済南市は街中の至る所に泉水があり、生活用水として使っている人々もいた。72箇所の泉水には名前が付いており、廻るのも楽しい。その一つ濯缨泉では、沢山の人が水泳を楽しんでいた。地下水なので水温が18度と一定しており、季節を問わず、水泳を楽しむ人が絶えないそうだ。大きな道路の路地を一つ入ると、こんな風景を見ることができる。
今回訪ねて行った済南市の友人は夫婦共に大学教授である。ご主人とは初対面だったが、2日間私達に付き合って案内してくれた。中国人は夫婦別姓なので、ご主人の姓が孔さんだと初めて知った。孔子廟に行った時、「同じ名前ですね」と言うと、彼は孔子の子孫で75代目になるというので驚いた。済南市の近くには孔子の故郷曲阜がある。その彼からお茶屋さんでプーアル茶を淹れてもらった。中国人は皆普段中国茶を飲んでいるのかと思ったら、そうではない。レストランでもまず出てくるのはお湯であり、お茶が飲みたかったら、茶葉を注文しなければならない。友人もお茶を飲む習慣はなく、普段はお湯を飲むと言っていた。プーアル茶はダイエットに効果があり、血圧も下げる効果がある。夫が血圧が高いと言ったら、孔さんがプーアル茶をプレゼントしてくれた。高価な茶葉だというのを知っていたので、何度も固辞したが、最後には有り難く頂くことになった。お茶だけでなく滞在中の食事など一切私達に支払わせてくれなかった。中国人はとても面子を大事にすることを知っていたので甘えることにしたが、恐縮しっぱなしだった。
迎賓館から少し行くと信号山公園がある。小高い山でここに登れば青島の美しい街並みが俯瞰できる。中秋の3連休も終わったので、観光客はそれほど多くない。入場料金もシルバー5元と安く、塔に登ると360度ゆっくりと回転する展望台があり、市内が見渡せる。オススメのスポットだ。
青島迎賓館に行く途中、お昼になったので、小さな旅館のレストランの庭で食事をすることに。せっかくなのでちょっと勇気がいったが青島の魚介を食べようと思い、魚とカキを注文した。魚は白魚と言って、この辺で採れるらしい。まずくはなかったが、日頃福岡で新鮮な魚を口にしている我々にとっては感激するものではなかった。
中国大陸では、新鮮な海の幸は手に入りにくい。青島は海に面しており、魚介の種類も豊富だ。ここ青島のカルフールでも、沢山の魚を売っていた。海の汚染は気になる所だが、中国人の中には、魚料理を食べに来る目的の外地人も少なくない。