皆様いかがお過ごしですか。
このところ連日の降雪でバスのダイヤなどが乱れ、ご利用の皆様にはご迷惑をおかけしております。園内ではインフルエンザなどが流行の兆しを見せておりますが、引き続き予防指導の徹底と施設の殺菌消毒を厳重におこなってまいります。各ご家庭におかれましてもお子さんの体調管理には十分ご留意ください。
さて、今日は年頭にあたり、私がこの一年ぜひ大切に心がけながら教育にあたりたいと考えているいくつかのキーワードについてお話ししたいと思います。
【大切にしたい三つのキーワード】
「感謝する」
これはやはりいつでもどんなときにも、常に心にとどめながら生きていきたいと思っている事柄です。今ある自分、暮らし、仕事。どれ一つとっても決して当たり前ではないということ。自分一人が勝手に生きているのではなく、たくさんの人々のおかげで生かされているのだということ。これを忘れてはならないと思っています。そしてそれらに感謝し、言葉と行動できちんと示していく、ということをやり続けたいと思います。たとえば、幼稚園の仕事をさせていただけることに感謝する。感謝するだけでなく、言葉にして伝える。子どもたちや保護者の皆様の期待にきちんと答えていく。あるいはそのための弛まぬ努力をする。結果をきちんと出すということが、今の私には求められているのだということを痛感しています。
あるいはまた、自ら感謝し行動で示し続けることを通じて、互いに認め合い、許し合う寛容の心をひとりでも多くの人に伝えることができたらと日々願っています。
「支援する」
「支援」というキーワードは現在の幼児教育にとって最も重要なキーワードの一つであるだろうと考えています。私立幼稚園は幼児を教育する学校機関であると同時に、日々の子育てを懸命にされていらっしゃる保護者の皆様を根本から支えるサポート機関でも在らねばならないと考えます。子育て支援の取り組みは当園ではすでに様々におこなっているところですが、今後もさらに保護者とお子さんのためにどんな支援の在り方があるのか、子育て中の家庭が何を必要としているのか、子どものより良い育ちのために私たちに何ができるのか、在園している皆様を中心に地域の中での園の役割も踏まえながら、考えていきたいと思っています。
そうして、保護者の皆様と私共とでしっかり手を携え、子どもたちを真ん中にして同じ方向を向き、力強く未来を切り開いて行くことが私の理想であり、夢でもあります。
「進化する」
教育という営みに終わりはありません。どこまで行っても本当の答えはなく、もうこれでよいということもないのです。時代が変化すれば当然、人も変わります。地球のまわりをぐるぐる回っている軌道衛星のようにはいかないのですね。ですから時代や社会の変化を敏感にキャッチし、子どもや保護者の要請をしっかり受け止めつつ、常に進化し続ける園でありたいと願っています。特に大切にしなければならないのは、教育内容です。付帯する様々な機能を求められている私立幼稚園ではありますが、中心になる柱はやはりカリキュラム(教育課程)であり、具体的な日々の指導です。ひとつ屋根の下、苦楽を共にする子どもたちとの生活です。彼らのために本当に良いものを用意し、伝えたい。そのための努力を惜しんではならないのです。一つの活動が次の活動へつながっていく、子どもの中に確かな育ちの芽が膨らんでいく、そんな園でありたいと思いますし、新たな一歩をいつも踏み出していきたいと願っています。
そしてもう一つ、「深化」という言葉もあります。新しさや目先のことだけにとらわれることなく、古いけれど良いもの、創立以来練り上げてきた理論とノウハウ、脈々と受け継がれてきた伝統、教育目標など、しんじんらしさはけっして変えることなく、さらに深く掘り下げ、改良しながら大切に守っていきたいと思います。
以上のようなことを一年の始まりにあたり考えています。この三学期も、子ども達にとって、保護者の皆様にとって、あるいは教職員にとっても、春からの新しいスタートにそれぞれ繋がっていくような、充実した学期になればよいですね。私も日々精進しながら歩んでまいりたいと思っています。