セネガル人のソーダは国費留学生だ。彼女の夫はイタリアにいるという。セネガルの公用語はフランス語で、留学して英語で経済学の博士課程を終え、今更に中国語を学んでいる。彼女はイスラム教を信仰しており、大学にはイスラム教信者向けの食堂があった。一度その食堂で一緒に食事をしたが、その後ラマダンに入り、昼間食べ物や飲み物を口にすることができなかったので、一緒に食事をする機会がなかった。この暑い時期なので「水分を取らなくても大丈夫?」と心配したが「慣れているから大丈夫」と平気そうだった。ヨーロッパではこの時期太陽が出ている時間が長いので、食事をすることができない時間も長いのだそうだ。宗教や文化の違いとはいえ、昔ならいざ知らず、現代社会において、このようなしきたりは簡単なことではない。しかし、彼女たちにとってはごく当たり前のことのようだった。