『風の吹くまま気の向くまま、フラリ風来坊の旅』である。

今日は島根半島は風が強い予報だったので、久し振りに島根の西部に向けてクルマを走らせる。
中国山地を越え、下道を走ること数時間。

懐かしの土田海岸に到着した。

少しだけ北西寄りの風はあるものの、何よりその美しい海に魅了された。

昔、呉から関門海峡までの尺取虫の旅を終えた後、下関から今度は日本海を時計回りで北上した時の旅でも立ち寄り、その後も何度か通った懐かしい浜である。
その美しさは、昔と全く変わっていない。

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今日はここで漕ぐことにしよう。
お散歩ツーリングの準備をして、浜に降りる。

ここの砂は細くてサラサラのパウダーのようである。
花崗岩が砕けた芸予諸島の砂浜とは、全く砂質が違うのだ。

ここは北風が吹くと、サーフ波が押し寄せるのだが、今日はまだまだ大丈夫。

遠浅の、沖縄を思わせるエメラルドグリーンの海に、独り静かに漕ぎだした。
まずは、西側のロックガーデンへ。

岬の辺りまで行くと風が強くなったが、このロックガーデン内なら十分楽しめる状況。
まずは、海上で軽いお昼ご飯。


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食事が済むと、久しぶりとなる島根半島以外の日本海の感触を楽しむ。

気温も高く、半袖&短パンで十分なコンディション。

出艇時の素足の感触からすると、海水温も瀬戸内海より高いようだ。


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『ああ、やっぱり日本海もええなあ』
今日は1時間ほどのお散歩ツーリングではあったが、久し振りに訪れた懐かしの浜と海を堪能することができて大満足。

シーカヤックを引き上げ、パドルやPFDと共に天日干し。

しばし海を眺めながら休憩した後、晩御飯を買いに近くのスーパーへ。
食材やビール、日本酒を買い込むと、まずはキッチンをセットしてビールをグビリ。

シーカヤックの旅では、地元の食材や日本酒も楽しみの一つ。

今日は、浜田の『赤てん』を仕入れてきた。

これをナイフで切り、オリーブオイルで軽く炒めて、醤油と七味でいただくと、これが最高のつまみになる。

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海を眺め、

ビールを飲み、

地元のお酒、『環日本海』をいただく。
至福のひと時。

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日が徐々に傾いていくると、

晩御飯の時間である。
今日のメインは、カレーうどん。

赤天も残っているし、鳥の唐揚げもカレーにピッタリ。

これまた久々となる、日本海に沈む夕日。

良い1日であったなあ。

こんな夕日を眺めていると、明日家に戻る気が失せてきた。
もう1日延ばすとするか。

ケータイを取り出し、時々お世話になっている小さな宿に電話。
なんとか四畳半の部屋と、宿オススメの料理やさんでの晩御飯を確保。

これで、次の宿泊地は決定である。
明日は風呂にもゆっくりと入れるなあ。 楽しみだ。

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2018年5月1日(火) 朝起きると、パンと缶コーヒーで朝食を済ませる。
クルマで、これまた近くのお気に入りの浜、田の浦公園へ移動。

日が昇ったばかりで、まだ少し肌寒い中、朝のツーリングの準備。

今朝は、下こそ半パンだが、上は長袖にした。

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まずは心地よい朝の海に、アークティックウインドで漕ぎ出す。

ここは、海岸の直ぐ傍に大きな岩が点在する楽しいエリア。

そのまま西へと漕ぎ進む。

奥までは行ったことがなかったので、何があるのか楽しみだ。
しばし進むと、河口を発見。

狭い河口部で、幅は数メートル程度しかないが、そこから川を遡上してみた。

下流なので、流れは穏やかで、気持ち良く漕ぎ登ることができる。

ただ、どこまで行っても景色があまり変わらないので、途中で飽きてUターンすることに。

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河口まで戻る途中、

こんなゲートを発見。

せっかくだから、奥まで行ってみることに。
長いアークティックウインドを使い、狭い通路を奥まで漕ぎ進むと、こんな景色が待っていた。

『うん、これはなんとも。。。』
というわけで、再びゲートを漕ぎ戻る。


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狭い河口を漕ぎ下り、海へ。

ここからは、再び西へ。

この辺りは、日本海北上旅の時を除くと初めて漕ぐエリア。
尺取虫の旅の時は、漕ぎ進むことが目的なので、綺麗なエリアでもじっくりと廻ることはないため、お散歩ツーリングでゆっくり楽しめるのは嬉しい限り。

遠くに火力発電所も見えてきた。

浅瀬のロックガーデンを、のんびりと楽しむ。

こんなところで遊ぶには、やっぱりポリ艇が一番である。
確かにFRP艇に比べると重量は重く、クルマへの積み下ろしが一仕事であることは確かだが、海の上で特にスピードを競う必要のないソロツーリングの時は、その重量は全くハンデにはならない。
それどころか、自重があるため空荷のお散歩ツーリングでも沈み込んで安定性が高いくらいである。

そして何より、岩場などからの出艇や上陸時の扱いの気軽さ、浅瀬のロックガーデンで注意はしていても、たまに海面に頭を出していない隠れ岩で舟底をかすかに擦る時のリスクなどを考えると、ポリ艇のアドバンテージは何物にも代えがたい。
お気楽ツーリングには、やっぱポリ艇が最高!

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ここからは引き返し、出艇地から東へも漕ぎ進んで、しばしロケハン。

その頃には日も高くなり、青空も澄んで、気持ちよい日本海の朝の雰囲気。

今日は、2時間弱の朝のお散歩をたっぷりと堪能。


シーカヤックを引き上げ、道具を干し、しばし休憩してから片付ける。

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今日は、平田市にあるお気に入りの宿、持田屋旅館さんに宿泊する予定なので、夕方まではフリータイム。
まだまだ時間があるので、途中の浜のロケハンをしながらのんびりドライブを楽しむ。

途中、こんな綺麗なスポットを発見。

目の前には韓島。

海も綺麗だし、何より今日の青空と、穏やかな海が、俺を誘っている。

というわけで、シーカヤックをクルマから降ろし、まさかのダブルヘッダー。

この韓島も、日本海の尺取虫旅で通ったのだが、こんなに天気が良く、気持ちのよい海況の中、のんびりまったりと海の散策を楽しめるのは、最高の贅沢である。

島は目の前。

眺めは絶景。

上陸は控え、周囲をグルリと漕いでみる。


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北側の島には、ロウソク岩っぽい奇岩も。

こんな景色の海を漕げるのは、シーカヤッカー冥利に尽きる。

さて、そろそろ戻ろうか。


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カヤックと道具を天日干しし、しばし散策。

台座がコンクリートの物干し竿も、重石として活用されている。

海藻も乾燥中。

漁師町らしい物干し施設。

昔使われてたと思われる、船を引き上げる器具もまだ残っている。


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それにしても、韓島の眺めは、いつまで見ていても飽きることがない。

エメラルドグリーンの海。

こんな海が、呉からほんの数時間のドライブで楽しめるのだから、恵まれているよなあ。

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再びシーカヤックをカートップして、出雲へ。
ここでは、平和そばさんに初訪問。

美味しい割子蕎麦を頂いた。

『ごちそうさまでした』

定番の稲佐の浜にも訪れた。


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少し足を伸ばし、大好きな日御碕神社に参拝。

ここは、朱塗りの建物が印象的。

連休中だが、思ったよりは人が少なく、ゆっくりと参拝できた。


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日没後の夜を司る神様なのだとか。

あまり見ない構造の、石積みの階段を上がると、

そこにはこんな光景が。


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いやあ、やっぱりここの神社は素晴らしい。

何度でも訪れたくなるスポットである。


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ここからは、しばし歩いて散策。
経島。

日御碕灯台。

今日の青空だと、歩いて回るのも爽快である。


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クルマで平田市まで行き、行きつけのスーパーマーケットで、明日の朝食のパンを購入。

地元、なんぼうパンのバラパンである。

お世話になる持田屋旅館さん。

まだ子供達が小さかった頃から何度も通っているので、おかみさんも俺のことを覚えておいてくれ、居心地が良い定宿の一つ。

まずは温泉の割引チケットを購入し、歩いてお風呂へ。
お風呂で潮を流し、体も心もリフレッシュ。

帰り道、木綿街道にある生姜糖のお店へ。

ここで、今シーズンまだ残っているという、『生姜の砂糖漬け』を購入。

前から気になっていたのだが、訪れたシーズンが合わず、買うことができなかった土産である。
『嬉しいな』

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晩御飯は、持田屋旅館さんオススメのお店の一つである、七海さんへ。

持田屋セット、1300円也を頂いた。

刺身に煮魚、鶏の唐揚げ、ご飯と漬物と味噌汁。
十分である。

もちろん、生ビールと地元のお酒も楽しんで、イカの一夜干しも追加注文。
『ご馳走様でした』


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2018年5月2日(水) 今日は雨の予報なので、朝はゆっくりと寝床で過ごす。

部屋にいても、雨が屋根を叩く音が聞こえてくる。
予報より、降り始めが早いようだ。

お願いしていたコーヒーを飲みながら、バラパンと出雲塩ぜんざいパンで朝食。

地元のパンは、旅の楽しみの一つ。

『今回も快適に過ごすことができました。 ありがとうございました。 また来ますので、よろしくお願いします』

***

帰りは、雨の国道54号線をのんびりドライブ。
お昼ご飯は、一福さんの出雲そば。

今日は、釜揚げの舞茸天そば(温)を注文。

日本海でのシーカヤック旅の帰りの定番であるが、いつ訪ねても美味しい蕎麦が頂けるのは嬉しい限り。
『ご馳走様でした』

***

ゴールデンウイークの中盤は、ふらり風来坊の日本海を楽しむ旅を、たっぷりと堪能した。

生涯不良の旅するサラリーマン・シーカヤッカー。
さて、明日はどこ行こう?

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