Rainy or Shiny 横濱ラジオ亭日乗

モダンジャズ、ボーカルを流しています。営業日水木金土祝の13時〜19時
横浜市中区麦田町1-5

湯河原の初夏満喫其の二「和っしょい」パン店のことなど。

2013-04-26 08:09:44 | 
新崎川の周辺も鍛冶屋という吉浜の地内に属するエリアまで住宅が建て込んでいる。ここ十年の住宅密集による変貌には驚くばかりだ。さすがに釣り場付近まで上がって来ると、人家はまばらになって30年前とそれほど変わらない果樹園が点在する湯河原の山里風景が復原する。ドクター桜井氏のヤマメ釣を尻目に、こちらは早めに釣を店じまいして、幕山公園までの上り坂を散策する。

ツメクサ、ノウルシ、花ダイコン、オドリコソウ、カタバミ、野茨、無名に近い群生する野辺の植物も雨上がりの養分をたっぷりと吸い込んでいる。春がもたらしてくれる万物に感謝したい気持ちになる時間である。

視界が一時的に大きく開ける幕山浄水場の向かいには、趣のあるパン屋さんがオープンしている。看板の脇に咲き乱れる「雲南オウバイ」の自然生垣が明るい。その名も「和っしょい」とユニーク。神奈川の西部には味は本格派で店名は斬新という個人技が漲っているパン屋さんがある。思いつくだけでも箱根・湯本の「足柄麦師」小田原・蛍田蓮正寺の「春小麦」、名前を失念した小田原・南町の国道1号に近いパン屋さんと、それぞれの味が楽しめる。あとから釣を終えた桜井氏と合流してこのパン屋さんを訪れることにした。


桜井氏は家族から美味土産を頼まれていて、夕刻に寄る真鶴の魚店「二藤」の塩辛、カマスの干物はその筆頭候補だ。桜井氏の土産にはこの店の「フルーツスティック」も加わった。お裾分けしてもらった「蓬あんぱん」の美味いこと。店のパンフにある「あんぱん」のキャプションがとてもよい。「もう一度見直したいパンですね」と語りかけている。ずっしりと噛み応えのあるマッスに満ちたパン生地、さらしの肌理が自然な小豆、よもぎの仄かな天然香り、これが160円の充実ということを実感する力量を感じるパンである。5月の初旬はゴールデンウイークで釣り場も付近も混雑する。今度、再訪する入梅の前には、この「和っしょい」の「タンドリーチキンサンド」でも弁当にして夏枯れする前の渓流を楽しむことにした。

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