「総合的・俯瞰的活動を確保する観点から」判断するに、露骨な全体主義と反知性主義。明らかに「頭隠して尻隠さず」なのに、抽象的な物言いで、我武者羅に理由を隠し通してでも、前任者とは違った権力を振りかざしたい。強き相手には忠君として振舞うが、自分が下だと見做した相手に対しては、主君として強引に服従させようする。|いま、この国を統治する為政者のタイプのひとつの有りよう。こういう為政者をいただく国の行く末について、もっと危機感を逞しくしなければならない。全体主義なんて隣国の話だろうと思っていたら、足許でも飴と鞭を見せつけられながら、じわじわと「しめつけ」が進行中。「国を前に進めていく」の真意は、「この国の未完の全体主義をもっと前に進めていく」ことにあったのか。|日本学術会議の問題にせよ、元首相に哀悼の意を示せと国立大学に通達を出したことにせよ、一般庶民と無関係なんてことは全くなく、大ありである。為政者からすれば、ビジネスマンや庶民は、サイレントピープルが多勢を占め、メディアの影響を受けやすく、移ろいやすく、御しやすいと映る。それは毎度の選挙結果や投票率の低さ(無投票率の高さは与党の大好物)を見ても明らかである。それに比べ、学者や研究者は「兵(つわもの)」あるいは「曲者」が多く、容易に尻尾を振らず、御しにくいので、圧力の主な標的とされる。要は、「俺たちが大学に予算を出してやってるのに、その金で政府・政権批判をするなんて本末転倒、言語道断だぞ、学者ども」という脅しである。そこには、思想や内心の自由などという考えはなく、国民から税金を徴収して政治を司っているという公的意識もない。それどころか、税金を「自分たちが勝手に使える持ち金」だと思っている。これも事例を挙げれば枚挙に暇がない。|現在、権力はより強権化し、伸張する形で継承されている。自分に反発する者たちを抑え込もうと躍起になっている為政者に、自己権力へのチェックなどさらさら期待できない。|かくて、誰もがまじめにマスクを着けたり、トイレをピカピカにするような神経質なぐらいのマインドで、権力も日頃からこまめにチェックし、整理し、掃除もしなければならない。「一般庶民はあまりに無力で、とても権力の掃除なんてできません。清き一票なんて言いますけど、なんの影響力も持てません。だから政治には何も期待していません」。そうやってできるだけ多くの人に諦めさせ、無力感を覚えさせ、自信をなくさせ、怯えさせ、沈黙させること、それこそが全体主義者が待ち望むユートピア。|おさらい。全体主義:政府に反対する政党の存在を認めず、また個人が政府に異を唱えることを禁ずる思想または政治体制のひとつ。
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