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才能

2004-09-10 | 日々の出来事
人の才能って、何時花開くか分からない。彼女にこんな才能が有ったなんて、

先日、日本裂き織り展に入賞した人の、ファッションショーが、上野の着物店、鈴乃やで行われた。友人のFさんも、自分で織ったコートを羽織ってショーに出た。

彼女と出会ったのは20年も前。その時の彼女から、今の彼女を誰が想像しただろう。多分ご本人も自分の能力(センス)に気づいていなかったことと思う。

もともとは、家庭科の教師だから、しかも被服科卒だから、縫い物はお得意だったはずなのだ。
私が驚いているのは、縫製とか、技術的なことではない。センスなのだ。「イッセイ三宅」の向うを張った、かなり大胆なデザイン。着る人によりどんな着方もできる、シンプル且つ複雑。

布は、着物の裏地(紅絹)だけを裂いて織物にした。燃えるような紅、その色、形の大胆さに、見るものの心を捉える。

彼女の30代は、一口に言って、地味、地味、地味。髪はパーマッけ無し、長い黒髪を後ろで束ね、洋服は殆どジャージ、顔はお化粧無しの素ピン。

180度の変化。彼女の眠っていた彼女本来の姿が、40代後半から何らかのきっかけにより、目覚めたのだろう。パワー全開の美しさ。
自分を充分に表現し、いきいきと楽しんでいる姿は同姓の私が見ていてもラブリー