日本の高齢者は増え続け、2025年には5人に1人が75歳以上の後期高齢者になるといいます。「人生100年時代」の現実感が増し、平均寿命は女性87・71歳、男性81・56歳ですが、平均せずに何歳で亡くなった人が最も多かったかを表わす「死亡年齢最頻値」は、令和2年(2020年)に、女性93歳、男性88歳で、「平均値」と「最頻値」の間には、女性で約5歳、男性で約6歳の差があるようです。
問題は最頻値をみると頭をよぎるのは、いつまで自立した生活を送れるかであって、介護が必要な人も増えると思われます。したがって、介護をする人も増える必要があります。しかし、家族の介護には限界があり、「仕事はきつく、賃金は低い」では、介護の仕事をする人が集まらないのは当然で、賃金を上げるしかないと思います。
現実の問題として、介護施設などの介護現場は慢性的な人材の不足に悩んでいるといい、政府は最優先課題と位置づけて、賃上げを促しているようですが、まだ成果は見えていないようです。
在宅・施設を問わず、介護職として働く上で基本となる知識・技術を修得する研修を行い、初任者研修修了者→介護福祉士→認定介護福祉士の資格者を増やす必要があります。
後期高齢者が増え、世帯構造の変化の中で、質の高い介護サービスを安定的に提供していくためには、介護を行う人の安定的確保・資質 向上が不可欠で、その処遇は大いに改善の余地があるように思います。