A whiSper Of memOrieS

☬Murmure de mémoire☬

Ota-71

2021-08-02 | Tokyo
意味のない言葉で作詞する。|友人がオリジナル曲を2曲送ってくれた。ひとつはフォルクローレ風の作品。サンポーニャと思しきメロディが楽しい。その影響を受け、こちらの意味をなさない歌詞もラテン語風になった。もう1曲は沖縄民謡風ポップで、彼の子供が小さい頃にモゴモゴしゃべっていた言葉が歌詞の一部になっている。面白い。意味がなくても曲にハマっていればええやんか、と。|自分に課したのは、①響きが音楽的であること。②カタカナでは発音が表記しきれないこと。つまり日本語にはない発音が混じっていること。③楽しげで力強いこと。|チャゲアスの「ヤヤヤ」は「ビートルズがやってくるヤァヤァヤァ」に由来してるのかもしれないが、意味はなく、「ラララ」でも「レレレ」でも「ゲゲゲ」でもよかったはずだが、「ヤヤヤ」しかないと訳もなく思わせてくれる。また、以前にも書いた、平沢進やソフバの遠藤遼一の詞だって意味があるのかないのかわからないが、「説得力」抜群だ。意味不明な言葉を使っているのは、なにもミュージシャンに限ったことではない。私たちの日常こそ意味の分からん言葉(擬声語)で満ち満ちている。|先日、琉球語で作詞してみて、言葉の響きについて再考した。歌詞の意味は大事やけど、音楽はそれ以前に音なんだから、響きこそが大事ということ。だから、意味はないけど、オケにしっかり馴染んでて、存在感がありまくる詞があっていい。ただし、適当に言葉を選んで並べりゃいいというわけではもちろんない。意味と無意味の中間にあるような言葉のチョイスにはやっぱり多くの語彙力・表現力が必要だし、いろいろな言語・方言の音の響き、音感についても知っているという、音声言語(学)的な素養があった方が近道で、個性を出しやすい。|自由であることはいいことだが、無から闇雲に個性やオリジナルを生み出そうというのは、ほとんどの場合、ショボいかチャラい。ありふれているもの、また、ありふれていなく少ししか存在しない類の楽曲もそれなりにチェックして、自分の作品のオリジナリティの有無や立ち位置を確認したい。
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