一年ほど前、私が勤務する職場の近くにイスラム寺院であるモスクが建った。寺院といってもイスラムは偶像崇拝ではないので、ただ集団で礼拝する場所があるだけである。日本人はイスラムに対して嫌悪感を抱く人が多く、特にアメリカで起きた9.11テロ以来、一段と厳しくなっている。モスク建設にあたっても、地元住人との軋轢は相当あったに違いない。イスラム教徒も、日本人に理解してもらおうと努力している。そのための交流会が開催されるというので、参加してみた。当日は、いろいろな国のイスラム教徒がいた。中国人も日本人もいた。どこの国の人であるか、どんな宗教を信じているかは、その人が信頼できる人かということとは無関係である。しかし私は、どうしてもイスラムを理解することができなかった。アラーがそのように決めたからというだけで、なぜ従うのか?女性に対する様々な制約は、女性差別ではないといいながらも、納得するわけにはいかなかった。一口に異文化交流と言っても、違う文化、宗教観を持った人たちとつきあっていくことは難しい。